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少年期8

とうとう始まってしまったか…

題名を付けるなら「旅立ちの日」とでも付けるべきか。村長宅に逗留している募兵をしに来た兵士に「俺が行きます!」とやったら、最初は笑っていたけど、最後は怒られた。「お前みたいな子供じゃ死ににく様なもんだ!」って。


そうじゃった…わしは10歳のガキやった…


という訳で、なーんもドラマチックな事はなく募兵は締め切られた。かに見えた。


兵士として行けないなら、物売りとして行きゃ良いのよ!


村長に村の外に行ってみたいと駄々を捏ねながら、商人伯父さんの名前を出しながら、今が商機だと力説をした。荷馬車に食料を積んでいけば、今なら飛ぶ様に高値で売れるとパッションで力説!


「分かった、ヘソクリの蜂蜜も分けるし、賭けの負け分もチャラにする。とにかく荷馬車をかしてよ!全部俺に投資しろよ‼︎」


ガキが舐めた口聞きやがってって拳骨されたけど、荷馬車は出してくれる事になった。逗留中の兵士さんも俺の言に一理あると認めたが、先の悶着があったから胡散臭そうに見てくる。

絶対無謀な事しでかすって目で見られてます。


「村長さん、コイツ絶対にアホな事すると思うぞ?大丈夫か?」

「ワシの孫もコイツの友人も何人か志願しとる。面倒を見させれば良いじゃろ。それにコイツは何だかんだ皆に好かれとる。親父以外にな…」


狭い村だから俺と親父の確執なんかは筒抜けなんだよな。なんなら俺も親父に嫌われてるのを隠してないし。


「ウチはちょっと複雑な家庭なんですよ、兵隊さん。だから、村の外に出てもやってけるか、ちょっと街をみてみたいんですよ!」


迷宮が有るのは伯父さんが商店を構えた街だ。村から6日ほど離れた城塞都市。迷宮の氾濫を水際で止める防波堤都市だ。


戦力は有るけど、いかんせん数の暴力で押し寄せてくるので、コチラも数を揃えないと押し切られる。氾濫の兆候が出たら速やかに募兵をかけに、各地に伝令が走る様になっている。定期的に魔物と都市防衛の戦争をしてるという訳だ。

ヒト同士の戦争も各地で起きてるらしいが、村が有る内陸の平和な此処では、戦争とは魔物とする物って認識だ。


そんなビッグウェーブが来てるんだ。乗るしかねぇ、この波に‼︎


「どうせ荷馬車出すならいっぱい売りたいね!売った金で何が欲しいか決めといてよ。俺は馬が欲しいな!俺の馬さん。荷馬車も欲しいな!あと納屋付きの家でもちろん家畜小屋も完備した、レンガの家!」


夢を語ってたら白い目で見られた。いやいや、横領なんてしませんてー。



後日、村長孫のラウルさんとウチの従兄弟のネロ兄に、ゴリゴリの監視体制を敷かれて、出発する事になった。なんでぇ…

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