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幸運とスキルで転生先でも生き残る  作者: なお
村興し

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青年期22

迷宮も落ち着き、隊長に娘さんを無事お返しした後、いよいよ俺の迷宮攻略が始まった。苦節10年くらい、なんだかんだで縁の無かった迷宮にとうとう俺も侵入する事が出来そうだ。


冒険者組合(ギルド)に加入して、迷宮の入場権利を購入した。いざ、迷宮へ‼︎


初っ端から一悶着あった。物資の搬入にゴルとハルを連れて行こうとしたら、荷車が入らなかった。迷宮を下る段差が急すぎたのだ。そりゃそうか。氾濫対策で直線の棒道なんて無いのね。

急遽ポーターさんを頼み、折角綺麗に積んだ荷物を下に運んでもらい、さらに荷車を解体して運んでもらい、下で組み立て直す羽目になった。3日程の遠征準備だったからまだましだけど、深層を目指す遠征段取りって、クソ程面倒なんじゃないか?

獲物の搬出とかお宝の確保とか、皆んなはどうしてるんだ?

そんな疑問を抱きながら、俺の迷宮探索は始まった。



そこから迷宮を潜っては帰り、潜っては帰りを繰り返す事半年ほど。遂に浅層の終わりと呼ばれる20層を攻略できた。10層毎に存在するボスをサックり倒したまでは、まだ良かった。若干気分が優れない程度な感じだったのが21層に踏み入ったら、形容し難い気分の悪さに襲われた。吐き気に襲われながら、何とか22層に訪れたがここら辺が限界の様だ。目眩と吐き気が酷すぎて、先へ進める気がしない。悔しぃっス!


「これからなんじゃ無いの?迷宮の醍醐味って⁉︎」


凄い吐き気に苛まされながら、22層をゴルの背にもたれかかりながら帰還中です。無理無理カタツムリ。食事だって満足に摂れませんわ。逃げるんだよ!

敵?

そんなのは精霊の皆さんがセコ○してくれて、24時間安全サポートしてくれてるので問題ない。

問題はこの体調の悪さだ。ほんと無理。一切、耐えられる気がしない。


俺の冒険は…ここまでかぁ…

ほぼ得る物のない探索やった…


氾濫終息直後って事もあるんだろうけど、魔物の数も少なく比較的順調に先へ進めた。いや、進めてしまえた。

年単位で街に住みながら深層まで攻略する気で来ていたのに、わずか半年足らずで、もう行き詰まってしまった。


「仕方ない、お土産を狩ってから帰還するとしますか」


帰りの途中で狩りを行い、荷車に獲物を乗せて帰還を急ぐ。

最初の探索で失敗してから、暫く荷車は封印していた。

馬2頭に括れる分で探索する様にしていたけど、今回は20層の先が見えていたので、荷車を引っ張り出して来ていた。




「やっぱり迷宮の中じゃ効きが悪いな。弾かれ続ける感じで通らないわ。こりゃ一旦外に出ないと無理かぁ。言い訳考えないとなぁ」


最低限のお目当ては確保した。帰りは時間との戦いだぞ!俺や荷物の多少の痛みは気にせず、急ぎで帰るぞ!


---------


お、ラッキー。顔見知りが今日は入場番だ!

幸運さん、いつも良い仕事しますねぇ。




おーい、助けてくれー。人呼んで、コイツらを持ち上げてくれー!

ウチの馬が迷宮の中で産気づいちまって!産まれはしたけど、この坂じゃなかなか登れんわ!

力自慢のポーターをかき集めて来てくれ!コイツら全部引っ張り上げてくれー!

暴れない様に今は寝かせてる!多少は傷ついても構わんから頼むわ!

仔馬の頭数が多い?そりゃしょうがねぇ。ウチのハルを見てみろ!この馬体だ、そりゃ産まれてくる数も多くなるってもんだ!

おう、ポーターの皆さん宜しく頼むぜ。コイツら連れ帰るのに、今回の荷物は全部投げ捨てて来ちまったんだわ。コイツら助けてやれなきゃ、今回の遠征は丸損だよ!


番兵さん、どうした?そんな表情浮かべて?

おいおい、頼むよ、ウチの可愛い仔馬を助けてくれよ!あ、ポーターの皆さん、気にせず上げちゃって下さい。大丈夫ですよ!ぐっすり寝かせてるし、起きて暴れる様なら直ぐに寝かしつけるんで!ガンガン上げちゃって下さい。

それで、なんでしたっけ番兵さん?あぁ、すいません!今寝かしつけますんで‼︎

下の荷車も今直ぐにバラしますんで、持ち上げちゃって下さい!お願いします!

車を組み立て直したら、優しく仔馬を乗せて下さい。だいぶ弱ってるので、慎重にお願いしますね。



2頭の仔馬を確保して、ホクホク顔で番兵さんにお礼を言っていたらセシルちゃんが飛んできた。なになに、パパからお話がある?うーん、それってお断り出来ませんか?出来ませんかんか。そうですか……

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