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第28話 次の町へ! 暴走する師匠と弟子、そして困惑する三人

森を抜ければ、次の町。

「もう少しだね!」

ユニが嬉しそうに歩く。

「お腹すいた……」

ロッタが呟く。

「町についたら何食べよう?」

「パン!」

ユニが即答。

「またパンか」

レオンが笑う。

その後ろでは――。

「ユニ様……」

マリがじーっとユニを見つめていた。

「……何?」

「いえ」

マリは小さく笑う。

「今日も可愛いな、と」

「ありがとう?」

ユニはよく分からないまま笑った。

しかし――。

「先生」

「なんじゃ?」

「今日のユニ様の歩数、数えてますか?」

「当然じゃ!」

「さすがです!」

二人は手帳を開く。

「本日の歩数――」

「三千八百二十七歩!」

「素晴らしい!」

「何が!?」

ロッタが振り返る。

「何でユニの歩数を数えてるんだよ!」

賢者は真顔。

「研究じゃ」

「絶対違う!」

しばらく歩く。

ユニが喉を潤そうと水筒を取り出す。

「ごくごく……」

「……」

マリが凝視。

「ユニ様が飲んだ水……」

「え?」

「魔力が……」

マリが何かを言いかける。

賢者がすぐに乗っかる。

「記録じゃ!」

「先生まで!?」

「飲水量!」

「そんなの記録しなくていい!」

レオンは呆れた顔。

「祖父ちゃんとマリ、ユニに関することになると判断力なくなるよね」

「お主にだけは言われたくない」

「僕はまだ普通」

「昨日、ユニちゃんに話しかけられて三回木にぶつかったじゃろ」

「……」

レオン、黙る。

「それは……」

「挙動不審でしたね」

マリがニヤリ。

「うるさい」

やがてユニが立ち止まる。

「ねえ」

「どうした?」

「町が見える!」

丘の向こう。

大きな城壁に囲まれた町が見えた。

「わあ……!」

ユニの目が輝く。

「今度はどんなものがあるのかな?」

「宿も探さないとね」

ロッタが言う。

すると賢者が突然――。

「待て!」

全員が止まる。

「どうしたの?」

賢者は真剣な顔。

「町に入る前に重要なことがある」

「何です?」

マリも真剣。

「ユニちゃんの身分証じゃ!」

「身分証?」

ユニが首を傾げる。

「この世界では必要な町もある」

「じゃあどうする?」

賢者が胸を張る。

「ワシに任せろ!」

杖を掲げる。

「ユニちゃん専用――」

「嫌な予感」

レオンが呟く。

「人魚様認定証!」

「いらない!」

ユニとロッタが同時に叫んだ。

「なぜじゃ!」

「そんな証明書、目立ちすぎる!」

「では――」

マリが手を挙げる。

「人魚様専用の身分証を、可愛らしいデザインで……」

「もっとダメ!」

四人が騒いでいると、町の門番がこちらを見る。

「……何をしているんだ、あいつら」

ユニは恥ずかしそうに顔を隠した。

「もう……」

ロッタが笑う。

「まあ、いつものことだよ」

そして――。

ついに町の門へ到着。

「次の町だ!」

ユニが嬉しそうに門を見上げる。

その瞬間。

賢者とマリがユニの左右にぴたりと並ぶ。

「町に入ったら、ワシがユニちゃんを案内する!」

「私が案内します!」

「ワシじゃ!」

「私です!」

「じゃあ僕が――」

レオンが口を開いた瞬間。

二人が振り返る。

「「レオンは後ろ!」」

「なんで!?」

ロッタが吹き出す。

「……本当に仲良いな」

ユニも笑う。

「みんなで行けばいいじゃない」

「「「それだ!」」」

こうして一行は、騒がしいまま次の町へ入っていった。

しかし――。

町の掲示板には、誰も気づかない一枚の紙が貼られていた。

『銀髪の少年、および青髪の少女を探しています』

そして、その下には――。

小さく、

『賢者の孫・レオンも対象』

と書かれていた。

四人の旅は、また新たな事件へと巻き込まれていく。

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