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『レベルリセットから始まる最強魔法剣士の英雄譚 ~五つの紋章と仲間たちと共に、滅びゆく世界を救います~』30000pv突破  作者: きらっち
青年期

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158話 合体技



獣人族の街を抜け――


キラたちは、ついに王城へと辿り着いた。


巨大な扉を押し開ける。


ギィィィ……。


「……静かすぎる」


レティシアが周囲を見回す。


「誰もいない……?」


エリスが警戒しながら弓を構える。


そして――


大広間の奥。


玉座に、二人の男がいた。


「……っ!」


キラの表情が変わる。


「スベル……」


そして、その隣には――


「ガミオン王……!」


シエラが声を震わせた。


ガミオンの身体には、黒い紋章が浮かんでいた。


全身から黒い魔力が溢れ出している。


「…………」


ガミオンは虚ろな目でキラたちを見つめていた。


その隣に立つスベルもまた、身体の一部が黒く染まっている。


「ようこそ」


スベルが笑う。


「ここまで来るとは思わなかったよ」


キラが一歩前へ出る。


「スベル……お前が全部やったのか?」


「全部?」


スベルは楽しそうに笑った。


「さあね」


そして――


「僕を捕まえたいなら、まずこいつらを倒してみなよ」


スベルの身体が一瞬、歪む。


「変化分身――!」


ズンッ!!


黒い魔力が爆発する。


その場に、六つの影が現れた。


「グルルルル……!」


「ギャアアアア!」


「なっ……!」


六体の魔獣。


しかも、それぞれ姿が違う。


巨大な狼。


四本腕の獣。


翼を持つ魔獣。


巨大な角を持つ獣。


蛇のような魔獣。


そして、全身を硬い甲殻で覆った魔獣。


「六体も……!」


レティシアが驚く。


その瞬間――


「こいつは俺たちに任せろ!」


ゴルーツが前へ出た。


「なに?」


「お前たちはガミオン王を!」


イグニットも大剣を構える。


「その通りだ」


ガイムが静かに頷く。


「スベルは我々が止める」


ゴルドンが笑う。


「若いもんにばかり任せてはおれんからのう!」


「頼む!」


キラは頷いた。


四種族の代表が一斉にスベルへ向かう。


「行くぞ!」


ゴルーツの拳が迫る。


しかし――


スベルの姿が消えた。


「なっ!?」


次の瞬間。


ドゴォッ!!


ゴルーツの身体が吹き飛ばされる。


「ぐおっ!」


「ゴルーツ!」


イグニットが大剣を振る。


ガキィン!!


スベルは変化分身で姿を変えながら、紙一重で攻撃をかわす。


「くっ……!」


ガイムが水を放つ。


「ウォーターランス!」


無数の水槍が飛ぶ。


しかしスベルは――


「変化分身」


六つ。


十二。


さらに分身が増える。


「なに!?」


どれが本体なのか分からない。


その隙に魔獣たちが襲いかかる。


「くっ!」


四種族代表は魔獣の群れとスベルを相手にすることになった。



---


その頃。


キラたちはガミオンと向き合っていた。


「ガミオン王……」


シエラが呟く。


ガミオンはゆっくりと立ち上がる。


「…………」


黒い紋章が輝いた。


ドンッ!!


「うわっ!」


レティシアが吹き飛ばされる。


「速い!」


ガミオンが一瞬で距離を詰める。


「レティシア!」


キラが剣で受け止める。


ガキィィン!!


「ぐっ……!」


腕に強烈な衝撃が走った。


「なんて力だ……!」


ガミオンは以前の姿とは比べ物にならないほど強化されていた。


「キラ!」


エリスが矢を放つ。


「アルテミス・レイン!」


無数の矢が降り注ぐ。


ガミオンは腕で防ぎながら突進する。


「――ッ!」


キラは剣を振る。


ガキン!


ガミオンの拳を受け流す。


そのまま――


「ラグナ・ボルト!」


雷撃を叩き込む。


バリバリバリッ!!


「グオオオオオッ!!」


しかし。


黒い紋章が雷撃を弾き飛ばす。


「まだ動くのか……!」


レティシアが左右から斬り込む。


「双月斬!」


ガミオンは身体を捻ってかわす。


「くっ!」


「エリス!」


「分かってる!」


エリスが矢を放つ。


「アルテミス・レイン――ゼロ!」


一点に凝縮された矢がガミオンへ飛ぶ。


ドォン!!


直撃。


だが――


黒い魔力が傷を覆い、再生していく。


「再生まで……!」


キラは歯を食いしばった。


このままでは勝てない。


そのとき。


セリーナが叫んだ。


「キラさん!」


「セリーナ?」


「黒い魔力を……浄化できます!」


キラはハッとする。


「……そうか」


セリーナのピュリフィケーション。


自分のルミナ。


二つを合わせれば――


「いけるかもしれない!」


キラは剣を構えた。


「レティシア、エリス!」


「任せろ!」


「時間を作る!」


二人が同時に飛び出す。


レティシアがガミオンの拳をかわす。


「流水剣!」


スッ――。


紙一重で回避。


そのまま双剣を叩き込む。


エリスも距離を取りながら連続射撃。


「今!」


キラは両手を前へ。


「ルミナ……!」


光が集まる。


セリーナも杖を掲げる。


「ピュリフィケーション!」


二つの魔法が重なっていく。


白い光と聖なる浄化の力が融合する。


「これなら……!」


キラが叫ぶ。


「新魔法――」


光が大きく膨れ上がる。


「ルミナ・ピュリフィケーション!!」


ドォォォォォン!!


巨大な光がガミオンを包み込む。


「グ……オオ……!」


黒い魔力が激しく暴れる。


黒い紋章が光に抗う。


しかし――


「消えろ……!」


キラが力を込める。


セリーナも続く。


「お願いします……!」


光がさらに強くなる。


バキッ。


黒い紋章に亀裂が入る。


そして――


パァァァァン!!


黒い魔力が、一気に消滅した。


ガミオンの身体から力が抜ける。


「……」


ドサッ。


ガミオンが倒れた。


「ガミオン王!」


シエラが駆け寄る。


セリーナがすぐに状態を確認する。


「大丈夫です!」


「本当か!?」


「はい。意識を失っているだけです。命に別状はありません!」


「よかった……」


キラはその場に膝をついた。


「……はぁ……」


しかし――


「キラ!」


レティシアの声が響く。


キラが振り返る。


「どうした!?」


「こっちがヤバい!」


大広間の反対側。


そこでは――


「くっ……!」


イグニット。


「ちぃっ!」


ゴルーツ。


「まだ本体を捉えられない……!」


ガイム。


「魔獣が多すぎるわい!」


ゴルドン。


四人が苦戦していた。


スベルには、まったく近づけない。


「変化分身……!」


スベルは何度も姿を変えながら、四人を翻弄している。


「私たちで行くよ!」


レティシアが剣を握る。


エリスも弓を構える。


「うん!」


二人がスベルたちの戦場へ駆け出す。


一方――


キラは倒れたガミオンのそばから動けなかった。


「……まだだ」


黒い魔力が、完全には消えていない。


微弱だが、ガミオンの身体の奥に残っている。


「このままじゃ……」


キラは両手をガミオンへ向ける。


「浄化し続けないと……!」


セリーナも隣に座る。


「私もやります!」


二人はガミオンの黒い魔力を消すため、必死に魔法を続ける。


そして――


その間にも。


スベルとの戦いは、さらに激しさを増していった。


第158話 終

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