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少年期13

氾濫が始まった!俺たちが城塞都市に到着して2日目の事だった。

都市内に鐘の乱打される、危急を告げる音が響き渡った。


すわ一大事!かと思いきや、結構粛々としている。なんでかというと、防衛設備が整ってるからだ。あるぇ?想像と違うぞぅ?

でも考えてみりゃそうだよな。過去何度も同じ現象が起きてりゃ、対策設備も整うわな。むしろ防衛設備を整えないとか、無能以外の何者でも無いわな。領主の資格云々の前に、命が無くなるわな。


迷宮(ダンジョン)は地下に続く大穴が開いているのだけど、その穴の周囲は分厚い壁で囲われており、出入り口が1方向に限られている。そして、その限られた出入り口を出た先には2重の掘りがあり、通常は跳ね橋が架けられている。

更に橋の先には落とし戸付きの城壁が、迷宮を中庭の様に囲んでいる。外への出入り口は、空か3重に構えられた虎口(全て落とし戸)を突破するかになっている。そして、城壁上には常備の弓兵が300人が2交代で配置されており、常時150人が弩を構えて待ち受けている。防御の硬い相手用にバリスタも6門が出入り口に照準を合わせて置かれている。他にも、魔法を使いそうな無手の奴や特製の大弓を持ってる人、中庭では明らかにオカシイ盾とか大剣を持ってる人が何人か陣取ってる。


じゃあ、村から出てきた義勇兵は?って話だけど、コッチは冒険者隊に配置される。

なんで?って疑問に思って尋ねたら、まず練度が違う。常備軍ってのは、大体冒険者上がりのスキル持ちだったり、槍や弓の腕を日夜磨いてる連中だ。部隊で練度が試される。下手に増減出来る代物じゃないんだ。

なので、迷宮のイロハを知り、傭兵的立ち位置で参加を義務付けられる冒険者隊に預けられる。ここも連携とか無理なほど練度にバラツキがあるから。

で、義勇兵には武器が貸与される。槍一択だ。掘りから上がってこようとする奴を一方的に突き下ろしたり、堀が突破されたら置き盾に隠れて槍衾で耐えたりと、使い勝手が槍一強なんだ。

剣?死にたがりが毎回勘違いする武器ですわ。開けた場所で、敢えて接近してどうするん?遠距離攻撃が正義なんだよ。相手が一方的に痛い状況が絶対の正義なんだわ。

それでも駄目なら、落とし戸まで下がる。落とし戸は格子状なので、隙間からブッ刺せる様になってるし、城壁下の回廊部分からは熱した油とかを投下出来る様になっている。

そしてそんな虎口が3重に連なってるのだ。


魔物乙!


飛行する様な敵以外は攻略が難しい布陣を敷いてる。飛行型対策に投網も用意しているそうで、簡単には抜かれない準備をしているそうだ。いざとなれば、バリスタから投網が発射されるそう。そういう訓練も想定して行なっている徹底ぶり。


さらにさらに、冒険者隊には別の任務も課されていて、弱い魔物の波の場合は積極的に弱った魔物を初陣の奴に狩らせて、レベルとスキルを狙わせていくそうだ。

レベル獲得時に運良く優良なスキルに目覚めた奴をリクルートする為らしい。


とことん俺の知ってるモンスターパニックじみた氾濫と掛け離れてる…

凄くシステマティックだ…


なんか…なんだろう…コレじゃない感というか、現実ってこうだよな感の混在したモヤる感情は…



「隊長(仮)、俺の夢を返してよ!俺、ここで英雄を目指してたのに!」

「寝言は寝て言え」


氾濫が始まる前日、砦に物資を運び入れた時に隊長(仮)を見かけて見聞きした結果、出る幕が無さそう過ぎて絶望した

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