↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『レベルリセットから始まる最強魔法剣士の英雄譚 ~五つの紋章と仲間たちと共に、滅びゆく世界を救います~』30000pv突破  作者: きらっち
青年期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
162/278

161話 助っ人参上



「魔境三大天……」


キラは息を整えながら、ヤーリミオンを睨んだ。


軽薄な笑みを浮かべた男。


その雰囲気とは裏腹に、身体から放たれる魔力は異常なほど濃い。


「そんなに警戒しなくていいってぇ」


ヤーリミオンは両手を広げる。


「俺、別に隠すつもりないし」


「……何?」


ヤーリミオンは楽しそうに笑った。


「獣人族を操ったのも俺」


「!」


シエラが息を呑む。


「スベルに力を与えたのも俺だよ」


「やっぱり……!」


キラが睨みつける。


「目的は何だ」


「目的?」


ヤーリミオンは首を傾げる。


「そりゃあ、簡単だよ」


「この国を壊すこと」


「そして――」


ヤーリミオンは楽しそうに続ける。


「種族同士を争わせて、マニルそのものを内側からボロボロにする」


「……お前が、全部仕組んでいたのか」


「そうそう」


あまりにもあっさりとした返答。


キラたちは警戒を強める。


「ガミオンを黒い紋章で操って、獣人族をおかしくしたのも」


「スベルに変化分身を使わせて、他種族に化けさせたのも」


「ぜーんぶ俺の計画」


ヤーリミオンは笑った。


「でもさぁ……」


その目から、笑みが消える。


「知ってるものがいればマズイが――」


黒い魔力が一気に膨れ上がる。


「死ねば知ってるものがいなくなるもんな!」


「……!」


キラが叫ぶ。


「全員、構えろ!!」


ドゴォォォォン!!


ヤーリミオンから凄まじい黒い魔力が放たれる。


「死んじゃえよぉぉぉ!!」


巨大な黒い衝撃波が、広間全体を飲み込もうとする。


キラは剣を構える。


「ルミナ――!」


しかし。


今のキラには、ほとんど魔力が残っていない。


「くっ……!」


セリーナも杖を構える。


「ピュリフィケー…!」


レティシアたちも身構える。


しかし――


間に合わない。


「――ッ!」


その瞬間。


キィィィン!!


巨大な斬撃が、黒い衝撃波を真っ二つに切り裂いた。


「なっ……!?」


キラが目を見開く。


黒い魔力が霧散する。


そして――


一人の男が、キラたちの前に立っていた。


剣を手に。


その背中を見た瞬間。


キラの目が大きく見開かれる。


「……え?」


見覚えのある背中。


何度も剣を教えてくれた。


幼い頃から、自分を鍛えてくれた男。


キラは驚きの声を上げる。


「レオン?!」


男は振り返る。


そして、懐かしい顔でキラを見る。


「久しぶりだな、キラ」


「どうして……ここに……」


レオンは剣を肩に担ぐ。


「助けに来てやったぞ」


「……!」


レティシアも驚く。


「レオン……!」


エリスも目を見開く。


「……レオンさん……?」


ヤーリミオンは笑う。


「へぇ~?」


「いきなり出てきて、俺の攻撃を斬っちゃうなんてさぁ」


レオンはヤーリミオンを見る。


「お前が、この国を襲っている男か」


「そうだけど?」


「なら――」


レオンが剣を抜く。


「俺が相手をする」


「へぇ~。一人で?」


「十分だ」


ヤーリミオンが笑う。


「面白いじゃん!」


一瞬で距離を詰める。


「死ねぇ!」


黒い魔力を纏った拳。


しかし――


レオンの姿が消えた。


「な――」


ガキィン!!


ヤーリミオンの攻撃を弾く。


そのまま懐へ入り込む。


「遅い」


ズバッ!!


ヤーリミオンの肩に斬撃。


「ぐっ!」


距離を取るヤーリミオン。


「……マジ?」


レオンは追撃する。


一歩。


二歩。


三歩。


無駄のない足運び。


ヤーリミオンの攻撃を紙一重でかわし、剣を叩き込む。


「ぐあっ!」


さらに一閃。


ガキィン!


黒い魔力を纏った攻撃を受け流し、逆にヤーリミオンの懐へ入り込む。


「これが……」


キラは息を呑む。


「レオンの剣……」


レオンの剣技は、かつてキラが見てきたものとは別次元だった。


速い。


正確。


そして、一切の無駄がない。


「この強さ……」


イグニットが呟く。


「剣聖アシュレインにも劣らない……」


ゴルーツも驚きを隠せない。


「なんだよ……あのオッサン……」


レティシアは嬉しそうに笑う。


「すんごい……!」


ヤーリミオンが後退する。


「こいつ……!」


初めて、その顔から余裕が消えた。


レオンは剣を構え直す。


「キラ」


「……はい!」


「お前はそこで休んでいろ」


「え?」


「随分と無茶をしたようだからな」


キラは苦笑する。


「……バレましたか」


「俺を誰だと思っている」


レオンは前を向く。


「後は俺に任せろ」


ヤーリミオンが黒い魔力をさらに膨れ上がらせる。


「……いいねぇ」


「久しぶりに、本気で遊べそうだ」


レオンの目が鋭くなる。


「遊びではない」


剣先をヤーリミオンへ向ける。


「これは戦いだ」


大広間に、二人の強者の殺気がぶつかり合った。


第161話 終

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。