020 アルル遺跡
マールさんの社会科見学。
「先生!この間発見した遺跡の調査の依頼が来ました!」
私はソファーに寝っころがりながら本からマールへと視線を動かす。
あそこスっごく暑いんだけど…。かたやマールはヤル気である。
「で、受ける気満々のマール君、詳細は?」
「ハイ!空いた穴が埋まる前に調査せよと。また…、…」
ここはかつてサバンナであったとか…。何故今では砂漠なのか?
南にエルマウンテンがあり万年雪が溶けてこの辺りは緑豊かであったとか。しかし、そのエルマウンテンが大噴火。
それまで標高4000mあった山が今では1000mあるかないか…。
エルマウンテンの万年雪も無くなり、この周辺の水源も軒並み涸れ果ててしまったらしい。
丁度水源にあったアルル王国も滅亡し、砂に埋もれて忘れ去られていた。
「それを踏まえると、今回の遺跡はアルルの王宮ではないかということになる」
「はー、水って大変重要なのですね」
「ここで問題だ。アルル王国の特徴は?」
「あっ、えーと、魔法で水を作ることができないという点で、魔法後進国ってことですか?」
「50点ってトコかな。水源が無くなってそのまま滅んでいることから文明としても稚拙…。そして使われている武器から察するに、人族の青銅器時代の文明であったということだ」
約2000年前…、その頃の人族はまだ魔法を取得していない。青銅器で武器や生活用品を作っていた頃だ。むしろ世界の中心はエルフの時代…。
ハイエルフの書庫である『世界図書館』で調べたものと大体合致しているのでまず間違いないだろう。とりあえず王宮内の調度品を漁ってみる。
「出てくる遺物はこのように青銅器ばかりなので扱いは注意するように」
「どういった物を持ち帰るのですか?」
「例えば…コレのように当時の芸術レベルがわかるような物がいいかな?」
特段危険は無さそうなので社会科見学と洒落込みますか!
ちなみにレアアイテムは全くありませんでした。
世界の記録があると遺跡調査も魅力半減ですね。




