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幸運とスキルで転生先でも生き残る  作者: なお
村興し

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青年期17

冒険者本隊は序盤に出番がほとんどない。1ヶ月弱続く氾濫も10日目を過ぎるくらいまでは暇を持て余すのだ。そこに、活きの良い玩具が来たらどうなるか?

勇者君は早速洗礼を受けた。ちょっとした挑発に乗り、激発。そこに煽りを入れる神官。慌てて俺のところに駆け込んでくる弓ちゃん。弓ちゃんは危機管理出来る子ですね。


現場の様子が覗ける神ポジで、水ちゃんレンズと風ちゃん通信で観察してたのが災いして、弓ちゃんにすぐ見つかった。チッさすが弓兵、目が良いな。

助けて下さい!っと駆け込んできたところ申し訳ないけど、今一番良いところなんだけど…


ほら、勇者君が今、片手アイアンクローで足プラーンしてるよ!ウケる‼︎あんなにイキってたのに、綺麗にボコされてる‼︎こんなに綺麗な出オチもなかなかないよ!芸術的な流れだったね!

セシルちゃんにも見せてあげて、笑いを共有する。勇者君マジ勇者だわ!




引き摺られるように弓ちゃんに連れられ、現場へ行く。勇者君は意識を失わない絶妙な加減で嬲られて、神官の方は裸に剥かれて、別の意味で今まさに嬲られそうになってた。コイツらイイ趣味してるわ。セシルちゃんも険しい顔で見てる。


「綱紀と風紀を乱してる現場はここかな?おや、人型の魔物が既に這い出てる様だが、コレは討伐が必要か?」


相手は高位の冒険者だ、全く油断は出来ない。風ちゃんにお願いして、俺の必殺の間合いから牽制する。遠間から耳元へ届く俺の声は良い牽制だろう。


「何だ、笹耳か。お前も混ざりに来たのか?」


いつぞやの大剣さんが未だに現役でいらしゃった。だいぶ気怠そうなとこを見るに、深く迷宮に寵愛されてしまっている模様。冒険の終わりが近いのかも。あるいは、真の冒険の始まりか…


「悪いね、一応そこの連中のケツ持ちみたいな感じなんだ。洗礼も受けた事だし、そろそろ解放してやってくれないかな?」


先方にあまりやる気は感じない。コレならイケるな。

精霊の準備を万全に整える。速殺の態勢を整えて、一切の油断無く交渉に臨む。


「俺はめんどくせぇから別に良いんだが…おい、お前ら、笹耳がお前らの獲物に興味があるみたいだが、どうする⁉︎遊ぶか⁉︎」


剣呑な空気が漂う。俺は必殺の間合いから動かない。ジリジリした時間が流れる中、1人が脱力したのを皮切りに、空気が弛緩し始める。最後に神官にのし掛かり、おっぱじめようとした奴が「俺の獲物なのに」と呟いたので、「それならお前は俺の獲物だな」と囁いたら、渋々退いた。



セシルちゃんと弓ちゃんに彼らを回収してもらい、最後まで油断する事なく本隊詰所を後にする。

おう、おまえら弓ちゃんに感謝せぇよ。現実を知らしめるために、俺は見ているだけに止めようと思ってたんだ。弓ちゃんが必死に助けを求めにこなければ、今頃悲惨な事になってたんだからな。


「ケイン君が絡みに行った、巨漢の大剣使いのオジさんは、俺も普通にやったら勝てないな。奥の手を使ってもあの人耐えそうな気がするし、なるべくは敵対したくないね」

だから、敵対しても助けないからよろしくね。


勇者君は誰に突っかかって行ったか反省してもろて。テンプレで実は雑魚だとか実は気が良いとか、何かわかった気がして突っ込んでいって死ぬ程後悔しても知らんから。

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