少年期12
「初めまして、ステラさん、クララちゃん。ホセ伯父さんの甥っ子のアルスです。よろしくお願いします」
ステラさんは22歳でクララちゃんは3歳だって。ちなみに、ホセ伯父さんは30代半ば。なかなか年が離れてるが、美人な嫁さんに目が眩んだ中年ヲジかと思いきや、嫁さんの方が伯父さんを選んだらしい。この店は元々嫁さんの実家らしい。で、此処に行商時代のホセ伯父さんは商品を卸していたと。
それで、何年か前に伯父さんもぶっ倒れた疫病で、御家族が倒れたらしい。都市部の流行は結構酷かったらしく、治療の手が全然足りなかったそうだ。幸い店は堅実な運営で資金繰り自体に問題は無かったらしいけど、切り回す大黒柱も家族も失ってステラさんは茫然自失だったそうな。
そんなステラさんを先代の恩義から助け、盛り立てたのがホセ伯父らしい。実直で誠実な人柄に惚れ込み、ステラさんがホセ伯父を選んで結婚したという。それまでに、何度か財産狙いの縁談というか脅迫まがいの話もあったそうだが「お嬢は守ってやるからな」って言ってくれたホセ伯父に惚れ込んだらしい。ご馳走様ですわ。
そこで、問題になるのがさっき店先で伯父さんに追い払われてたオッサン。
老舗の店の倅ではあるんだけど、経営が若干怪しいらい。婚姻でステラさんの店を乗っ取って、財産を奪おうとしてたみたい。ステラさん自身も美人さんだし、一石二鳥だったのかも。
家族の形見である店を絶対に守りたいステラさんには許容出来ない提案だったそうだ。
そんな中、ホセ伯父さんはじめ、先代に恩義のある皆んながステラさんを支えて、今の状況らしい。
そんで、老舗って事は商人組合でもそこそこ顔が効くので、新参の余所者な伯父さんにちょくちょく嫌がらせをしてくるらしい。
今回は在庫が微妙に足りないくらいの物資搬入割り当てをしてきたと。
食料の高騰を防ぐ為に、兵糧を規定量砦に収めて、都市内の食料を確保するそうだ。
要は見せ球は確保しつつ、裏で最低限必要な分を確保しようと。
そんで、伯父さんは微妙に窮地で、そこに俺が幸運にも間に合ったと…
デカい山を求めて暴利を貪ろうとしていたのに!神よ!何故暴利を貪ろうとしてはならないのですか!
冗談はさておき、一筋縄では行かない状況なのかな?とはいえ、俺たちがココに居るのも氾濫が終わるまで。そんな短時間でどうこう出来る問題でもないだろうし、ここにいる間はなるべく手助けする気持ちくらいでいよう。
心に留めておくくらいで、今は魔物討伐にどうにか絡めないか考えるとしますか。
次のデカい山を狙っていくぜ




