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森のカフェしっぽっぽ  作者: 森のカフェしっぽっぽ


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32/68

第32話 異界祭大騒動

 週末の**森のカフェしっぽっぽ**は、普段とは違う活気に包まれていた。


 入口のドアベルが鳴り、みどりが元気よく声を出す。


「いらっしゃいませー!」


 今日は特別イベントの日。


 その名も――**異世界フェア in しっぽっぽ**。


 サトルはカウンターに立ち、準備を確認していた。

 棚には異世界から仕入れた商品がずらり。


 光る毛玉。

 香り袋。

 猫用干し魚。

 不思議な鈴。

 そして新商品の魔導士族(メイジ)の小型魔法ランプ。


 店内はすでに撮影する客でにぎやかだ。


 猫たちも準備万端。

 イチは棚の上から監督。

 トラは光る毛玉で体をほぐす。

 チビは小走りで通路をチェック。

 きなはソファでのんびり。

 ジルは恐る恐る近くで様子見。

 ロンは入口で尻尾を振り、興奮気味だ。


 外には、SNSで告知した影響で多くの客が待っていた。

 サトルは地下への扉に目を向ける。


「今日も頼むぞ」


 扉を開けると、異世界の市場――森猫族(フォレストキャット)魔導士族(メイジ)蜥蜴人族(リザードマン)鉱人族(ドワーフ)の商人たちが準備していた。


「サトル!」

 森猫族(フォレストキャット)がにこやかに手を振る。

「今日は特別品持ってきたよ」


 サトルは頷き、異世界から持ち帰った商品を並べ始めた。

 小型魔法ランプは、手に取ると色が変わる不思議なランプだ。

 香り袋は通常の二倍のリラックス効果。

 干し魚は猫が狂喜する最高級品。


 準備が整い、ついに店内イベント開始。


 最初に反応したのはトラだ。

 光る毛玉を見つけ、全力でダッシュ。

 チビも追いかけ、店内は一瞬で大運動会。


 客は歓声を上げ、スマホで撮影開始。


「これは絶対バズる!」

 女性客が笑顔で言う。


 ジルは恐る恐る輪に入り、光る毛玉をそっと触った。

 すると、ぽわっと光が増す。


「うわ、すごい!」

 男性客が興奮気味に声をあげる。


 さらにサトルは魔法ランプを披露。

 小型ランプを回すと色が次々に変わる。

 店内が虹色の光で満たされる。


「幻想的!」

 子供たちが歓声を上げ、写真を撮る。

 猫たちは光に驚きつつも好奇心全開。

 トラとチビは光を追いかけ、きなも少しずつ参加。

 ジルはやっと慣れ、光の中で丸くなった。

 ロンは興奮して吠えまくる。


 客のSNS投稿はすぐに拡散。

 動画再生数はたった数時間で十万回を超える。

 ハッシュタグは**#しっぽっぽ異界祭**で一気にトレンド入りした。


 「すごいな…」

 サトルは地下の倉庫を見ながら呟く。

 「異世界の商品と猫、最強の組み合わせだ」


 みどりが笑顔で答えた。

 「本当に、猫たちがスターですね」


 店内では客が次々と購入していく。

 光る毛玉、香り袋、干し魚、魔法ランプ。

 猫たちは全力で接客(?)を続け、店は歓声で溢れた。


 イベントのクライマックス。

 サトルは小型魔法ランプを棚の上で一斉に光らせる。

 店内は虹色の光で満ち、猫たちも思わずジャンプ。

 イチは棚の上から「にゃ」と一声。

 「これで締めだな」と言っているようだった。


 外にはイベントを見て感動した通行人も集まり、写真を撮りまくる。

 SNSでさらに拡散され、翌日には店の前に長蛇の列ができた。


 サトルはカウンターで静かにコーヒーを飲む。

 「バズるってこういうことか」

 みどりが横で頷く。

 「猫たちも大満足ですね」


 地下の扉の向こうでは、異世界の商人たちも動画を見て驚いていた。


「地球、すごい人気だな!」

 魔導士族(メイジ)が水晶越しに言う。

 森猫族(フォレストキャット)もニッコリ。

 蜥蜴人族(リザードマン)は干し魚の仕込みをしながら笑う。

 鉱人族(ドワーフ)は「もっと持ってこい!」と豪快に笑った。


 こうして**森のカフェしっぽっぽ**の異世界フェアは、

 猫と異世界の商品、そしてバズ動画の力で、

 地球と異世界をつなぐ新しい「旋風」を巻き起こしたのだった。



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