幼児期10
冒険者ってあんまり夢がないわー
いや、夢しか無いのか?どっちだ?
若い連中が田舎から一旗あげようと、あるいは口減しで迷宮に挑むそうだ。そこで問題になるのが、迷宮に居るあるいはそこから溢れててきた魔物を倒すとレベルが付与される。ここで初めて肉体にレベルが生えてくるらしい。
ママンの兄さんも、この溢れた魔物の討伐に志願して還らぬ人になったらし。
レベルを上げ続けると超人的力を得られたり、様々なスキルを得られるらしい。
ただし、余りレベルを上げ過ぎると迷宮に呑まれるらしい。迷宮の外が息苦しく感じる様になっていき、最終的には迷宮の奥地に自ら潜って行くらしい。そして、帰って来なくなるのだとか。
だから、ここに来た冒険者みたいに、大体はBランクになったら足抜けるするらしい。目安のレベルは50くらいだとか。あのBランク冒険者の知り合いは60くらいで苦しいと言っていた人が、ある日突然消える様に居なくなったと脅かしていた。逃げられない場面でレベルを重ねてしまい、一線を超えてしまったそうだ。
消えて行った彼らは何処で何をしてるんだろうか?迷宮都市みたいのが有るのか、迷宮深部の人型魔物になるのか…
結局は、らしい、だとか、ようだ、とか。伝聞のオンパレードで正確なところが全くわからん。むらいちばんの物知り、神父様にも後で話を聞いてみてみますか。
迷宮はいつかは行ってみるとして、深淵を覗きたいとはあんまり思えんな。今は魔法とか生産とかのスキルもまだまだ欲しいし、武術系なんてからっきしだし。
思ったより生活に時間も取られるし、その中で育つスキルに目覚めるスキルもある現状、迷宮にそこまで興味は湧かないなぁ。
「にー、ご飯だって」
妹の呼ぶ声が聞こえてきたので、思考を中断する。
「はーい、もう少ししたら行くよー」
妹の声に答えながら、獲物の足に縄をかけてふん縛る。
ウサちゃんみぃつけた
脱走兵は厳しい軍事処罰が必要だねぇ(ニチャァ)。禁錮刑だよぉ。
結局、親父が兎を高値で売り抜けたのも、皆んなに農具を配った事もそうなんだが。許すことが出来たのって、この生き残りのアテがあったからなんだよね。
ただ、個体値は若干劣るのよ。反骨精神が強いってか活発だから、肉質がジュースィーさに欠けるというか。
兎の品種改良でもしながら、のんびりやって行くとしますか。




