表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
掌編小説達  作者: 青い山
PR
15/21

男は恋心以外隠せ

お題はスキンケア!

「俺が女の子にもてなくなった理由って、何なんだろうな」

「決まってる。スキンケアだろ。お前には清潔感がないんだよ」

「そうなのかー……。じゃあ、スキンケアしてみたら、好かれるかな?」

「まあ、少しはマシになるんじゃないか?」


 放課後のファミレスで、集中力が切れたのか、友人の照屋理仁はそんなことを俺に聞いてきた。

 こいつは、顔はそこそこだが、ニキビが目立ちすぎて、女子にはもてない。

 ニキビがなかった小学生くらいの時は、いつも女子を侍らせていたが。


「スキンケアか……。よし、俺頑張る!じゃあ、早速家に帰って、スキンケアだ!」

「勉強しろ。馬鹿に女は寄り付かんぞ」

「む!失礼な!俺、馬鹿じゃねーぞ!」

「黙れ、お前は馬鹿だ」


 学年平均から、余裕で三十点くらい離れているやつが言えることか。

 俺でも、超えられるぞ。

 

「俺は馬鹿じゃない!学年最下位なんて、とったことねーぞ!」

「学年最下位じゃなくても、馬鹿は馬鹿だ」

「違う!俺は馬鹿じゃない!」

「耳がない男に女という言葉は入らないぞ」

「さっきから、その格言みたいのはなんだよ!しかも正論だから、結構傷つくんだよ!」

「俺の姉の受け売りだな」

「女性目線の正論が一番きついよ……!」


 その言葉を最後に会話は途切れ、俺たちは勉強を再開した。




 翌日、学校にて。


「俺、昨日ちゃんとスキンケアしてきたぜ!今日は勇気出して、ヒナちゃんをデートに誘ってみるぜ!」

「スキンケアはすぐには効果でないぞ。継続なくして春はなしだ」

「分かってるって!」


 そう豪語して、理仁はヒナちゃんの方へ向かって行った。

 目立つニキビさえ対処すれば、あとは帽子とかで隠せるだろ。

 男は恋心以外は隠せ、と姉も言っていた。


「あいつの恋は実るのだろうか?」


 俺には関係のないことだが、成就することを願おう。




「デートに誘えなかった……」


 その言葉を聞いたのは、昼休みになって直後のことだった。

 寝ていた俺は、ションボリした様子のこいつに叩き起こされた。

 相変わらずの馬鹿力で、俺の肩は折れてるんじゃないかというくらい痛い。


「それは……残念だったな」

「ああ、スキンケア頑張ったんだけどな……」

「だから、継続が大事だって言ったじゃないか。そんな一日で劇的に変わるわけないだろ」

「えぇ……。ちゃんと服を綺麗にしたぞ?コロコロローラーとか使って。あ、毛玉取りも使った」

「お前は何を言ってるんだ?それスキンケアじゃなくて、ただ服の手入れじゃん」

「え?スキンケアって、服を手入れすることじゃないの?」

「は?」


 ……落ち着け。少し整理しよう。

 こいつは、スキンケアを服を綺麗にすることだと思っている……。

 つまり、スキンを肌じゃなくて、服と捉えたのか。

 まじか、こいつスキンケアも知らないのか。

 馬鹿に女は寄り付かないって、本当だったのか。


「流石は、我が姉だ。馬鹿に女は寄り付かないな」

「だから、俺は馬鹿じゃないって」

「反省なき男に女は二度とテストしない」

「まじでどういうこと?」


 放課後、俺はこいつにスキンケアを叩き込んだ。

 耳がない男に女という言葉は入らない、と言ってだけあって、素直に話を聞いてくれた。

書き上げた時間30分。本文28分。推敲2分。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ニキビ治すの本当に大変ですよね⋯⋯。 痛いし、
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ