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少年期

初めて冒険者を見てから五年ほど経った。

行商人の伯父さんは蓄財に成功して、街に自分の店を構えた。今では違う人がこの村の行商ルートを引き継いで、以前と変わらず細々と外の世界と繋がっている。


「兄ちゃん、今日はコレぐらいでいいんじゃない?」

「そうだね。皆んなにも声掛けて、仕舞いにしようか。今日のご褒美を用意しようか」


籠に収穫した野菜を背負いながら、家路につく。自分たちが食べる分には十分以上の収穫物が摘まれた野菜たち。そろそろ大麦の収穫も近くなり、いよいよ夏だと今年もなってきた。

妹も母さんに似て可愛くなってきた、かもしれない。他意はない、無いったら無い!

さらにその下に弟のマテオも最近産まれて、我が家は更に賑やかになった。まだダウダウするくらいしかできない下の弟だけど、弟のためにも食い扶持を増やそうとお兄ちゃんは頑張っております。


麦畑を少し拡張したり、養蜂の真似事をしてみたり。木のウロでの分蜂は成功したけど、そこからの収穫で四苦八苦したのもいい思い出。今では蜂の巣箱が設置されている。間仕切?みたいのは一切無い、ただ組みバラシが出来るような箱ってだけの巣箱。コレでも画期的なんです!


あと畜産。

デカイ、モフモフ、ウマイ!

三拍子はある程度達成されながら、親父に収奪されながらの一進一退を繰り広げながらも我が家の家計を支えてる。最近は毛質の艶やかさが光る個体値S+が出てきて、コイツだけは死守してる。

俺の一張羅はコイツの系統の毛糸で作るんだ。ママンにお願いして、コイツの系統の良毛を取り分けて撚って貰ってる。

羊毛なんて目じゃ無い肌触りの立派な糸が出来上がる。やはり兎!兎こそが世界をあぁぁぁ……


でも知ってる。これもいつの間にか親父に目をつけられて売られるんだろうな。アイツの金に関する嗅覚だけは本物だ。伯父さんが行商で成功したのも、もしかしたらそういう血なのかもしれない。


そんなこんな色々な事業を手掛けてきたからか、最近はウチも村内じゃそれなりに物持に成りつつある。これ以上は手に余る部分も出てきたから、一部は蜂蜜だの肉だの塩だので、従兄弟のネロを釣って手伝って貰ってる。ネロの友達も呼んでもらって、抜根だのどうしても人手がいる様な作業に現物支給で対応中。


人頭税って、ほんとクソな税制だよ。赤ちゃんに税をかけんなよ…

ママンが出産で労働力が減っているのに、税は増えるとか、領主は頭がオカシイです。何度でも言いますが、この税制はクソ。てか村長辺りも一枚噛んでそうで、闇なんだよ。こうやって資本の集約が起き、税を払えない小作が生まれて行くんだな。そんで郷士みたいな中産階級がぁぁぁぁ



ふーーー、まぁいい。食い物にされない程度にボチボチやっていくとしましょか。

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