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少年期2

「今日はこんなものか?」

「うん、ネロ兄!だいぶ拓けてきたけど、まだ何本か根切りして抜根しなきゃいけないのが残ってるから、しばらくお願いね」


お給料の差配はネロ兄に任せて片付けを進めてく。非力なガキンチョでは力仕事で出る幕はないのだ。なんなら、妹の方がフィジカルが強いまである。そこは種族上、どうしても劣るみたい。重機さえあれば…重機が欲しい…


農耕馬がいればもう少し楽になるんだけど、逆に冬場が高コストになるんだよなぁ。

ウチの家畜も馬も、食性が被るから冬の準備が重くなる。なんたって馬は大食らいで、飼い葉の保管量もバカにならないし。


今すぐには出来ない相談かな。これに関しては未来の自分にぶん投げよう。任せた、未来の俺!


用意しといた報酬を皆んなが分け合ってるのをぼんやり見つめて、手を振りながら家に入る。さーて夕飯はどんな肉が食べれるかな、楽しみ!

食卓に向かうと、親父が既に一杯やってた。このヤロウ…


「今回の蜂蜜酒は結構良い具合に出来たな!」

「アナタ、それは売り物にするって言ってたじゃないですか…」


ママンに苦情をいわれても、親父は品質確認だと嘯きながら晩酌を楽しみまくってる。正しい事なんだろうけど、発言者が親父ってだけで胡散臭さが五割増になる。

蜂の巣箱を手配したのも収穫したのも俺なのに…

まぁ酒造りには一切関わってないから、そこは親父の功績なんだけど釈然としないものも感じる。俺が美味いもの食べたくて始めたら、いつの間にか酒と金にほとんど変わってた。自分たちの口に入る量なんて微々たるもんですわ。

副産物の蜂の子はたまにオヤツでもしゃるけど、本命の蜂蜜はどこよ?僕が先にした事なのに!(BSS)


今後量産していけば、いつかは鱈腹食える様になるかな。兎で成功したみたいに


「兄ちゃん、この兎さんも美味しいね!」

「そうだね、カミラ。やっとここまで美味しくなったね!油いっぱいで凄く美味しいよね」


親父にジト目を向けながらソテーにがっつく。

おう、親父。お前のせいで兎事業がしこたま遅れたの分かってんのか、おぉーん?

肉を旨そうに食ってる姿に微塵も罪悪感が見えなくて、 いつかワカラせてやらなければならないと改めて決意する。



「アルス、新しく広げてる畑はどうなの?」

「ネロ兄さんが友達呼んでくれて、半分くらい抜根も済んだよ。麦の収穫前にはある程度終わると思うよ」

「そうか、来年はもっと儲かるか。マテオが大きくなってもドンドン安泰になっていくな!お前は兄貴なんだからもっとしっかり働けよ!」


マテオが産まれてから、俺に対する風当たりが強くなってきた親父。いよいよ隠さなくなってきた感じだ。今更だけどな。


「今年の種まきは出来るかどうかだけど、兎を放しておける場所くらいにはなるんじゃないかな」


畑を拡げる過程で出た柴とか雑木を使って、簡単な兎小屋みたいなものも作ってる。ナタとか斧だけでやってるから凸凹の、小屋とも言えない様な小屋だけど。泥とか詰めて、バランス採ってる様な正しく兎小屋。手作り感満載よ。


「麦は来年以降だと思って。頑固な根があるかもしれないし、デッカい石があって砕かなきゃいけないかもしれないし」

「ふん、そうか。ただ、皆んなに頼るのもタダじゃないんだ。早く仕上げろよ」


どの口が言うとんじゃ!お前も手伝えや‼︎

夕食が不味く感じられないうちに、会話を打ち切る。クソ親父とはやっぱりソリが合わん!

村の名士を気取り始めてきた最近は、いよいよソリが合わないと感じてきた。俺がこの家を出るのも近いのかもしれないな…

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