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11話 【作業厨】の腕試し

【注意】新キャラ、例のアノ人(鼻が低い闇の魔法使いじゃないです)の登場に伴って、農場編は下ネタ要素が飛び交うことが予想されます。ご注意ください。あ、例のアノ人って言うのは……読んでみてからのお楽しみです。それではお楽しみください!


















本当に大丈夫ですね?

「リックおにぃちゃん、プリンおねぇちゃんあーそーぼっ!」


「よーし! ボクが『魔獣』やるね、いーち。にーぃ。さーん…」


 これはこの世界の遊び、『魔獣ごっこ』だ。ルールは鬼ごっこと同じだ。

 だが、この『魔獣ごっこ』をただのゲームだと思ってはいけない。

 成立は神代。当時猛威を奮った『闇の魔獣』に対する訓練として生まれ、今日まで受け継がれてきた……という歴史深いものなのだ。

 王国主催で開かれ、プロなる人々がいるらしい。鬼ごっこで生計を立てるのだ。


「クルットゥークルットゥー!」


 これは魔獣の鳴き声の真似。魔獣役の人は奇声を発し続けるという苦行を強いられる。


「きゃーっ! 捕まっちゃった! クルットゥークルットゥ!」


 どうやらコウが捕まったようだ。

 俺も逃げなくては……!


「クルットゥー!」


 ヤバイ。囲まれた!


「クルットゥークルットゥ!」


「クルットゥ!」


「クックドゥードゥルドゥー!」


 あれ? 今なんか違ったような……?


「コケコッコー!」


 最早ただのニワトリ。これはおかしい……! 





「はっ! ゆ、夢か……」


 目の前には……ニワトリ。


「クックドゥードゥルドゥー!」


「いやぁぁああ!」


 俺は一目散に走り出した。


「リックどうしたのかな? ボク、コッコに変身出来るようになったのに」



「おいリック、支度は済んだか?」


「勿論だよ父さん」


 何の支度かって? それは、ヒ・ミ・ツ! プリンとコウ、そして母さんは留守番だ。


 いつもの様にレコーズに乗車。魔力を流して体を傾ける。

 そして頭に手を……!


「出発、進行!」


 我が家から20分。チュンリーの森を抜けて、麓の街を抜ける。そして花畑を抜けるとそこはイニジアの外れの農場。

 空気が綺麗だ……と思ったら大間違い!

 家畜の魔物の糞は臭いし、ブタは発情期、ニワトリは柔道をしているし。コレ、ドユコト?


「ディーク、待っていたよ! 君がリック君かい? 私はギガント・ガードナー、この農場のオーナーさ。娘は世界的に有名な、あのグルコサミン・ガードナーだよ。知ってるだろ?」


 出てきたのはいかにも農場のおじさん。というかグルコサミンって誰? 脳内は「ぐるぐるぐるぐるグルコサミン」状態。世田谷育ちだったりして。


「ほら、『王族御用達! 素敵なガーデニング』の作者だよ!」


 あぁー。ってえっ? あの頭のおかしな本を書いた人だって!? ここやばいとこですね、わかります。

 そういえばここに来るとき、桃色の花畑があったな。まさかあれ全部……?


「ディーク、ガードナー農場特製の聖水だぞ! いつもの毛生草(もういきそう)とイン蘭、安育そ……」


「子供の前だぞ! なんてことを言うんだ!」


 子供の前でアノ本の話をする父さんも大概だと思うけどね。


「だって私とお前との仲だろ? 魔法学校時代なんていつも毛生草もういきそうとア・フロッグの粘液をブレンドした聖水を塗りたくって『ルーシーちゃん、ハァハァ』とか言ってただろ?」


 ア・フロッグってなんだよ。ア○ラックか? あのアヒルの保険会社か? って言うか父さんとギガントさんって同級生だったのか。そして魔法学校! 気になる。

 父さんの……は、忘れよう。男なら誰でも通る道……?


「まぁ? 折角お前が作ってくれたんだし? 受け取っておくよ。べ、別に使わないからな。本当だ。なんでそんな顔をする! リックも。何故遠い目をする!」


 だって、父さん。覚醒してるんですもん、ソコ。


「まぁいい。今日はここのダンジョンを息子に挑戦させようと思って来た」


「そういう事は、自分の息子を収めてから言いな」


 俺は思わず吹き出した。

 何上手いこと言ってるんだ、ギガント。というかダンジョンに行きたいって話、覚えていてくれていたんだ!


「でも、良いのか? まだ子供だろ? いくらなんでも彼処は……」


「うちの息子を甘く見るなよ? こう見えて大人顔負けなんだぞ」


 父さんが俺を褒めてくれている。普通に嬉しい。


「知ってるよ。お前の息子が魔法学校時代から大人顔負けだったことなんて。『ちびの癖にソコだけ生意気だ』とか学校中の男が妬んでたじゃねえか」


 ……。

 はい! ということで、ダンジョン攻略行ってきます!(『行」をカタカナにしたら、一括破壊バークデリート……)

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