第18話 ユナ
ついに激突する三つの勢力。
熾烈を極める戦火の中、主人公・カイの意識は遠い過去へと引き戻されます。
なぜ彼は戦うのか。
なぜ彼は「メモリア」に選ばれたのか。
今まで語られることのなかった、平和な日常の終焉と、最愛の少女・ユナとの別れ。
そして、この美しい人型兵器に隠された「あまりにも残酷な真実」が、ついにその片鱗を現します。
カイの記憶の扉が開く第19話、どうぞお見逃しなく。
第19話 ユナの過去。
三つ巴の決戦の最中、カイは、夢を見ていた。
(ユナ……俺とユナは、幼馴染で隣の家だった。)
俺がいつも、戯けて他愛もない日々を過ごしてた。
ユナ「あはは、なにそれ〜馬鹿じゃないの?」
〜〜〜〜〜
そんな平和な日常はあっさり打ちのめされた。
太陽系戦争の余波は、地球の自分の住む、街にも被害が登った。
街は焼かれ、多くの人々が、悶え死んで逝った。
もちろん、俺達も例外じゃなかった。
俺は、ユナの手を握り、走った。
「ハァハァ、ユナ、ここなら、大丈夫だ!」
ユナは心臓が悪かったのだ。「私は大丈夫。1人で逃げて……」
「なに、言ってるだユナも」
俺達は口論になった。
その時空爆で、崩れたビルの瓦礫の山が俺達を襲った。
「カイは生きて、この世界に平和を!」
ユナはそう言って、俺を突き飛ばし、瓦礫の雨に撃たれた。
「ユナナーーッ!!」
こうして、俺はユナを失った。
それから俺は、連合軍のコールドスリープ作戦に加わる事になる。その時代、多くの若者もみんな死んで逝った。
連合軍のラジオ「未来ある若者に希望の光を!
いつか、この地球連合軍の、劣勢を覆す鍵になると確信している!」
そして、目覚めた時、半世紀たっていた。俺は直ぐに軍隊訓練に参加し、パイロットの試験も通過し、晴れてメモリアのパイロットになった。
すると、どうだろ、メモリアにはユナ声が聞こえたのだ。それは、メモリアのライブ・コアには人の心臓が着いていて、心臓と心とパイロットが1つになって始めて、機動した。
「おかしい、なんか、おかしい!」
ーーーー
無機質な天井見上げる、目覚めたカイ。
(……確かに、マーヤの言う事は、合ってるけど、ユナはリングの母親?……わからない……どういう事なんだ……?)
「痛っ、覚醒して、戦うと、こうなるのか?厄介だな……」
こうして、カイは、起き上がり、重い身体を引き摺りながら、忽然と姿を消したのだった。
第19話をお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、物語の根幹に関わる「メモリアの正体」について触れるエピソードでした。
「ライブ・コア」に組み込まれたユナの声。それがカイの幻聴なのか、それとも軍が隠蔽し続けてきた非道な技術の証明なのか……。
平和を願って散ったユナの想いと、兵器として再生された(かもしれない)彼女の心臓。その矛盾に直面したカイの精神は、限界を迎えようとしています。
戦場から忽然と姿を消したカイは、一体どこへ向かうのか。
引き続き、応援よろしくお願いします!




