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最凶  作者: なっしー
16/130

016 100年王国

世界が違ってもやるコトは変わらない。

100年王国…。

その国は100年栄えては、100年間時空を彷徨う。

国民の基本は『流浪の民』と呼ばれこの世界に出現している時だけ王国に住まうのだ。

基本生物の行き来は無い様で、『封印の地』としては特殊と言わざるを得無い。

おそらくは高位の存在の危険は無いだろう。

とはいえ、異空間の向こう側が不明な以上監視を怠る訳にはいかない。


ということで、今年がちょうど100年目なのである。

私達は流浪の民の長老と打ち合わせをしている。


「天魔様、ようやく今回も『復活祭』を行う事ができます」

「うん、流浪の民の皆もよく耐えたな」

「はい、王家の血筋は絶えて久しいですが、我らには『巫女』がおります。他国で亡くなった同朋達もこれでようやく祖国に帰ることができます」


復活祭は王国が出現する1月前から帰還を祝う祭なのだ。100年の間自分達の国を知らずに亡くなった民達もこれでようやく還るコトができるのだそうだ。

この復活祭を開催するため世界各地から流浪の民が集結する。


流浪の民は、100年間移り住んだ土地の食事や文化、技術等を持ち込むコトで今後100年、王国で混じり合い新しい文化が生まれたりするのでいろいろな発展を遂げるのだ。

故に各国では流浪の民は人気がある。

当然100年間で人の血も混ざり合うのでこの時期は至る所でいろいろなドラマがある様だが…。


「ところで、今回の巫女というのは…?」

「はい、未だこの土地に着いてはいないのですが、御歳12になる可愛らしい巫女ですじゃ」

「12っ?」

「私とホボ同い年ですね!」

「ブハッ!」


コイツ、サラッと250歳サバよみやがった…。


「先生?」

「っ、12ではなにかと苦労がありそうだが…大丈夫なのか?」

「まぁ、我らの場合、宗教的というよりアイドル的存在なので大丈夫ですじゃろ…」


…いいのか?流浪の民っ?



そして100年王国の出現の時間が来た。

出現場所は毎回決まっているのでその周辺にはキャラバンが存在している。

流浪の民5万人が集結しているのだ。


「そこっ!規制線からはみ出すな!」

「チョットっ!押さないでよ!」


皆一生に一度の出来事を今かと待ち構えてる。

そして…、


フュンフュンフュンフュン…

ズゴゴゴゴゴゴ!!

ドガガガガガガガガガっ!!!


盛大に砂埃が舞い…、収まった頃には都市があった。

大歓声の中、皆一斉に都市へと走り出す。


皆は昔コロッセオだっただろう建物に入ってく…。

…?前回はこんなコトは無かったのだが?


「全員入れるから順番に並べっ!横入りした奴は入場できないぞ!」

「グッズ販売は南ゲートのみで行なっていまーす。限定品はお早めにどうぞー!」

「お子さんのいる方はファミリー席へどうぞ!」


「なんだかわからないが盛り上がってますね…ってアレ?」

「長老さんは南ゲートに走って行っちゃいましたよ、先生」

「うーみゅ、とりあえず私達も行ってみるか…」


とりあえず長老に渡されていた『関係者席』とやらに向かう。

コロッセオの中は超満員となっていた。

あっ、中央に長老と何人か見える。


「おまたせしました!復活祭グランドフィナーレを開催します!」

「「「うおおおおぉぉぉっ」」」


巫女が登場した様だ。


「みなさん!100年の長い間おつかれ様でした。そして!おかえりなさい!」

「「「ただいまー!!!」」」

「それじゃあ1曲目は『100年の恋』っ」

「「「おおおおォォォ」」」


…、…、…、コンサートが始まっていた。


マールもミクも皆と一緒に、曲に合わせ踊っている…。


…、流浪の民もこの100年でかなり変わったなー。

まぁ、平和なのでいいの…か?

マールさんノリノリです。

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