少年期55
隊長が帰りしばらく。広場には竪穴式住居が増え、ネロ兄の家が形を成してきた。俺の家も中途半端に完成。将来部屋を繋げる出入り口部分は板で塞いでいる。
ここまでしてようやく工場の建設に取り掛かれる様になった。かと思いきや、ここで今度は丘の造成工事です!はい、また暫くは土ちゃんと石爺にひたすら頑張ってもらう日々です!
俺のスケジュールどうなってます?あ、この辺で麦の種蒔きね。はいはい、じゃあここらは朝起きても直ぐに魔力使い切らない様にしますわ。
そういえば最近、ウサの姿より羊ばかり見る様になってきた。ようやく家畜の数が足りて…たり……目が腐ったか?農地が更におかしくね?
「使える馬の数も増えてきたからな。余った時間で自分の畑を確保し出すやつも出てきたんだ。お前の農地はそっちの畦道からあっちの畦道の真っ直ぐな部分。それでその左右が今どんどん広がってる」
「家畜全然足りなくない?」
「耕したばっかりだから何年かは保つだろ。その間にお前のとこの家畜が増えれば問題無いさ」
問題しかねぇよ。
「親戚価格で安くしとくよ!」
「ただじゃねぇのかよ!」
「馬鹿野郎!ここまでするのに俺がどれだけ持ち出しでやって来たと思ってんじゃい!ネロ兄まで村長みたいな事言うなよ!」
ギロリと睨んでおく。
「体でしっかり払ってもらうぞ。天秤神様の教えじゃ、タダなんて冒涜的行為許せん。家畜が欲しけりゃその分働いてもらおうか!」
「お前のその信仰心さえなきゃ、本当に楽なのに…」
おう、信心が足りて無いぞ!
麦も芽吹き、麦踏に皆んながうんざりしたある冬の日。
造成地にプリンをプッチンした様な形の建物?盛り土?が出来た。
プリンの頂上部にはT字の丸太が突き出ていて、馬力を回せる様になっている。上部には粗末な屋根が丸太穴からの最低限の浸水防止をしていて、頂上にアクセスする直線の一本道が整備されている。
直下の空間には巨大な独楽の回転空間。その空間を取り巻く様に○に✖️を重ね、✖️の延長線上に部屋がつくられている。
糸巻き、遠心分離(予定)、脱穀、木工、の4部屋を予定している。まだ、プリンと独楽が完成しただけで、各部屋に接続される部品なんかは出来ていない。
それでも、やっとここまで来たと感慨も一入。
動力に畜力しかほぼ選択肢が無かった中、やっとここまでこれた。脱穀と遠心分離機を研究したら暫くは…洗濯機…脱穀は季節のものだから、木工と混ぜても良いか。洗濯機が完成したら一緒にしても問題無いか。
でも脱穀って回転軸に風起こし出来るモノ付けたら箕を使う作業が……




