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草薙銀之助短編集  作者: 草薙銀之助
異世界の魔王に転生したので世界を支配します 一期

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九話 研究と開発

異世界の魔王に転生したので世界を支配します

 教育に農業と幾つか実践してきたが、やはり研究や開発も実施しながら利便性も向上させて、魔界を経世済民の世に変えようと思っている。


 ではどのような要素が在るかを並べてみようと思うが、明治政府や近代日本に在った『富国強兵』を、今更ながらやる必要が在るだろうか。


 やはり幕末から近現代の戦後を迎えるまで、日本は対外政策をこれでもかと実施してきたが、その主な原因は列強国勢による驚異からだった。


 今になっては失礼かも知れないが、当時のスタンダードな感覚や価値観が侵略戦争を招いて、それが結果的に破滅へ向かって仕舞ったか。


 列強側としてはルネサンスを通過していて、いち早くも覇権を奪取した英国を中心として、天皇主権制の日本は史実的に遅れていたか。


 それでも後に二極化した米露間において、一次対戦時には列強の一員にまで上り詰めた実績からか、米国から見直されたりもした。


 米国側から英文の日本国憲法によって、『平和主義』と『戦争放棄』を推して、公然的に武力は持てない変わりに自衛隊が機能するようになった。


 今この時に在る眼前の問題としては、それほど驚異でなくとも懲りずに挑戦する、その人間共を退けることとそれを終らせること。


 このまま自衛にばかり務めていても無駄、そればかりか魔族が驚異にさらされる事が、僕自信への驚異ともなるから手を打つ必要が在る。


 しかしそれを可能とするだけの国力が魔界に在るか、戦いの規模を見誤って何とか公国軍の如く、失敗とは魔界の人材を大量に失うことナリよ。


 そうならないためにも先ずは”富国強兵”、そのスローガンを成就させるには、教育や食問題の解消のみでは足りぬであろうと思う。


 武具や戦術に戦略性や強力な兵器、それらを扱う者達を研究成果も駆使して育成や開発を行い、責めて人間共には無駄だと分からせたい。


 それ以外にも魔界の環境自体を更に最適化して、有用かつ有意義な新時代に合った”富国強兵”を以て、人間界からの外貨が廻れば更に善し。


 何よりも先ずはそれを可能とする技術を発明して、それを有用に実践活用出来るレベルにしながら、それを商品化に活かすなどだろうか。


 既に教育や農業は城の支援で既に実践済みだが、それ以外に商業も充実させながら、様々な投資方法を安心安全に行えると金融がより機能する。


 また商品ブランドや企業ブランドにしても、生活基盤が安定するだけに留めて善いものか、安全性を重視しながらもあらゆる視野を拡げても善かろう。


 都市も建設面などで事故や災害がないように開発して、個別に違う業種の適合性も在るなら、種族の強みを発揮出来ない場合も在るだろう。


 その辺りも前述の通りに法整備をしながら、偏見無しに適材適所を割り振って、可能の範囲内に適合性を探るようにしようか。


 作業にしてもパワーローダーや工業車両も、原始的にでも開発して実践投入すれば、適材適所はそれだけ成し易くなるだろうか。


 生活技術課や防衛技術課でもおいてみて、部署の整備は必要になったら可能だろうか、それぞれ具体的に議論してみようと思う。


 生活技術課は先のような建築や衣類に食材と、生活面で必要な技術を研究部に依頼するなどして、改善に務める部署にしようと思う。


 企業の本社や支社に各店舗や商業施設、一軒家にアパートやマンション等、建築物の建設が今後増えるようになるなら配慮すべきか。


 紡績や裁縫による工業製品などを、企業間若しくは民間に普及させて販売委託するなど、衣類関係においても実践できることは山ほど在るか。


 戦略技術課は武具や戦術訓練など、その管理や運営を担当する部署となっていて、武具のコンセプトや戦術のプランニングなどをお行っている。


 自衛力を引き上げながら効率よく立ち廻るためにも、ステータスに依存しながらいつでもスキル発動、主に魔法などはその手の職人が必要となろう。


 全てバフやスキルが戦略的に発動条件を揃える、そんな武装が在れば一般戦闘員でも充分に、凶悪犯罪者どころか勇者軍団さえ無力化が可能か。


 フォーメーションの件においても同様に、何時でも思った以上にスキルや能力を発揮出来れば、戦術的にも戦略的にも安定的に実行可能となる。


 学術面においても更なる魔界の躍進を目標に、出来るだけ実践的な技術や理論を構築、実践転用が可能なレベルにまで発達することを期待する。


 出来ることなら人間よりも早く成長して、僕がいた現代の技術レベルにまで到達したいが、政治環境の腐敗だけは何としても防ぎ続けたい。


 無理が出来ない若しくはさせたくない以上は、人間のスピードには追い付かないとは思うが、充実しながらも発想や創造の力を育成したい。




 そろそろかと研究部を覗いてみることにして、先ずは生活技術課にお邪魔してみると、やはりいたるところに不備があったと見える。


 基本的に事件事故は無さそうだったが、農業や建設業に服飾業などの建材や素材など、まだ精密に製造出来ないらしかった。


 主に建設業では細部で気質的に合わない、またはハラスメントなどの重篤被害に遭う者も少なくないと、そのような状況下で毎日来る日も課は忙しいのか。


「えっ?またですか?! この間も云いましたよね? え? 早くなんとかしろって、もしもし?」


 ややかんしゃく気味にデビルヒューマンの女子社員が、今職員を向かわせると謂うと、ブラッドデビルなどの数人が急行すると飛び出した。


「申し訳在りませんアシュラ様、今お茶のご用意を」

「いや、構わなくてもダイジョウブ……」


 折角のご厚意であろうと忙しいところへ、僕が急に乗り込んだのだから接待は無用と謂っても、”魔王”の職は無理にでも人を動かして仕舞う。


 折角なのでサキュバス達と一緒になって、有り難い接待を受けることにしたが、それにしても魔界安泰までの道のりは長そうだ。


 紡績関係にしても精度や品質が商品として弱い場合があるなどと発展途上の成長段階に在って、昭和の高度成長期並にずさんらしかった。


 建築においても地盤形成が緩いとか床に穴が空くとか、それ以外にも手抜き工事がやや目立つようだが、ずさんなりに形にはなる。


 現実世界でも戦後などでも現代の最先端レベルに至るまで、何十年もかかるくらいなら相当な時間や年数を費やすと予想される。


 やはら課の職員が実地調査を行って実態を把握、記録や資料を回収して対策案を捻出して、それを法的に管理するなどして方が善いか。


 重篤被害の場合は現場監督者などにカウンセリング、及び監督責任者として再教育しようか、とにかくそうした被害者を出さないようにしたい。


 僕は魔王であってもメンタル最弱にして、城の職員達のお陰で奇跡的に職務を行っているが、左もなければ僕はどうなっていたか。


 神経衰弱やうつ又はノイローゼ気味に、性質的な事情も加味しないで適切な対処も無しに、言葉だけでも責め抜けば結果は目に見えている。


 そもそも極少数派に属するからと謂って、自ら自己を棄てても職種や人的要因によって、全く手も足も出せなくなって仕舞う。


 その職をもし辞したとしてもトラウマとなって、労働への甲斐性が分からないままに、埋もれて潰れてはひたすら苦しみを我慢しなけらばならない。


 こんな被害者は在ってはならないし、もしいても何かしらの経済援助によるある種の独立が無ければ、場合によって同様ではなかろうか。


 これもまた現実世界では少子高齢化や経済状況によって、事実上不可能とされるだろうが、魔族でもこの様な事が起こらないとも限らない。


 むしろ人間以上に繊細な者達だとすれば、個人の財力とする前に環境を変えさせて、存分に実力を発揮しうる環境で活動させてみたい。


 出版やサイバー上での作家活動を支援したり、親に問題があれば丁寧に保護をして、職員にも当人員もストレス無しに活動させたい。


 成果を期待しうるだけのポテンシャルが在っても、一向に開花し得ないように見えるのは、幾つか要因が在るのではないだろうか。


 先に挙げたように親や家庭環境に問題が在る場合、その方法論や可能性を信じていないか知らない、若しくはまさに未だ本気を出せていない。


 そのような状態で放置しては花咲かずも無理は無し、労働力もそれなりには必要だが、どうせ少数派なら政治家個人に入る分を、少しずつでもイイから人材支援に廻してみたい。


 何かのためにみんなの元気みたいに、本の少しずつでイイから分けてくれぇっ、ーー的な感じに生まれついた性質を全面的に加味しようと思う。


 一般的な労働力と一部の資産構築力、その二つを実践的に向上させてみたり、特に資産構築力を極一部にこそ支援に廻すべきだろう。


 ”働くこと”は確かに尊いかも知れないが、ただ埋もれて潰れては苦痛に支配され続けて、一生棒に振るくらいなら生きる気力も失せる。






 日を改めて次は戦略技術課へ突撃訪問してみたが、こちらも魔界黎明期なりに忙しくて、次々に用件や苦情などが殺到するらしかった。


 魔界防衛や指揮に武具やフォーメーションなど、戦略関係を担当する部署にあたるが、

例外無く問題も山積みのようで電話が呼び叫ぶ。


 武具の質が佳くなかったり商品が届かないとか、戦技訓練に参加しないとか一部覚えが悪いなど、各管轄からクレームや報告が寄せられる。


 やはり仕事との相性か性質的な事情か、カウンセリング後に人事異動が行われるだろうが、適宜適切に処理して戴きたいと切望する。


 学校などでもそうだったと思い出すが、大抵の生徒は真面目に授業を受けるところを、突っ張ってみたり他動的な事情で歩き廻る場合がある。


 その様に訓練にさんかしないとか、指導や技術への信用や未熟さも要因なのか、新規採用者のみならずベテラン勢も多そうだ。


 特にエース級の者ならこれまでの実績と自負が在って、サボったりしているらしかったが、カウンセリング次第に出向いても聞き出そうか。


 希かもしれないが幾つかパターンが在りそうで、独自に修練を積んでいる場合や、性質的事情などから団体行動を苦手とする場合などだろう。


 ただ苦しんでいるだけならカウンセリング後に救済措置、独自の努力が在るなら潰れない努力か、これも無茶が在ると目も当てられない。


 武具にしても焼きのフェイズなどが在って、その際に火傷を負うとか店のオーナーの不正か、何にしてもまだ法整備は必要か。


 後程改めてこちらからも報告が来ると思うが、こうした場合は追い込むのではなく、最適解を探し合う努力を検討した方が良さそうだ。


 確かに人間の成長スピードも侮れないが、向こう側にも同様な事情が在るだろうか、偏見主義が社会のベースになっているのは問題だ。


 天性前までどうにも出来なくなった僕のように、何の救済措置も無いまま世の全てに苦しんで、ひたすらにその全てを我慢しても詰まらない。


 誰もが我慢しているからとただ我慢するならましだが、自分の子に対してまで攻撃的に、当人の全てを否定されたって未来は無い。


 それ以上の偏見主義がまん延する世界なら、通常以上の苦しみを堪え忍ぶしか無いなら、事件事故も防止出来ないのでは無かろうか。


 そして課の者達がもう厭だとぼやくには充分に、まだまだかんしゃく持ちも多く、プロ市民の皆様からの苦情が大半を占めているのか。


 特に狼藉を働くとかツケが何時までも払われないなど、その他苦情も課へと迫っては、ほんの一部がやらかす行動は課の仕事を増やす。


 また改めてブリトニーや各課の代表などと、健全な対応策を模索してみたいが、僕も長時間の稼働は性質的に困難を極めるからどーすまそ。


 課の者達は真っ青になって死んだようになっているし、課の代表も頭を悩ませては苦しんで、細部に起きる事態を終息出来るのだろうか。


 武具職人には上級武器を造って戴きたいし、防衛職人には無理無く戦って戴きたいし、指揮を執る者も人員や戦力を大切にして戴きたい。


 それを実現するまでにどれだけのコストが必要で、運用費や時間に各員の労力と、主に三大コストにあたる要素も大いにかかる。


 単純に慣れていない事への混乱も在るだろうか、戦略技術課の研究や開発に指導と、これからの魔界発展に向けてご尽力戴きたい。


 因みにブリトニーやその部署とも連携させて、カウンセリングや人事の適正化を推進しながら、地に足の就いた強靭さで安泰を図りたい。


 しかしどうにも地域住民やプロ市民の皆々様方が、情け容赦の無い程に責め立てて、そうなる程の事態にも積極的に着手した方がいい。


 そもそもそうしたことにこそ国費が在って、遣うべきところを誤っては何かしら着服しては、何かが違ってしまうのでは無かろうか。





 またまた日を改めて今度は論証技術課に来てみたが、こちらはとにかく書類や文書など、添削や検証で魔王どころではない。


 流石に誰かが気づいて無理にも接待にと、番茶辺りを出し他と思うとすぐ作業にとりかかって、読み込みを行っては課長に提出する。


 検証レポートを添えての読み込みと提出、それを繰り返すそれは僕のいた現代だと、AIに処理させれば直ぐ済むだけにやや哀れか。


 まだ発展途上に在る魔界において、異世界の人間社会や現代ですら偏見主義者が多そうだが、その時代に現代の最新技術を期待するのは酷だろう。


 何が正しくて何が正義かを判別の出来る者は要るのか、いるには違いないが少数かも知れないし、誰かまたは何者かを苦しめている時点で正義は無い。


 それを履き違えているから勇者が派遣されるし、僕のように何者にもなれない弱者が、破滅的な人生を半ば強要されたりもする。


 何か問題が起きれば家庭環境や親のワガママに、それが在るなら国民への負担が悪質か、常に社会のどこかでプロパガンダが横行する。


 これでは魔界と変わらないかそれ以上か、中には善かれと思った事でも苦痛を圧し衝けて、何時何処で弱者として破滅するのだろうか。


 当課では大学の経営者や研究者と連携して、大人数を相手にどの様に立ち廻るべきか、論文等も学術的な論述を展開または証明のサポートも行う。


 成績優秀者や実用的テーマの研究者などは支援して、実用化への期待が高い研究や論述を発生させて、国益に活かしたいと僕は考えている。


 誰もが全てこなせるわけではないので、丁寧かつストレスの無いカウンセリングや、あらゆる可能性を考慮した対策を講じて戴きたい。


 結局のところ出生率が下がれば社会福祉も不可にして、報われないまたは救われない者が放置されるか、価値観の多様化は在るべきだがそれには国家経済が弱くてはどうにもならない。


 草食系の者にしても牽制したくなるのか、コンプライアンスやハラスメントに配慮、若しくはカーストが確立されるなかでは無理も無い。


 誰とも合わないくらいに足下を見るのか、神経や精神が家庭や社会関係無しに削ぎ落とされるのか、それで負け組とは実に下らない議論か。


 誰かに支配されては組織に捻り潰されて、思ったように生きられない苦痛は通常の何倍も有って、余計に自分自身を信用できなくなる。


 こんな事があって権利の保証と謂えるのだろうか、何故誰よりも苦しんでは余計に苦しめられて、破滅的な人生を生き続けなければならないのか。


 魔王となったからには責めて魔界だけでも充実させたいが、先に挙げた通りに外貨も交換出来れば、双方にとって不足はあるまい。


 この異世界における現実世界とこの魔界をリンクさせる、そんなゲートか何かを構築できる者は、魔界にも何人か現れないだろうか。


 人間や偏見主義者を討ち滅ぼさなくとも、通商や交易を行って互いに外貨を交換すれば、経済水準を補てん出来て株価の下落にも備えられるか。


 そうでなくともそれが可能であるならば、テーマパークやアクティビティ施設なども建設して、絶対安全に観光が出来るようにしても善い。


 その道のプロではないのでなんとも謂えないが、それさえならずと申されるならば、魔界の総攻撃に因って必ずや支配する。


 これまで通りに勇者の派遣や城への攻撃的が、今後も続くようであれば場合によっては分からないとも、その様に付け加えておくとしようか。


 正しその際における民間人に対する身の安全は保証したいし、双方の認識次第であるとしても、ご英断を期待しながら本議論は閉会する。


 研究部の成長と魔界の発展に一礼して、僕はサキュバス達を連れて休憩のために退散したが、まだ黎明期だろうから負担を強いることとなるだろう。





毎日日課にしてみてください。

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