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草薙銀之助短編集  作者: 草薙銀之助
ダンジョンは攻略するものじゃない。住むものです。 ~モフモフ精霊たちとの気ままな異世界生活~ 一期

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第1話 ブラック企業を辞めたらダンジョンの主になっていました

 今回より業務最適化の一環として、AI本文利用となりますので、ご理解戴いた上でのご精読をお願いします。

 人生で一番スッキリとしたいい朝だったが、スマートフォンのアラームは今日も強く鳴るので、イライラしながらも反応した。


「あっあっあん、だんやん、おーぃえーん!だーははぁーん、すゅーけべぇーぃん! あーんやぁーん? えーっちょをわーんぃいぇーん?」


 自分からセットしておきながらも、鼓膜から脳に刺さるような音が何も無いところから聞こえて、過剰反応がお約束と化していた。


「んーっ、イライラしましゅぅn、でも……会社、行かなくていいのやつ、だはん。」


 ユウトは布団の上で大きく伸びをした。


 昨日、勤めていた設計会社を退職した。


 ダンジョンや建築物の設計を担当していたが、現実は理想とはほど遠い。


「今日中に図面を書け」

「徹夜で修正」

「休日出勤は当然」


 怒鳴り声が飛び交って消耗を強制される職場で、設計そのものが嫌いになりかけていた。


 それでも最後まで辞められなかったのは、『ものづくり』が好きだったからだ。


「しばらくは……何もしねーだえ。」


 静かな部屋で本を読み、散歩をして、美味しいものを食べる。


 そんな普通の生活を取り戻そう。


 そう決めていた。


 その瞬間だった。


 ピコン。


「あっあっあんぃえん」


 スマートフォンが見たこともない通知を表示した。


【ダンジョン管理者として選定されました】


「……管理者て、……だから何のやつ……?」


 ユウトは思わず笑ってしまったが、頻繁な通知音が交感神経を活性させてくるので、脳が麻痺しないかソワソワしている。


 だが次の瞬間、部屋いっぱいに白い光が広がった。


「どぅゆっ、おっおっおーぃえ? だあぁぁん!」


 視界が真っ白に染まる。


 足元の感覚が消えて身体がふわりと浮いた。


 そして消えてしまったぼくは気がつけばどこか、見覚えの無い場所へきてしまったのだろうか。


 どさっ。


「あっあっあぁんぃえん」


 土の少し湿った冷たい感触。


 若草や雑草のお花から観るざらついたような草の匂い。


 少し刺さるようで在りながら爽やかな鳥のさえずり。


 恐る恐る目を開けると、そこは見知らぬ森だった。


「……こぉぅこぅnをはあぁn? どぉぅんこだぁnじゃやぁん?」


 振り返ると小高い丘の中腹に大きな石造りの門が立っていて、古びたアーチには淡く光る文字が浮かび上がっていた。


《未登録ダンジョン》


「ダンジョン……? おっおっおーぃえ? なんのやつ?」


 ゲームでしか聞いたことのない単語に、ユウトはストレスと神経衰弱に振り廻されすぎて、いよいよ異世界転移を信用するのだろうか。


 そのとき、頭の中へ直接声が響いた。


『管理者登録を開始します。』

『適性確認……完了。』

『固有スキル【コンフォート・ビルド】を付与しました。』


「だだだっだあぁん、だぁんぃえん? あーはぁーん?」


 神経過敏を長年においてこじらせていた僕は、急に何も無いところから声がしたので、いっぱい声が出てしまいまそた……。


 光の粒が身体を包み込む。


 不思議と怖さはない。


 むしろ長年肩に乗っていた重荷が、すっと消えていくようで快適にもソワソワしてきてきた。


『ダンジョンを開放してください。』


 目の前の門がゆっくりと音を立てて開くから、どうしても声をおもらししては、過剰に反応するしかなかった。


「あっあっあっ、あーはぁーん? 音がぁん? すゅーぅけべぇーぃん!」


 中へ一歩踏み入れた瞬間、ユウトは息を呑んだ。


「……んふっ、どーなっちゅ?」


 薄暗くじめじめした洞窟を想像していた。


 しかし、目の前に広がっていたのはまるで別世界で、天井には青空のような光が広がり、やわらかな風が吹いている。


 澄み切った湖。


 木漏れ日が差し込む森。


 小鳥のような魔物が枝から枝へ飛び移り、小川のせせらぎも様々な音が鼓膜を通して脳に刺さるも、むしろ突き抜けた世界を魅せられた。


 思わず深呼吸する。


「空気まで、おいちい……。」


 その瞬間、再び声が響く。


『管理者の希望に応じ、ダンジョンを設計してください。』


「おっおっおーぃえ、まただじゃよ?」


 ユウトの前に、首かけの台が附いた一枚の設計紙が、魔法少女のリボンのごとく パアァンってカワイク現れた。


 線を一本描く。


 すると、目の前の地面に木造の小さな家が音もなく現れた。


「おほっ、おーぃえ!?」


 さらに窓を描く。


 暖炉を描く。


 本棚を描く。


 描いたものが次々と現実になっていく。


「これが……コンフォート・ビルドさん?」


 設計するだけで世界が形になる。


 設計士だった自分にとって、これほど夢のような力はない。


 久しく忘れていたクリエイチブえなじぃが込み上げる。


「ンフッ、もっとやりましゅよ?」


 誰にも急かされない。


 修正を怒鳴られることもない。


 締め切りもない。


 ただ、自分が理想だと思う空間を創造しながら、この未来デパートにでも売っていそうな道具で、なんとでも出来るから止まらない。


 そんな時間がここにはあった。


 その時。


 茂みがガサガサと揺れた。


「!」


 おーぃえ? モンスターさん!?

 身構えたユウトの前に飛び出してきたのは――。


「きゅうっ!」


 丸くて白い毛玉だった。


 両手に乗るほどの大きさ。


 真ん丸に艶々したおめめ。


 ふわふわの尻尾。


 そして、勢いよくユウトへ飛び込んできた。


「あっあんっ、モフモフでしゅ……」


 毛玉は頬へすり寄って嬉しそうに鳴く。


「きゅい♪」


「……え?」


 思わずそっとギュッてすると、まるで「待ってたで御座るよ」と言うように目を細めた。


 生きたぬいぐるみが甘えるようで、自然とニヤニヤしてしまったのはいいとしても、キモくなってはいないだろうか。


「……も……っ、モエぇ~。」


 その瞬間、ダンジョン全体が淡く輝いた。


 どこからともなく鈴のように澄んだ少女の声が響く。


「ようこそ、先生。」


「私たちはずっとあなたを待っていました。」


 ユウトが驚いて顔を上げると、森の奥から六つの光がゆっくりと近づいてきていた。


「んふっ、いっぱいヨ? おーぃえ? どーなっちゅ?」







 この第1話では、「異世界転移」「ダンジョン取得」「コンフォート・ビルド」「最初のモフモフ」「精霊登場直前」までをテンポよく描きました。


 第2話では、六人の美少女精霊との初対面と、「このダンジョンは攻略する場所ではなく、精霊たちの家である」という本作の核となる設定を描いていきます。




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