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少年期4

「この石目に入ってるヒビに沿って楔を打ち込めば、運べるくらいには割れるだろ」

「分かりました、じゃあ皆んなやっちゃって!」


長老ポジの爺様に意見を聞きながら、村の若衆がゴツい金属の楔を割れ目にブッ刺して、ハンマーで打ち込んでいく。

デカい岩が出てきても楔をガッツンガッツン打ち込んで、バッカんバッカん砕いてく。それなりに時間はかかったけど、麦の収穫前にはある程度の岩を砕いて搬出した。砕けない様なデカ過ぎる岩が幸運にも無くて、良かった良かった。


村の衆にも俺の運の良さは周知されてる。余計な事を…鴨ねぎ…皆んな日和りやがって…


実際は、デカ過ぎる岩もあったらしいが、土中で適当に砕いて上下に分けておいてくれたらしい。石爺ありがとねー。

また今度うちの酒でも呑んでいってくれ。


抜根はもう少し時間が経ってからの方が楽に抜ける様になるとかで、まだ着手には至ってない。

冬の種蒔き前にはどうにかなってるといいな。

とりあえず今出来るのは夏前にある程度の整地と家畜部隊の除草作業かな。

耕したり漉き込んだりは、コッソリとアウトソーシングで解決出来るから、最悪冬前に抜根出来れば良しとしますか。


「コレぐらいなら、若いお前達なら抱えてもてるか?」


小突けば直ぐに割れる岩に拍子抜けしながら、若衆が穴に入って邪魔な岩をドンドン搬出していく。畑の傍に放られそうになっていたので、兎小屋の側まで持って行ってもらう様にお願いする。ボロ小屋の補強材にしたかったのよ。コレぞ一石二鳥。


「なんか、予想以上に脆いですね。コレならもう一ヶ所も試しに砕いてみます?」


労働者諸君に塩を効かせた干し肉を振る舞いながら、次の現場へ誘う。報酬は弾みますよー

日暮れ前まで皆んなに手伝ってもらって、作業がだいぶ進んだ。この辺の地層とか岩とかって、脆いんだなー(鼻ホジ)


掘削とか破砕より運搬で扱き使われて、皆んなクタクタだ。俺も出来るだけ手伝ったからクタクタや。

夕飯前に帰宅して、皆んなの報酬とお目付役兼道具の賃料を長老に払おうとしたら、今夜も親父は優雅に晩酌してた。有れば有るだけ呑んでるじゃねぇか…



「皆んな、親父が皆んなの頑張りに感激して、秘蔵の酒を出してくれてるぞ!お疲れ様会だってさ!」


俺は一計を案じて、ダメ親父強制計画と、慰労会と、石爺への報酬の一石三鳥の策を仕掛けた。

親父の名士ムーブは最近目に余る。自分家の開墾に来ないのは、他の人からどういう目で見られるか気付いてない節もある。狭い社会で妬みとか恨みとかヤバイってのに。


ワラワラと蜂蜜酒に群がる若衆と親父の行動を嗜める長老。年長者を立てつつ若衆に羽振りのいいとこをみせる親父。大人の事なんか知らんとばかりに、強い酒を貪る若衆。互いにいいガス抜きになったんじゃね?

そして酒の貯蓄にとどめを差す石爺。全員Win-Winですな。


コレで後腐れ無く皆んなを扱き使える俺も完全勝利だな。ガハハ。


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