第十六話 祝福の音
〜前回のあらすじ〜
中二の文化祭での歌のステージを頼まれたことをきっかけに、歌い手になることを決意した貴子。
りさこわもとして活動を始めるも、なかなか動画は伸びないばかり。
南、啓一、好恵。そして叔父。
様々な人に支えられながら、りさこわもとして歌番組に出演し、見事優勝を手にしたのだった。
インタビューの時間は、息つく暇もなかった。
りさこわもは、どうやらあの番組の歴代優勝者の中で、最年少だったらしい。
放送後、その名は瞬く間に広まり、気づけば私は、知らないうちに“伝説”の一人に数えられていた。
一週間後。
都内のスタジオへ呼ばれると、控える間もなく取材が始まった。
緊張はなかったか。
表現力の原点は。
将来の夢は。
出演後の反響は。
毎朝のルーティーンは。
予想していた通りの質問ばかりだったが、目の前の記者は、ひとつひとつに驚くほど真剣に耳を傾けてくれた。
おっとりとした物静かな印象だったのに、話し始めると意外と饒舌で、言葉の端々から熱意が滲んでいる。
こういう人を、ロールキャベツ男子とでも言うのだろうか。
——南なら、きっとそう表現しただろう。
そんなことを思いながら、自然と口元が緩んだ。
隣に座る両親にも、いくつか質問が向けられる。
「本当に中学生ですか?
年齢を誤魔化していると言われても信じてしまいそうです」
そんな冗談まで飛び出して、思わず肩の力が抜けた。
ついこの前まで、自分の歌をただ好きでいてくれる人たちと、小さな画面越しに繋がっていただけだった。
それなのに今は、
こうして誰かが、私の言葉をひとつ残らず拾おうとしている。
世界が少しずつ広がっていく感覚が、
ただ、嬉しかった。
♫♫♫
気づけばすっかり日も暮れていた。
インタビューの間に、スマホの通知は捌ききれないほど溜まっていた。
ほとんどがリスナーからのお祝いメッセージや、新動画へのコメントだった。
そのコメントを見ることよりも先に、身近な人間の通知が流れていないかを気にすることが、いつの間にか癖になってしまった。
使用人の車で移動中に、一つ一つを確認しながら、余韻に耽る。
車に揺られながら、晴れた夜空を見上げる。
ついこの間のファーストキスのシルエットが、満天の星空に浮かび上がった。
♫♫♫
両親と共に店に入ると、叔父が陽気に手を振ってきた。
優勝以来、叔父は私を気にかけ、頻繁に時間を作ってくれるようになった。
会食や打ち合わせ続きだというのに、義理堅いその姿に、私は強く憧れていた。
——少なくとも、このときまでは。
「改めて、おめでとう。貴子くん」
席に座ると、叔父は素早く手を差し出した。
大きな手を両手で包むように取ってから、流れるように向かいの席に座った。
高級店らしい落ち着いた照明と、控えめなジャズの音色。窓の外には、煌々とした都会の夜景が広がっていた。
「今日はありがとうございます。叔父様」
「いやいや。君の努力が実を結んだんだ。
これぐらいはさせてくれ」
叔父は穏やかに笑った。
その隣に座る父も機嫌がよく、
右隣の母も、柔らかな表情を浮かべている。
優勝してからというもの、家の空気はどこか明るかった。
私の活動の邪魔をしないようにと、少し距離を取っていた父が、自ら話題を振ってくれることも増えた。
母は以前より頻繁に体調を気遣ってくれるようになり、叔父は何かと理由をつけて私を外へ連れ出してくれた。
まるで、私の歌が家族の形まで少し変えてしまったみたいだった。
「それで? インタビューはどうだった?」
「思ったより、たくさん質問されましたわ。
少し疲れましたけれど」
「有名になるというのは、そういうことだ」
叔父はそう言って、ワインを静かに口へ運ぶ。
「反響もすごいんじゃないか?」
「ええ。それはもう止まらなくて大変よ!
充電が心配になるわ」
「この間なんて、啓一くんとのデートの約束したいのになかなか開けない!って苦笑いしてたよな」
「パパやめて」
それを聞いて、叔父は更に上機嫌に笑う。
「まぁまぁ、たくさん応援の声が来るのは嬉しいことじゃないか。
もし大変だったら、動画やSNSのコメントは、うちで管理しようか?
うちの管轄にはタレント事務所もあるし、そういうことには強いからね」
誇らしく笑う。
ちょうどさっきまで気にしていたばかりだっからか、私は迷わず頷いた。
「何かあってからじゃ遅いからね。
それに最近は、SNSを利用した乗っ取り詐欺なんて話もよく聞くくらいだ。
うちの社員も、かなり敏感になっていてヒヤヒヤするよ」
叔父も昔はバンドをやっていたらしい。
その経験もあってか、芸能界の偉い人たちとの繋がりも広かった。
この場の中では、確実に一番業界に詳しい。
だからこそ、あんな結末になってしまったのかもしれない。
「君はもう、“ただ歌の上手い子ども”ではない。
価値を持った存在なんだよ」
その言葉に、ほんの少しだけ引っかかった。
けれど——
「価値、ですか?」
「そう。人を惹きつける力には、それだけで意味がある。それを正しく使える人間にならなければいけない」
叔父の声音は穏やかだった。
なのに、なぜだろう。
その言葉だけが、胸の奥に小さく沈んだ。
「まぁ、難しい話は今はいい」
すぐに笑って、空気を戻す。
「今日は祝いの席だ。好きなものを食べなさい」
運ばれてきた料理は、どれも中学生には想像もつかないほど、豪華な盛り合わせだった。
色鮮やかな前菜。
丁寧に焼き上げられた魚料理。
芳醇な香りのスープ。
添え付けの豆腐と漬物も、さっぱりしているのにコクが深い。
全てを無添加に拘っているお店らしく、
その格別な香りを味わって、舌へ乗せた。
気づけば、番組の話から次の仕事の話へと移っていた。
「もう何件か依頼が来ていてね」
叔父がタブレットをこちらへ向ける。
「ラジオ出演。
企業案件。
イベントゲスト。
歌唱依頼もある」
「そんなに……?」
「当然だよ。今が一番注目されている時期だからね。
あー失礼。顔出しはしない方針だったね」
画面には、見慣れない会社名が並んでいた。
知らない世界が、急に目の前へ押し寄せてくる。
嬉しい。
でも、それ以上に——少し怖かった。
「全部受ける必要はないわ」
母が、やんわりと口を挟んだ。
「まだ中学生なのよ。学校もあるし、無理はさせたくないもの」
その言葉に、叔父の目が一瞬だけ細くなる。
本当に、一瞬だった。
「もちろんだとも」
すぐに笑顔へ戻った。
「だからこそ、私が間に入っているんじゃないか」
そう言って、私に視線を向ける。
「安心していい。君の才能は、私がきちんと守る」
優しい言葉だった。
頼もしくて、ありがたくて。
……なのに。
なぜだろう。
あの日、白い書類に本名を書いた瞬間に感じた寒気と、どこか似たものが、背中を撫でた気がした。
その違和感を打ち消すように、
私はグラスの水を一口飲んだ。
冷たい。
なのに、喉の奥は妙に熱かった。
♫♫♫
その後も、会話は穏やかに続いた。
次に歌ってみたい曲のこと。
夏休み中に行きたい場所のこと。
啓一や好恵のこと。
叔父は相変わらず熱心に耳を傾け、
父は珍しく昔話まで交えながら笑っていた。
母も微笑んでいたけれど——
時折、何かを言いかけては飲み込むように、
グラスへ視線を落としていた。
あの日、メッセージで言っていた
“少し話があります”という言葉を思い出す。
結局、あれからまだ聞けていない。
気にならないわけではなかった。
けれど——
今は、この時間を壊したくなかった。
叔父が注いだ炭酸水の泡が、
静かにグラスの中で弾けていく。
笑い声と食器の触れ合う音。
窓の向こうには、どこまでも煌めく都会の夜。
そのすべてが、
まるで自分の未来まで祝福してくれているように思えた。
——このときの私は、
まだ何も知らなかった。
この穏やかな食卓が、
いつか振り返れば“崩壊の前触れ”だったのだと。
♫♫♫
「——それでは、我らがりさこわもこと、貴子様の優勝と、好恵ちゃんの部長就任を祝して——乾杯!!」
南の合図で、グラスを軽く合わせる。
インタビューの翌月。
私と好恵を祝おうと、こうして四人で集まることになった。
テーブルを囲むのは、
南。好恵。啓一。そして私。
こういう提案をしてくれるのは、大抵いつも南だった。
私たちは幼い頃から、不思議と役割が決まっていた。
私が率先して前に出て、
南が細やかに支える。
啓一がその場の空気を整え、
好恵が少し離れたところから、静かに見守る。
そんなチームワークで、
私たちはついに一つの栄光を手にした。
私の優勝は、
きっと彼女たちのものでもある。
だからこそ、この時間は、
私からみんなへのお祝いでもあった。
……もっとも、その言葉は胸の中にしまっておくけれど。
「……なによ。そんな顔して」
「え?」
「今、絶対なにか綺麗なこと考えてたでしょ」
南は鋭い。
こういうところだけは、
本当に誤魔化せない。
「別に」
「怪しい〜」
「ゆうかさん、貴子さんの顔でわかるんですか?」
「もちろん。私はこう見えて読心術の使い手だからね」
誇らしげに胸を張る南に、
思わず笑みが零れた。
「おー。じゃあ俺の心も読めるのか?」
「あ、ごめん。女子限定」
「ひどくね!?」
いつもの軽口に、
自然と場が和んでいく。
こうして四人で集まると、
時間はいつもより少しだけ早く進む。
料理に手をつけながら、
話題は自然と好恵の部活の話になった。
「部長って、やっぱり大変なの?」
「まだ全然実感ないです。
ずっと支えてもらってばかりだったので……
これからは、ちゃんと支えられる人になりたいなって」
「好恵なら大丈夫よ」
そう言うと、
彼女は少し照れたように笑った。
「……人見知りも、克服できたらいいんですけど」
その言葉に、
南が「きゃー」と大袈裟に喜ぶ。
「いい子すぎる……! 啓一!
アンタ本当にこの子の兄?」
「本当だって!!」
好恵も思わず笑った。
こういう時間が、
ずっと続けばいいのに。
心から、そう思った。
「……貴子も、ほんとすごかったよ」
啓一が、ふと真面目な顔になる。
その言葉に、
テーブルの空気が少しだけ静まった。
「……あの日のステージ。
なんか、遠くに行っちまうみたいでさ」
視線が合う。
あの夜、公園で交わしたキスを、
同時に思い出していた。
「……行かないわよ」
小さくそう言うと、
啓一は安心したように笑った。
「ならいい」
たったそれだけのやり取りなのに、
胸の奥がじんわりと熱くなる。
「はいはい、ごちそうさま」
南がわざとらしく顔をしかめる。
「青春ってやつですねぇ」
「羨ましいです」
「好恵まで!」
再び笑い声が弾けた。
窓の外では、
夏の夜が静かに更けていく。
他愛もなく笑い合いながら、
四人の小さな祝宴は終わった。
♫♫♫
「——じゃあ、私たちはこっちだから〜」
啓一に手を振り、
私と南は反対方向へ歩き出す。
好恵は深々と一礼してから、
兄の隣へと小走りで駆け寄った。
並んで歩く二人の後ろ姿を見送り、
くるりと向きを変える。
少しして、
隣の南が帽子の鍔を整えながら言った。
「……おめでと」
「……ありがとう」
「……優勝だけじゃなくて。啓一と」
「え?」
「……ファーストキスだったんでしょ?」
少しだけ真面目な声だった。
「もう。揶揄わないの」
この子には、
いつまで経っても敵わない。
音感も。
ピアノの腕前も。
観察力も、
人の気持ちを察する速さも。
昔からずっと、そうだった。
「……どうするの? これから」
「……どうって。変わらないわよ」
そう答えると、
南は少しだけ目を伏せた。
「……貴子がどれだけ売れても、
私はずっと友達だからね」
力強い言葉だった。
けれどその奥に、
ほんのわずかな寂しさが混じっている気がした。
「……当たり前じゃない」
そっと返して、
夜空を見上げる。
新月の空に散らばる星が、
今までで一番輝いて見えた。
まるで、
私たちの栄光を祝福しているみたいに。
「……綺麗だね」
「……そうね」
南が少しだけ身を寄せる。
長い髪が、
私の銀髪にふわりと重なった。
「ゆうか。また髪伸びたんじゃない?」
「貴子には敵わないよ」
そのまま二人で笑い合う。
昨日一気見したドラマの話を、
南が楽しそうに語り始める。
何を言っているのか全部はわからない。
それでも、
面白かったことだけはちゃんと伝わってきた。
優しい夜風が、
路地裏を静かに吹き抜けていく。
私たちの笑い声は、
その風に溶けるように夜へ消えていった。
今思えば、
あれは嵐の前の静けさだったのだろう。
崩壊の日が、
もうすぐそこまで迫っていることを。
このときの私は、
まだ考えようともしなかった。
♫♫♫
その青年の目は、悍ましいほど恐ろしかった。
隣に座る女性もまた、毅然とした態度で、一方的に言葉を突きつけてくる。
どうしてこんなことになっているのだろう。
私はただ、目の前で起きている状況を理解することで精一杯だった。
その朝は、とても穏やかに幕を開けた。
台風が過ぎた十月の空は、目が眩むほど青く澄んでいた。
読みかけていた小説を読み終え、
軽くサンドイッチで朝食を済ませる。
そのあと母とともに、
メールに記されていた喫茶店へ向かった。
その手紙が届いたのは、
十月に入ってすぐのことだった。
中学最後の体育祭を終え、
南とお茶をして屋敷へ戻ると、
珍しく両親が揃って出迎えていた。
二人とも、どこか険しい顔をしている。
理由を尋ねると、
父が居心地悪そうに口を開いた。
どうやら、
私と会って話がしたい人がいるらしい。
それが“いい話”ではないことだけは、
説明される前からなんとなく察していた。
あらましを伝えたあと、
父は小さく目を伏せて、もう一言だけ続けた。
——気づけなくて、申し訳ない。
それだけだった。
意味は、わからなかった。
その人たちは、
私のSNSにも何度か連絡を送っていたらしい。
けれど、そういったメッセージはすべて叔父が管理していた。
だからなのだろう。
最終的には、
ファンレターの宛先として公開していた
父のオフィスへ、直接手紙が届いたようだ。
その話を聞いた瞬間、
胸の奥に、小さな嫌な予感が生まれた。
そして翌週。
その予感は、
自分でも怖くなるほど鮮やかに、
現実となって目の前に現れた。
喫茶店の席へ案内されると、
すでに二人の男女が座っていた。
若い青年と、
その隣にいる女性。
青年の方は人相が悪く、
鋭い目つきでこちらを見据えている。
女性は対照的に、
いかにも仕事のできそうな雰囲気で、
隙なくスーツを着こなしていた。
母は深々と一礼すると、
静かに向かいの席へ腰を下ろす。
私もそれに続いて座った。
けれど——
会ってまだ二十秒も経っていないというのに、
目の前の青年は言葉ひとつ発しないまま、
私に強い圧を向けていた。
その視線に敵意があるのか、
怒りがあるのか、
それとも別の感情なのか。
私にはわからない。
呼吸の仕方さえ、
一瞬わからなくなった。
蛇に睨まれた蛙。
きっと、こういう状況を指すのだろう。
「御足労をおかけして、申し訳ありません」
全員分のコーヒーを頼み終えると、
女性が先に口を開いた。
幸田、と名乗り、
名刺を差し出す。
隣の男性のマネージャーだという。
人相の悪いその男性は、竹島。
活動名は——げんまじょー。
私と同じように歌い手として活動していて、
春に大学を卒業したばかりの社会人らしい。
私と母も自己紹介を終える。
ちょうどその頃、
コーヒーが運ばれてきた。
「中学三年生です」
そう伝えた瞬間だった。
竹島の眉がぴくりと動く。
何か言いかけたようだったが、
結局何も言わずに口を閉ざした。
その様子に気づいた幸田が、
小さく「落ち着いて」と呟く。
竹島は無言で砂糖をコーヒーに落とし、
スプーンで乱暴にかき混ぜた。
そして苛立ちごと流し込むように、
コーヒーへ一口つける。
全員が一度喉を湿らせる。
それから幸田が、
静かに本題を切り出した。
「……澤森さん。三ヶ月前の生放送は覚えていますか?」
もちろん覚えている。
あれは、
南たちと一緒に掴んだ初めての成功だった。
忘れるはずがない。
「あの日。うちの竹島も出演していたんです」
「……俺だけじゃない」
竹島が低く言った。
「同じ事務所の連中も何人か出てた」
その声音には、
怒りよりも疲労のようなものが滲んでいた。
そして彼は、
初めて真正面から私を見た。
「……先に言っとく」
低い声。
「俺はお前を責めたいわけじゃない」
一拍置く。
「ただ、納得できねぇことがある」
胸がざわついた。
「……俺は正直、お前の優勝に納得していない」
突然、そんなことを言われても——
決まってしまったものなのだから、
どうしようもない。
そう言い返す隙もなく、
竹島の言葉はさらに強くなる。
「……あの日、お前は俺たちを含めて、他の出演者に一言も挨拶に来なかった」
頭が真っ白になる。
「それどころか、誰もお前の姿を会場で見ていない」
そんなはずはない。
私は確かに——
「他所に挨拶もなしに出てきて、
いきなりステージに立って、
優勝して帰った」
竹島はそこで一度言葉を切った。
まるで感情を抑え込むように。
「……正直、いい気分はしなかった」
その言葉の方が、
怒鳴り声よりも重かった。
「俺たちだけじゃない。
他の出演者にも確認した」
「全員、同じ印象だ」
静かな店内に、
コーヒーカップの触れ合う音が響く。
「なのにお前は、何事もなかったみたいに優勝者扱いされてる」
「納得できるわけないだろ」
竹島はただ感情的に、
怒りをぶつけてくる。
状況が理解できない。
何を言われているのか、
どうしてそうなっているのか。
何一つ、うまく飲み込めなかった。
それでも、
その圧に呑まれた私は、
唾を飲み込むことしかできない。
隣の母も、
こういう場には慣れているはずなのに、
唇をそっと湿らせるだけで、
何も言わなかった。
それだけでわかった。
何かが、
確実に崩れ始めている。
「……出演者の間で、
あなたの優勝は最初から仕組まれていたんじゃないか——そんな噂が広がっているんです」
幸田が静かに言った。
「もちろん、あなたの実力は私たちも理解しています。
歌声からは、想像以上の努力も感じました」
一拍置いて、
彼女はまっすぐこちらを見る。
「……幸い、この話はまだ業界内の噂で留まっています。
表には出ていません。
だからこそ、
誰かが勝手に動いてしまう前に、
確認したかったんです」
そして、
少しだけ声を和らげた。
「私たちは、あなたのことを信じたいんです」
胸の奥で、
何かが音を立てて揺れた。
驚き。
恐怖。
困惑。
怒り。
悲しみ。
どれとも違う、
もっと名前のつけられない感情。
それが次々と溢れてきて、
私はただ、自分の指先が小さく震えているのを見つめることしかできなかった。
他の席のざわめき。
扉が開く音。
赤ん坊の泣き声。
カップがソーサーに触れる乾いた音。
そのすべてが、
どこか遠い場所で起きているように感じた。
否定しなければいけない。
それくらい、わかっている。
けれど——
口を開こうとするたび、
あの日、白い書類に書かれていた文字が脳裏をよぎった。
口外禁止。
署名してしまった。
自分の名前で。
叔父を信じて、何も疑わずに。
何を言えばいいのかわからない。
どうすることもできないまま、
私はただ、冷めかけたカップを持ち直した。
その沈黙が、
二人の感情をさらに逆撫でしてしまった。
「どうなんですか?
黙っていては、何も進みませんよ」
「否定しねぇってことは、そういうことなんだな」
竹島の声が低く響く。
「お前、何様なんだよ。
最低限のマナーも知らねえのか!
俺たちのこと、舐めてんのかお前は!」
「やめてください! 娘は怖がっています!」
母が思わず声を上げる。
けれど竹島は止まらない。
「大体、アンタどういう教育してんだよ!
お嬢様だかなんだか知らねえけど、現場で挨拶するくらい基本だろうが!」
拳を握りしめる音が聞こえた。
「俺たちが連絡してから、ここまで何日かかったと思ってる。
どうせ、わかってて無視してたんだろ?」
「最初から白を切るつもりだったんじゃねぇのか?」
「ほんとに、
どこまで人を馬鹿にすれば気が済むんだよ」
「竹島。言い過ぎ」
幸田が制する。
けれど竹島は、
怒りを押し殺すように息を吐いた。
「……出来レースなら、そう言えばいい。
表に出てないだけ、ありがたいと思ってほしいくらいだ」
その言葉には怒鳴り声とは別の、
妙な冷静さがあった。
きっと何度も、
この怒りを反芻してきたのだろう。
そして痺れを切らしたように、
彼が身を乗り出そうとした、そのとき——
「娘は何も知らないんです!!」
母の声が、
店内に鋭く響いた。
一瞬で、
空気が凍る。
「不快に感じさせてしまい、
本当に申し訳ありません」
深く、深く頭を下げる。
竹島の眉も、わずかに動く。
正直、
こんな反応は予想していなかった。
もっと開き直られると思っていた。
あるいは、
娘を庇いながら言い訳を並べるのだと。
だが目の前の母親は違った。
プライドも体裁も投げ捨てて、
ただ娘を守ろうとしている。
その姿は、かつて自分を庇って教師に頭を下げた母親と重なった。
胸の奥で、
何かが小さく引っ掛かる。
——本当に知らないのか。
そんな考えが、一瞬だけ頭をよぎった。
だが、ここまで積み上がった疑念は簡単には消えない。
連絡は無視された。
挨拶もなかった。
説明もない。
何より、仲間たちが受けた屈辱は事実だ。
だからこそ竹島は、
握った拳を膝の上へ押し付けるようにして黙り込んだ。
もし本当に何も知らなかったのだとしたら。
目の前にいるのは、ただ利用されただけの少女ということになる。
だが——
それを信じるには、
積み上がった違和感が多すぎた。
♫♫♫
「今回のことは、
見抜けなかった私たちの責任です。
どんな罰でも受けます。
ですから——」
声が震える。
「どうか、
これ以上、娘を責めないでください」
その姿は、
私の知っている母ではなかった。
いつも気品を崩さず、
穏やかに微笑んでいる母。
その母が、
人前でここまで頭を下げている。
私が知らないところで、
父も、母も、
こうして何度も私を守ってくれていたのだろうか。
胸の奥が、痛んだ。
私のために、
母は今、こんなにも必死になっている。
残酷な現実を、
ようやく突きつけられた気がした。
けれど——
これはまだ、
ほんの序章に過ぎなかった。
「……お二人の主張は、よくわかりました」
母は頭を下げたまま、
声を絞り出す。
「ですが、どうか……
まずは娘の話を聞いていただけませんか。
お願いします」
もう一度、
深く頭を下げる。
まだ何も理解できていないはずなのに。
気づけば私は、
その光景に涙を溢していた。
「……お母様。頭を上げてください」
幸田の声が、
少しだけ柔らかくなる。
「こちらこそ、感情的になってしまい申し訳ありません。
私たちも、
問題を大きくしたいわけではないんです。
ただ——知りたいだけなんです」
母の誠意が伝わったのか、
幸田は静かにその場を整えた。
竹島と目を合わせ、
小さく頷き合う。
それから、
優しく私に視線を戻した。
「貴子さん。
怖がらせてしまって、すみません」
そっと、
ティッシュを差し出す。
「一度、深呼吸しましょうか」
その声に促されるように、
私は震える指でティッシュを受け取った。
涙が止まるのを待つ間だけ、
誰も何も言わなかった。
静まり返った喫茶店で、
カップの中のコーヒーだけが、
ゆっくりと湯気を失っていった。
♫♫♫
呼吸が整うまで、どれくらいの時間がかかったのかは覚えていない。
私が平常を取り戻すまで、母はずっと背中を摩ってくれていた。
その手の温もりが、かえって胸を締めつけた。
店内のざわめきが、少しずつ耳に戻ってくる。
いや——
私がようやく、この世界へ戻ってきたと言うべきかもしれない。
水を一口飲んでから、
私はずっと胸に引っかかっていたことを、竹島へ問いかけた。
「……大丈夫なんですか?」
「……何が?」
「……スタジオでのことです。
私たちに話してしまって……問題はないんですか?」
「……お前、何の話してんだ?」
「……どういうことですか?」
二人の表情が変わった。
さっきまでの怪訝な視線が、
まるで嘘だったかのように。
「……スタジオで見たことは口外禁止。
そう言われてるはずですよね?」
恐る恐る口にすると、
二人の反応が止まった。
竹島は怪訝そうに眉をひそめ、
幸田も言葉を失ったようにこちらを見る。
「……は?」
最初に声を出したのは竹島だった。
「何言ってんだお前」
「この子は、当日そう説明を受けたそうです」
母が静かに言葉を継ぐ。
「それだけではありません。
他の出演者の方々との接触も禁じられていたようで」
「控え室も……ずっと、私ひとりでした」
「……ちょっと待て。
それ、本当にあの日の話か?」
「はい。
嘘をつく必要はありませんので」
母はすぐに、
当日署名した書類の控えをバッグから取り出した。
それを見た二人が、
同時に顔を見合わせる。
「……なんだこれ。
こんなの、書いてねえぞ」
「……え?」
「……少し、待ってください」
幸田の指が、
契約書の社名の部分で止まった。
「この名義……違います」
「違う?」
「公式の運営会社は、
LIFE ADVANCE PROMOTIONです」
そう言って、
彼女は紙の上を指でなぞった。
そこに書かれていたのは——
LIFE ADVICE PRO
一文字ずつ、
ゆっくり目で追う。
似ている。
注意して見なければ、
気づけないほど些細な違いだった。
だが——
違う。
間違いなく違う。
私が署名した書類は、
番組の運営会社のものですらなかった。
背筋を、
冷たいものが這い上がる。
この契約書は——偽物だった。
「……すみません。
私は、他の出演者の方も同じ対応を受けていると聞いていました」
自分の声が、
ひどく遠く感じた。
「以前、出番前に出演者同士が必要以上に接触して揉めたことがあって……
それで運営が敏感になっていると」
「は?」
竹島が眉をひそめる。
「俺の知り合い、何回も出てるけど。
そんな話、一度も聞いたことねぇぞ」
どういうことだ。
全身に鳥肌が立った。
「で、これはいつサインした?」
「場当たりの直前です。
書かないと話が進まない雰囲気で……
署名したあと、すぐに呼ばれました」
その時間も、
他の出演者に共有されていたタイムテーブルとは、
明らかに違っていた。
「……お母様は、どこまでご存知だったんですか?」
幸田が尋ねる。
「当日、その場には?」
「……いえ。
主人と役員数名との会食があり、
私は同伴できませんでした」
そこから、
私たちは互いに知っている情報を整理していった。
幸田たちの話によれば——
出演者たちは事前に楽屋割を知らされ、
複数人で同じ控室を使っていたこと。
休憩中の外出も自由だったこと。
口外禁止事項など、
機密情報以外には特に設けられていなかったこと。
そして——
私だけが、
本番直前に会場入りすることになっていたこと。
どうやら、
私が場当たりの際に通った動線は、
他の出演者には知らされていなかったらしい。
竹島はスマートフォンを取り出し、
出演者用のグループチャットを開いた。
共有ファイルには、
当日のタイムテーブルと楽屋の振り分け、
簡単な注意事項が並んでいる。
そこには、
確かに私の名前もあった。
「……これ」
思わず身を乗り出す。
表示されているアイコンは、
私が昔使っていたものだった。
けれど——
アカウント名の後ろに並ぶ数字も、
登録されているメールアドレスも、
何ひとつ見覚えがない。
そこには、
私ではない“私”がいた。
「……失礼ですが、
普段の依頼対応は、お母様が?」
幸田の問いに、
母は小さく顔を曇らせた。
「……いえ。
そういったことはすべて、私の兄が管理しています。
娘のSNSも同様で……
ですから、お返事ができなかったんです」
母は唇を噛む。
「ファンレターの宛先だけが、
主人のオフィスのままでした。
それだけが、唯一の救いでした」
「……宛先だけは、変えてなかったんだな」
「ええ。
そこだけは、私も主人も、ずっと不思議に思っていました」
叔父との会食以降、
メッセージはすべて叔父の元へ届くよう設定されていた。
どんな連絡が来て、
叔父がどう対応していたのか。
私たちは何ひとつ知らない。
「……ちなみに、
この契約書の会社名も、お兄様の関係ですか?」
「……いえ。
こんな会社は、兄のグループには存在しません」
母の声が、わずかに震えた。
「……そもそも、
なんでその叔父さんに任せたんだよ」
竹島の言葉に、私は苦く目を伏せる。
同じことを、過去の私たちにも聞いてほしかった。
「……叔父様が経営している会社のひとつに、
タレント事務所があるんです」
一度、息を吸う。
「オトノークマカデミーって名前で」
その名前を口にした瞬間——
空気が止まった。
幸田の表情が固まる。
竹島は舌打ちするように、
視線を逸らした。
「……マジかよ」
小さく漏れたその声に、
胸がざわつく。
「……何か、ご存知なんですか」
私が尋ねても、
二人はすぐには答えなかった。
幸田は言葉を選ぶように視線を落とし、
竹島は額を押さえたまま、深く息を吐く。
やがて——
「……少し前の話だ」
竹島が口を開いた。
「新人をプロデュースする。
デビューさせる。
そう言って若い連中を集めて、
莫大な金を払わせて問題になった会社があった」
低い声だった。
だが、その奥には押し殺した怒りが滲んでいる。
「入所金。レッスン費。
宣材写真。プロモーション費。
理由はいくらでもある」
鼻で笑う。
「夢を叶えるための投資だとか、
未来への必要経費だとか。
綺麗事だけは一丁前だ」
そして、
表情を険しくした。
「なのに仕事は渡さない。
オーディションを受けろとだけ言われ、
売れなきゃ努力不足。
結果が出なきゃ才能不足。
金だけ取っといて、
責任だけは絶対に認めようとしねぇ」
「おまけに、他所から受けようとすると何故か執拗に止めてきて、行動範囲も制限される。
辞めようとしたら違約金だの
文句を言えば契約違反だのと脅してくる」
「まぁ、似たような話ならこの世界に腐るほどある」
竹島は苦々しく吐き捨てた。
「それでも、あそこは度が過ぎてた」
重い沈黙が落ちる。
「……で、そこがオトノークマカデミーの系列だって噂がある」
胸がざわりと揺れた。
「噂、ですか」
「表向きはな」
竹島は吐き捨てる。
「問題になれば名前を変える。
会社を作り直す。
だから簡単には尻尾を掴ませねぇ。
これも奴らお得意の手段だ」
拳が、静かに震えていた。
「……俺の知り合いも、何人かやられた」
その声だけが、
少し弱くなる。
「歌うのが嫌になった奴もいる。
機材を見るだけで吐く奴もいた」
視線がテーブルへ落ちる。
「やっと勇気出して音楽始めたのにさ」
一度、言葉が途切れた。
「…大人に食い物にされて終わりだ」
その一言だけで、
胸が苦しくなった。
「中には精神を病んで、
今も引きこもってる奴もいる」
誰も言葉を挟めない。
カップの中で、
氷だけが小さく音を立てた。
「裁判したくても金がない。
弁護士を雇う余裕もない。
結局、泣き寝入りだ」
竹島は残っていた水を飲み干し、
乱暴にグラスを置いた。
「……それって」
思わず口を開く。
「詐欺じゃないんですか」
声が震えた。
「そんなことをしているのに、
どうして捕まらないんですか」
幸田が、
ゆっくり息を吐いた。
「私たちも、何度そう思ったかわかりません」
そして苦く笑う。
「ですが、
こういう案件は非常に厄介なんです」
彼女は静かに続けた。
「契約そのものは成立している。
レッスンも、宣材撮影も、
"形式上は"行われている。
だから完全な詐欺として立証するのが難しいんです」
理解したくない現実だった。
「もちろん、
明らかに悪質なケースもあります」
一拍置く。
「ですが日本はまだ、
芸能や創作の現場で働く人たちを守る制度が十分とは言えません」
その表情には、
怒りよりも諦めがあった。
「歌い手も。俳優も。声優も。
イラストレーターも。
夢を追う人ほど、立場が弱いんです」
「そういう人ほど、
"今を我慢すれば未来がある"と、信じたくなってしまいますから」
視線を伏せる。
「誰かが作らなければ、
音楽も映画もアニメも生まれないのに」
苦笑する。
「肝心の作る側が、
守られていないことばかりなんです」
見放されている。
そんな言葉が頭の中をよぎった。
「そもそも」
今度は、竹島が吐き捨てる。
「会社が所属タレントから金取ること自体おかしいんだよ」
その声には迷いがなかった。
「売り出したいなら、会社が投資するのが筋だろ」
机に肘をつき、まっすぐ前を見る。
「将来性があると思ったから契約するんじゃねぇのか」
拳が握られる。
「従業員から金だけ取って、
まともな仕事も渡さねぇ。
そんな会社がどこにあるんだよ」
そして、
母へ視線を向けた。
「……アンタも経営者なら、
わかるだろ」
母は何も言わなかった。
ただ、苦しそうに目を伏せる。
その沈黙だけで十分だった。
私には、大人の世界のことはわからない。
けれど。
竹島の持論が正しいことだけは理解できた。
知らなかった。
知りたくもなかった。
夢を叶える場所だと思っていた世界に、
こんな現実があるなんて。
そして——
その中心に、
叔父の名前がある。
私を娘同然に可愛がってくれた奇策な人。
いつでも気にかけてくれた懐の深い人。
何よりも貴重な体験と、
たくさん幸せな時間をくれた人。
胸の奥で、
何かが静かに音を立てた。
尊敬。
信頼。
憧れ。
今まで叔父へ向けていた感情に、
細かな亀裂が走っていく。
それはまだ、
崩壊と呼ぶには小さなひびだった。
けれど確かに。
私の中の何かは、
この瞬間から壊れ始めていた。
その後、何を話したのかは覚えていない。
ただ——
叔父の名前が出るたびに、胸の奥で何かが軋む音だけは、はっきりと聞こえていた。
♫♫♫
気づけば、西日が傾いていた。
店の外の空気は、どこか乾いていた。
「お時間を取らせてしまって、
申し訳ありませんでした」
「こちらこそ。
お話しくださって、ありがとうございました」
幸田と母に倣って、
私も静かに頭を下げる。
竹島だけは、
遠くの空を見上げていた。
「……疑って、悪かったな」
顔はこちらを向かないまま、そう言った。
「……厄介なことに巻き込まれたな。
こっちでも少し調べてみる」
乾いた笑いを漏らした後、
ふと何かを思い出したように空を見上げた。
「…そういや俺が高校の頃に世話になった先生にも、お前と同じくらいの子どもがいたっけな」
「え?」
「いや、別に意味はねぇ」
肩を竦める。
「中学生なんてそんなもんだろ」
それだけ言うと、竹島は視線を逸らした。
「……しかし、
中学生相手によくやるよ」
その声が、
なぜか自分のことのように痛かった。
店の前に呼んだタクシーへ乗り込む。
幸田が、
反対側の席に回ろうとしたそのとき——
「……気をつけた方がいいですよ」
母が、
低く呟いた。
「あの人は……容赦がありませんから」
その顔は、
どこか正気を失っていた。
その表情に、
私はさらに背筋が冷えた。
走り去るタクシーを、
母はしばらく見つめていた。
私も、
ただ隣で立ち尽くすことしかできなかった。
「……ごめんね」
母が、
ぽつりと呟く。
「もっと早く、気づいていれば」
その目には、
涙が浮かんでいた。
母が泣くところを、初めて見た。
祖母が亡くなったときも。
会社で問題が起きたときも。
母は弱音ひとつ吐かず、
穏やかに、淡々と乗り越えてきた。
そんな人が、
今、目の前で涙を流している。
母は以前から、
叔父の様子に違和感を覚えていたらしい。
けれど確証はなく、
最後まで兄を信じたいと思っていたのだという。
私にも何度か話そうとしていた。
それでも、
練習や仕事に夢中になる私の邪魔をしたくなくて、
言い出せなかった。
その義理堅さが、
こんな形で裏目に出てしまうなんて。
もしかしたら叔父は、
そこまで計算していたのかもしれない。
後の祭り——
まさに、
その言葉どおりだった。
屋敷へ戻っても、
食事は喉を通らなかった。
本を開いても、
何ひとつ頭に入らない。
南にも。
啓一にも。
好恵にも。
言えるはずがなかった。
窓の外には、
三日月がくっきりと浮かんでいた。
その輝きすら、
どこか気味が悪くて。
残酷なくらい綺麗で。
まるで、
何も知らなかった私を、
静かに嘲笑っているようだった。
自分だけが、
世界から取り残されている。
そんな孤独の中で、
私はただ、窓の向こうの夜を見つめ続けた。
——崩れたのは、
信じていた大人たちだけじゃない。
私の中で、
確かに鳴っていたはずの“音”もまた——
静かに、途切れていた。
ご覧くださりありがとうございます。
今回も一気に載せたかったので…!
お祝いモードから突然のミステリー展開で
今回も盛りだくさんでしたが、いかがでしたでしょうか?
次回からは遂に真相解明です!
あ、ちなみに前回と今回だけはちょっとしたスペシャルみたいなかんじなので
次回からは今までのボリューム感に戻ります
それでは、またお会いしましょう〜♫
夜留タクト




