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第22話~神馬(しんめ)、白くて、こわくて、ちょっと笑える話~
神馬――
「じんば」でもなければ
「かみうま」でもない。
しんめ、と読む。
神さまの専用タクシーだ。
人間界へ降臨する際、
白馬にまたがり、ひらりとやって来る。
白馬といっても
王子様は乗らない。
騎士もいない。
スキー場でもない。
ましてや――
どぶろくちゃいまっせ!!
そんな神馬にまつわる、
少しヒヤリとする昔話。
肝試し気分の若者たちが、
夜の神社へ忍び込もうとした。
鳥居をくぐった、その瞬間。
――足が、動かない。
――空気が、重い。
――背中に、真冬。
全員、同時に寒気。
同時に後悔。
同時に全力疾走で退散。
後日、宮司さんに相談すると、
返ってきた言葉は、短く静か。
「神馬のおる神社はな、
呼ばれた者しか、入れへん」
……ひぇぇ。
神馬といえば、
そう、上賀茂神社。
今年は午年。
馬の年。
神馬の年。
行かねばなるまい、上賀茂へ。
さてさて――
果たして、
ぼくは呼ばれているのか?
鳥居の前で立ち止まり、
白馬の気配に耳を澄ます。
進めるか。
固まるか。
逃げ帰るか。
答えは――
神馬のみぞ、知る。




