少年期3
さて、食事が終われば後は寝るだけなのが、今生の俺の生活だ。晴耕雨読。晴れてれば畑仕事で雨が降りまくってれば教会だ。文字の勉強はもう粗方終わってて、それでも来る理由は教会の手伝いとか暇つぶしでだ。
こっちの世界のチェスみたいのを村の衆と指したり、博打したり、博打したり、子供達に読み聞かせしたり。
博打は幸運過ぎて、勝ち越し過ぎて、禁止された。なんでぇな。
村の冠婚葬祭を一手に担ってる教会だし、神父さんは村一番の物知りだしで、この村では宗教は尊敬を受けている。過去の世界でも農村部は敬虔な信者が多かったのは、社会に根付いた寄り添い方をしてたからなんだろうな。上層部と都市部は知らん。
話が逸れた。
今生は暗くなったら寝て明るくなったら働くサイクルで、生活が回ってる。夜の灯火は贅沢品なんだわ。養蜂の副産物で蜜蝋が取れるけど、そんなの売り物に回るに決まってる。つまり何が言いたいかと言うと、夜が長い!
この長い夜を如何に使うかと云うと、農家魔法だ!
木ちゃんにお願いして、抜根し易い様に細工してもらう。怪しまれない程度の些細な加減で細かい根を処理してもらう。ここまでは良い。
問題はここからだ。
土ちゃんにお願いして、兄貴分の石爺を呼んでもらう。まだ力の足りない俺単体では土の上位精霊である、岩石精霊である石爺を呼べないのだ。
石爺には畑の邪魔になるデカい岩をどうにかしてもらう。
具体的には壊せる様な目だったヒビ割れを作ってもらう。こうすれば、楔を打ち込む事で破砕出来、人の手でも運び出せる様になるのだ。
ただ、石爺は俺と契約してるわけではないので、都度対価が必要になる。その対価で石爺が気に入ったのが、酒だ。蜂蜜酒だ。
俺は石爺との交渉を二つ返事のイイ笑顔で締結した。今日みたいに親父が俺を遣り込めて気分良く深酒する時は狙い目だ。自分がどれだけ呑んだか覚えていまい。石爺をしこたまこき使って、親父の酒を減らして仕返す。一石二鳥ですわ。
便所に行くていで仕事をアウトソーシングしたら、帰りがけに毛艶兎を一羽確保して寝床に監禁する。まだ夜は肌寒いので、このデカ兎の抱き枕が欠かせないんだ。
カミラちゃんの寝床にもたぶん必要(夜中に盗られる)だから、もう一羽確保するか…
翌朝、親父は飲み過ぎたと嘆き、カミラちゃんは兎ニ羽を侍らせて快眠。ママンとマテオは安眠で熟睡。
俺は薄暗い明け方、昨夜の作業の確認を木ちゃんから受けた後、麦畑に寄りササっと水ちゃんと水遣りをして帰路に着く。
家畜小屋から羊と兎を連れ出して、休耕地に繋ぐ。さて、そろそろ朝飯にしますかね!




