少年期10
道中は大変だった。そりゃ村から初めて出て、都会に遊び(殺し合い)に行く、若い連中だらけのお上りさん集団だ。元気が有り余ってて大変ですね!
10+1人に引率の兵隊さん改め隊長(仮)の合計12人の部隊。隊長(仮)はなるべく早く駆け付けたいんだろうけど、ウチの集団が迅速に到着したところで、戦局を大きく動かす働きが出来るとは思えないんだからさ。それだったら多少なりとも都市に食料を運び込んで確実な成果を手にすれば良いんだと宥めすかす。
「なんでこんなアホな事を仕出かしそうな奴に諭されてるんだ、俺は…」
隊長(仮)が凄く不服そう。腹が減って気が立ってるのかな?今、晩飯にしますからねー。
村長が貸してくれた鉄鍋のお陰で、煮炊きが出来る。なんだよ、クッキー焼かなくて良かったんかい!って思ったけど、こんな鍋一つじゃスープを作るくらいしか全員分は賄えない。粥作るってなったら、何回作るはめになるのか。そんなんじゃ飯がいつまでも食えない奴が出る。
てな訳で、今夜の野営地にちょっと早いけど宿営する。此処を過ぎると、次の宿営に適した場所に辿り着くのは、夜半になりそうなペースとの事。遅くてごめんねー。
焚き木を集めて、今夜はここでキャンプファイヤーです!
前の人が作った竈後を再利用して、皆んなで食える草をかき集めてスープの具材にする。馬には適当に道草食わせて、水場で水分を取らせる。崖岩からの湧水だったので、俺達の水も補充しておく。湧水池じゃない限り、河川の流入池とか川の水は臭うし不味いので飲料に適さないんだ。選べる状況なら、なるべく飲みたくない。
清水の確保はやっぱり重要だよな。井戸の設置が急がれますわ。
視察旅k…救援がてら、各地の村に立ち寄った際、井戸の視察をさせてもらいました。
結論、井戸造りとか今の村じゃ一大事業過ぎる。必要は必要なんだけど、余剰労働力とか余剰資産とかが無さ過ぎる。ちょっと前まで、ウチの村にあった産業が農業くらい。まぁ、それは今もか。その農業も高税率で余剰資産の形成には足りない。領主は税の徴収ばかりで僻地の村に遣いが来るのなんて、徴税か、今回みたいな有事の時だけ。還元が目に見える形で無さ過ぎる。それとも、この有事のための兵団の維持が還元なのかも。平和の対価なのか…
予算的に厳しいなら、ゴリ押しでやっちまうのが現実味を帯びてきたな…
そんな事を考えながら荷馬車を運転する。漸く慣れてきた御者業だけど、一旦の終わりが見えてきた。
遂にもくてきの城塞都市が見えてきたのだ。1日遅れの到着で、街は慌ただしい様相では有るが、鉄火場って雰囲気では無い。どうやら間に合ったようだ。
城塞都市トゥールに到着した




