チート能力?ちゃんとあるわよ 不死身と言う能力が
それを聞いて、男は先ほどまでとは打って変わって沈黙した。その沈黙の中で不安そうな表情を浮かべた。
「ということは……死ぬことはできないってことですよね?」
「だからそう言ってるでしょ」
男は何か言いかけて口ごもり、一瞬考え込んだ後、突然涙ぐみ始めた。「ということは……永遠に地獄をさまようんですか?」
「そういう事になるわね」
青嵐が無慈悲な口調で答え、その表情からは一切の同情や慰めは感じられなかった。男はますます焦燥感を募らせ、何かを思いついたように青嵐に向かって叫んだ。
「あの……トイレ行きたいんですけど……」
「亡者がトイレに行きたい訳ないでしょ」
「いや、でも本当に行きたいんですよ」
「はぁ……本当にトイレに行きたのですか?嘘だったら刑が増えるだけですからね。本当に行きたいのですね?」
「はい!お願いします!」
仕方なく許可したが、それでも信用していない様子で男が一人で行こうとするのを見守る羅夢と青嵐。男は走って三途の川の方へ駆けて行ったが羅夢がどこから出したのか金棒を投げつけてきた。
それが頭に直撃して吹き飛んでしまう姿を見ると、「これでもう動けないでしょう」と呆れた声で言ったのであった……。
そして二人が話し出す。
「ところで、ステータスオープンって何なの?」
「知らないわよ。でも最近ここへ来る連中はみんなステータスオープンって叫んでいるみたい。なんかゲームみたいな話とか言ったりするんだけどね」
男の壊れた頭部が復元を始めた…が猛烈に痛い。亡者でも痛いのか…と思っていたら、
「おい、起きろ。行くぞ」と言って、二人が近寄ってきて足を踏んずけたり頭を小突いてきたりするが起きる様子もなく横になっている男を見かねて二人は仕方なしに引き摺り始める。
引きずられる中、男は恐怖で震えていた。(もうダメだ……助けてくれ!)と心の中で叫ぶ。しかしどんなに抵抗しようとしても体が思うように動かないのだ。そのままどんどん進んでいくうちに恐ろしい声が耳に入ってきた。(キャァアアーーッ!!)その声によって更なる恐怖を感じる事になったようで自然と目から涙が溢れ出し顔全体も歪み始めた様子だった。さらに恐ろしい叫び声を耳にしてしまい全身の血流までも逆流していくような激しい衝撃を受けたせいで呼吸困難になりかけるほど追い詰められてしまいそうになるくらい混乱状態になりつつありました。
引きずられる事数時間。なんて広いんだと思っていたところ閻魔様の御前に到着した。
巨大な玉座には赤く光り輝く冠をつけた巨漢が座っていて睨みつけられていたので萎縮してしまいました。その姿を見るだけで鳥肌立ちましたね……
「閻魔様、罪人を連れてまいりました」と羅夢が報告する。
「ご苦労」と閻魔が言うと同時に男が凝りもせず逃げ出そうとしたので今度は金棒で叩きのめした。
(もう死んでるはずなのにこれ以上殺せるものなのか?)
「羅夢よ、そこまで厳しくしなくてもよかろう。亡者も可哀想だ」
「言わせていただきますが閻魔様は亡者共にたいしてチト優しすぎると思います。こんな奴らは‥えい!」と再び打ちのめし、
「このくらいやるのが丁度いいと思います」と平然と語るのであった。
「相変わらず容赦がないの」とため息をつく閻魔。しかし次には厳しい目つきを向けた後命令を下す準備に入ったようだ。
「まぁ良い……貴様らにはまだこれからやるべきことが山ほどあるであろうよ……さて……お主の審判を開始するとしようではないか!」と言ったあと不敵にも笑ったようであったので思わずドキッとしてしまったようだ。
「閻魔様、始めます!」と元気よく告げる羅夢を見ながら青嵐と一緒に苦笑いしていたのだった。
「さて、まずはお主の生前の行いを調べさせてもらうぞ」と言い終える前に巨大な鏡が現れ始め次第に大きく成長していく様子を見せていたので興奮して見入ってしまった。
「あの鏡が噂の浄玻璃鏡って奴ですね……」と言った瞬間鋭い視線が飛んできたのに気づきビクッと肩が揺れた気がするほど緊張感に包まれたようだったから不思議です(笑)
鏡に現世での行いが映し出された。
普段の生活ぶりや日々のルーティンなどが詳細に描写されており恥ずかしささえ感じたものです!
(これって、もう公開処刑だよな…)と思いながら顔色悪くなりながらも必死に耐えていた時、「へ~そうなんだ~」という軽い口調で言われたため余計焦ってしまい混乱してしまう一幕もありました……
「ん!ここだ!ここ!女性がこの男に泣かされてるぞ!」と羅夢が叫んだ。
さっそく発覚してしまったようである。
「な、何のことですかね……?」と誤魔化すように愛想笑いをしていると突然凄まじい怒号のような音と共に衝撃波のような物を感じてしまい意識が飛びそうになりました。一体どういう原理なのか理解できないまま立ち尽くしてしまった次第ですけれども……
「なんだと?嘘をつくなと言っただろうが! 死にたくなければ正直に言え!」との言葉に対してドキッとするような気持ちになったもののなんとか我慢しようと努めてみた結果意外にも成功したみたいです(*^^)v エヘヘ~♪良かった~ε=ε=ε=(~ ̄▽ ̄)~
と思ったのもつかの間
「羅夢、もっと冷静になれ。で、この男はどう落とし前をつける?」と閻魔が促す。
「どうやら不倫した事が奥さんにばれて相手女性を捨てたようですね。これはもう決まりですね」と羅夢が言った。その通りなのだが、なぜか男は納得できなかった。あれは不可抗力であって自分は悪くない、むしろ被害者だと思っている節もあるからだろう。
「不倫相手がどうしても別れてくれないから止む無く奥さんと別れて不倫相手と結婚したんだ。これでいいか?」と聞くと、「まだ誤魔化す気か!」と怒鳴られてしまう。そんな中でも何とか弁解しようとする姿勢だけは見せたかったのだろう、「あの時は若気の至りで……」と言いつつ頭を下げていたりもしていました。
「ではお次はこちらね」と羅夢は浄玻璃鏡を指さす。
そこにはコンビニで買い物をしている自分の姿が映っていた。「これがあなたの罪なの?」と言われると即答出来ずにいたところ周りの人達にも白い目で見られている様子だったので尚更焦ってしまったのです。
「これは……万引きしようとして止めただけだ!」と真剣な表情になりながら答えたつもりでしたがそれでも信じて貰えないようでしたし何故か哀れみすら感じさせる雰囲気が漂っていましたね(-_-)ウーム・・・。その後も色々と言われ続けてしまった末路について考えてみることとなりました(;_;)/~~~ ブワァァーン!!!
「もうこれ以上見なくてもいいでしょう。こいつは衆合地獄決定だな」と羅夢が言うと、
「お前は誰これ構わず自分の地獄に連れて行きたがるな。Sっ気ありすぎだぞ」と閻魔様が忠告するが、
「鬼はSっ気あった方がいいでしょ。じゃあ連れて行きますから」
「ちょっとまて!こら!判決まだだぞ!おい!」
と言った直後に羅夢が「早く来いよ」と急かすような口調になりつつあったので嫌々ながらも立ち上がった途端強い力で腕を引っ張られながら走り始めていった。
閻魔様……Sっ気が強すぎるぞって言って下さい……」と小さな声でつぶやく男に青嵐は「諦めましょう」と小さく首を振った。




