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少年期14

氾濫が始まって2日。荷馬車を遊ばせておくのも勿体無いので、トゥール近郊の森にお邪魔してます。都市に近い森は獲物がほとんど居ないらしい。そこで少し足を延ばして、獲物が居そうな森に侵入してます。


確度の高い情報元は木ちゃん。草精霊もこき使って、獲物の場所を特定する。特定班が特定したら、土ちゃんの出番。落とし穴を掘ってもらって嵌めたら、草ちゃんに蔦で口と手足を縛ってもらう。そんで荷馬車の乗客になっていただく訳だ。

猪ちゃん、いらっしゃい!トゥールの街まで乗ってきなよ!

出発までちょっと穴で休んでて!適当にそこらの草やるから食ってて!水は俺(水ちゃん)が用意するからさ!ただ、活きが良過ぎるのは手に負えないんで、半殺しくらいには弱ってよね!

〆たりはしないよ。運搬中に肉が傷んだら勿体無いじゃん。運搬中に塩漬け作る設備とか材料なんてないし、獲物を捌く時間も勿体無い。生きてりゃ肉は腐らんのよ。


あと鳩っぽいのを何羽か、食う用にとっ捕まえる。夜に木ちゃんが寝床ごと鳥籠にしてくれたのを、朝方拾いに行く。コレ、このまま持ってけないかな?

他には手頃な枝なんかの薪になりそうな物、食える草と茸を拾って、荷馬車が埋まってきた頃合で都市に帰る。



氾濫から4日目の夕方、トゥールに帰還。伯父さんに収穫の査定とか、肉の処理とかをぶん投げて、お宅にお邪魔しまーす。屋根の下で寝れるって最高。


明けて、氾濫から5日目。

迷宮出入口1段目の空堀が、だいぶ埋まって来たらしい。今は2段目の空堀に敵を誘い込んで対処中だとか。マジかよ。物量ヤバいな。

死骸と素材の処理とか使える物の剥ぎ取りなんかは、断続的に続く氾濫の合間にしているらしいけど、追い付いてないらしい。堀の中を均したりするのが精々で、よっぽどの物じゃなきゃ取り分けて確保なんかしない。

大掛かりな処理は氾濫が終わってからになる。今は1段目の堀に出来た死骸の道を焼き崩す作戦を遂行中とか。油壺を投げ入れて、火矢だの火の魔法だのをぶち込んでいるようで、砦の方からモクモクと煙が立ち昇っている。


火の壁を避ける様に左右から回り込もうとする所を、高所から矢を撃ち下ろされ、倒れたところに違う魔物が踏みつけ堀を駆け上がり…と、次々新たな死骸の道が出来、今は堀の1段目を放棄したところだ。奪還出来る気がしない勢いなんだが?



何でそんな事が分かるかというと、油壺を城壁上に運んでいる最中だからだ。

村の連中に差し入れをしに砦に行ったところ、油が足りないと怒号が響いていた。質が著しく悪かったのか、そもそも内容物が違ったのか。ホセ伯父に嫌がらせをして来ていた老舗商会の名前が罵声と共に上がってた。

それを聞いた直後、差し入れなんかネロ兄に押し付ける様に渡して、ダッシュで伯父さんに会いに行く。


急げ!急げ!緊急じゃ!デカい山じゃ‼︎


伯父さんに事の経緯を手短に説明して、ありったけの油をかき集めて、順繰り砦に送り届ける。推し売りにいきますよー!伯父さんが砦に走って価格交渉で、奥さんが荷造りに奔走。俺が運搬で最後にクララちゃんが応援隊長。


クララ隊長行って来ます!

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