青年期12
「まず君は色々と勘違いしているようだ。面白そうだと拾ってみたけど、見込み違いだったかもなぁ。知ってると言う話は胡散臭く、自負する力も並。その癖要求は一人前以上か。仲間とは連携を取りたく無いが、女は複数側に侍らせたいと?セシルさん、こう言う人物を端的に表現できますか?」
「端的には阿呆。もう少し言葉を足せば、女狂いの自意識過剰な阿呆ですね」
容赦ないセシルちゃんの酷評に顔を歪める勇者君。
「ケイン君、コレが他人から見た君の評価だ。そして、概ね俺もセシルさんの意見に同意する。君はまず我々の信頼を勝ち取らないとならない。俺の中で、君は排除したほうがこの氾濫を乗り切るのにいいのでは無いかとすら思い始めている。俺にその権限はないが、口出しは出来なくはない。隊長だけが伝手では無いからね。別口からでも君を排除しようと思えば出来る」
教会にも一応ね、たぶん使おうと思えば使えるブットい伝手が。おいそれとは使えない伝手だけど。
勇者君はとりあえず煽っていくスタイルでいってみるか。無能とか、もう遅い系と勘違いしてくれればかなり激アツな展開にころがるのではないか?と期待てみる。
でもごめん、今の君は本当に無能なんや。ヤバイんや。
そんな親の仇みたいに睨みつけられても、俺のせいじゃなくない?君の言動を拾い集めてみた結果、こう言う評価にならざるを得ないのよ。
周りと足並みが揃わない程度には育ってるけど、単独運用が厳しく…
…
……
あれ?何年か前の自分も……目を盗んで悪さした…でもここまでは非常識じゃ無かった…と、思いたい……弁えて行動したし…
「ケイン君、別に本当に君を排除するとは言ってはいないんだよ。少しは我慢して、先ずはレベルを少しでも上げてみてから考えればいいんじゃないかと言っているんだ。そこでスキルなりに有用なものが出てきたなら、より活躍の選択肢が増えると思うんだ」
ちょっと掌をクルッとしておく。過去の自分が少し居た堪れなくなって、共感しちゃったから。お、男の子ならtueeeしたくなるよね…
「先ずは我慢して槍を握れ。そして、狩れる瞬間に全力で狩にいけ。戦場の空気に慣れろ。今は何を言っても君の話に頷けるものが無いと理解しなさい。そしてもし、きみが抜け駆けをしたいと言うなら、もっと上手くやりなさい。俺もそうした口だからな」
お、勇者君ちょっと驚いてくれてる?そうですよ、俺だって抜け駆け組だよ。
「意外そうかもしれないけど、俺の年齢で前回の氾濫参加者って考えたら、おかしな点しかないだろう?つまりはそう言う事だよ。だから、もしやるならば、頭を使って上手くやりなさい」
隊長に口利きして、彼と幼馴染の身柄を貰い受ける。取り敢えず、うちの村の連中と組ませて貰い3人には槍を持ってもらう。弓も神聖魔法も関係なく、一度全て平等に扱ってやれば、彼の要望全てが叶うんだから。幼馴染よ、俺じゃなくて安全圏からの簡単なレベル上げを阻んだ彼をうらんでくれ…




