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予言が語らなかった「英雄」の意味  作者: クリームコーラ


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第5章 「世界のどの作者が、女性の瞳ほどの美を教えられるだろうか?学びとは、我ら自身への付属物にすぎない。」 [Part 2]

あの一件――そして、罪人であるセシリアによる“禁忌の行い”から、二日と二晩が過ぎた。


司祭たちをはじめとする者たちは、いまだに彼ら最強の騎士を蝕む原因不明の異常を癒すことができずにいた。


だが、カテドラル側は一つの結論に至る。


――どうやら、彼は記憶を失っているらしい、と。


そして、その記憶喪失こそが、彼の“魂の核”に変質を引き起こしているのだと。


ゆえに、彼を救うために彼らが下した最善の判断は――ウォレスを、その家族のもとへと戻すことだった。


だからこそ――


穏やかな午後。暖かな橙色の光が、堅牢なカテドラルの建造物をも貫き、その内部へと差し込んでいた。


その光の中を、一人の女性騎士が、軽やかな足取りで――まるで重力など忘れてしまったかのように――跳ねるように進んでいく。


「お兄ちゃん!」


その女性騎士は、噴水の向こう側にいる青年へと声をかけた。


「ん……? お兄ちゃん?」青年は戸惑いながら、左右を見回す。だが、そこには自分以外、誰もいなかった。


それでも彼女は、楽しげに手を振り続けている。


「待てよ……まさか、その“お兄ちゃん”って……」


次の瞬間――何の前触れもなく。


女性騎士は一気に加速し、ちょうど噴水の水が止まった瞬間を狙って、そのまま突っ切った。


「ドンッ!」


勢いのまま、彼女は青年に飛びつき、二人はベンチごと地面へと倒れ込む。


「痛っ!? なんだよこれ!?」青年は、衝撃の受け止め役にされたことで、苦痛の声を上げた。


「はははっ、感動の再会だね!」女性騎士は、青年の腹の上に跨ったまま笑っている。


(なんだこの女……礼儀も危険も分かってないのか……?)


青年は内心でそう吐き捨てた。


青年の顔の歪みを見て、彼女は満面の笑みを浮かべる。


「ねえねえねえ! お兄ちゃん、私のこと覚えてないの? 私だよ、カリナ! 大好きな妹だよ! ほら、忘れるわけないでしょ? ね? ね? ね?」


カリナはそう言いながら、人差し指で青年の頬をつついた。


(……カリナ? 妹……?)


青年は心の中で反芻する。


(まさか……)


その時、彼の脳裏に、以前自分を看病していた若いプリーステスの言葉が蘇る。


「おお、カリナね! そうそう! あのイカれた女騎士のこと、言い忘れてたよ!」


「おい、目の前で騎士を侮辱してる自覚あるのか?」青年は呆れたように問い返す。


「怖い? 別に。だって、あの子が変なのはみんな知ってるし。家族だって、王都から遠ざけようとしてるくらいだしね。でも、あの子の影響力は無視できないの。」


プリーステスは肩をすくめて答えた。


「つまり、政治的に厄介なタイプか?」


「ううん、そういうのじゃなくて……もっとこう……自由奔放、かな?」


「自由奔放?」


「そう。普通の騎士とは真逆。高い身分なのに、それらしい振る舞いがまるでないの。まるで男の子みたいで、あの綺麗な顔にいつも大きな笑顔を浮かべてる。嵐みたいに落ち着きがなくて、飽きたらすぐどこかへ行っちゃうし。」


「それで、“家名に傷がつくんじゃないの?”って聞いたら――」


「『気にしないよ。人生は一度きりなんだから、自分のやりたいように生きればいい。自分の心の声を聞けば、きっと幸せでいられる』ってさ。」


プリーステスは、目を輝かせながらそう語った。


「……自己中心的で、子供じみてるな。」青年は冷めた口調で言い放つ。


「だからこそ、“狂ってる”って言われても気にしないのよ。」


プリーステスはすぐに言い返した。


「……随分詳しいんだな、そのカリナって騎士に。」


「当たり前でしょ? だって――」


「……あの子は、私たちの騎士なんだから。」


プリーステスは、小さくそう囁いた。


そして、現在へ――青年が妹と再会したその瞬間へと戻る。


「ん……ああ! なるほど、お前がみんなの言ってた“妹”か! へえ、本当に噂通り、すごく綺麗なんだな。」


青年は目の前の少女を見つめながら、素直に感嘆の声を上げた。


夜のように長く艶やかな黒髪。紫水晶のように輝く瞳。黒い装甲のドレスに散りばめられた紫の花々は、まるで夜空に浮かぶ星のように見える。まさしく息を呑むほどの美貌だった。その美しさだけで、西洋の物語に登場する姫君を演じる役者たちすら凌駕してしまいそうなほどに。


「へへへ……はははっ! 喜びなよ! この私が妹なんだから! 一日中、この美しさを独り占めできるんだよ!」


カリナはそう言って立ち上がり、胸を張った。


「んー……で、本当にお前が俺の妹なのか?」


青年も立ち上がり、カリナと向き合う。


「うん! 100%、私はお兄ちゃんの妹だよ!」


カリナは一切の迷いなく答えた。


「恋人とか、そういうんじゃないのか?」


「違う違う違う! 恋人じゃないよ!」


カリナは人差し指を交差させながら首を横に振る。


「……本当に?」


青年は彼女の瞳をじっと見つめる。


「うん! 本当に! 私は妹! 恋人でもなんでもない!」


カリナは力強く頷き、腕を組んだ。


「はぁ……ちっ、くそ。マジで妹かよ……」


青年は舌打ちしながら、カテドラルの柱を軽く殴る。


「ふふっ……今のお兄ちゃん、ちょっと好きかも。」


カリナはその様子を見てくすりと笑った。


「……今は、魔法も使えないんだぞ?」


青年は視線を向けて問う。


「関係ないよ! 私は“七騎士”じゃないけど――それでも、この力だけでお兄ちゃんを守れるって信じてる!」


カリナは胸を張って言い切った。


「うわっ、本当に美人で優しい妹だな、お前!」


青年はそう言うなり、細いカリナの身体を両手で持ち上げた。


不意を突かれたカリナは一瞬驚いた表情を見せるが、すぐに笑みに戻る。


「はははっ! 安心してよ! 私がいる限り、お兄ちゃんはもうその役目を気にしなくていい! 私が全部守るから! たとえ、あの角の生えた“悪魔”を滅ぼすことになってもね!」


その声はカテドラルの中に大きく響き渡った。


兄妹の喜びがあまりにも弾けすぎ、他の患者たちの安静を妨げ始めたその時――一人の若いプリーステスが制止に現れた。


「……あの、すみません。お二人が嬉しいのは分かりますが、もう少し静かにしていただけますか? ここはまだカテドラルの敷地内です。騒ぐのであれば、外へ出ていただけると助かります。」


青年と同年代ほどに見えるプリーステスは丁寧に告げる。


「あっ、すみません!」


青年は素直に謝った。


「ちっ……何よ、偉そうに。あいつらだって、お兄ちゃんを治せなかったくせに。恥ずかしくないの?」


カリナは不満げに舌打ちする。


「まあいいや。ほら、お兄ちゃん! こんな退屈な場所、さっさと出よう!」


そう言って彼女は青年の手を掴んで引っ張った。


「でも、支払いはどうするんだ?」


青年が問いかける。


「もう済ませたよ! ほら早く! 馬車の馬が退屈で死んじゃう前に!」


カリナは笑いながら走り出す。


「こら! カテドラル内で走らないでください!」


プリーステスの声は響いたが、その言葉は楽しげに駆け出していく二人には届かなかった。

「???:なあ、そういえばなんで“Part.X”形式なんて使い始めたんだ?」


「KK:ああ、それ? ある人に文句を言われてさ……」


――《過去の出来事》――


「批評家:『ウェブ小説で一章6000文字!? 多すぎる! 分割しろ!』」


「KK:えええ!? でも、それだとこのライトノベル、細切れになっちゃいませんか?」


「批評家:知るか! いいか、ウェブ小説では読者の習慣と読みやすさを考えろ! 一章で4000とか6000文字も読ませたら、読者は時間的にきつくなるんだ!」


――《現在》――


「KK:……ってわけなんだ。」


「???:へえ。じゃあさ、そのうちそいつに言われて、あるいは自分から、章を引き延ばすこともあり得るんじゃないか?(つまり、完結済みのライトノベルをさらに膨らませるってことだ)だって、また1000文字程度の章を投稿したり、途中で“To be continued…”なんて切り方、さすがにしないだろ?」


「KK:……」


「KK:ああ……まずいな……今の発言、あの人にも俺にも危険なアイデアを与えたぞ……」


――――


「KK:でも、真面目な話! 読者の皆さんは、この物語がオリジナル通りの35章がいいですか? それとも、もっと増えた方がいいですか? どちらにしても、全力で応えたいと思っています!」


「KK:(小声)この話、???には内緒だぞ……実は前から、まだ広げられる気がしてたんだ……」


「KK:それじゃ、またな! バイバイ! (≧▽≦)/」

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