表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生スライムの勘違い努力無双~進化もレベルアップもしないけど、生命の常識くらいは軽く超越していきます~  作者: 瘴気領域


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/40

第9話 エルフ少女、スライム係になる

「だから、どういうことなのよっ!」

「わかりませんか。もう少し噛み砕いて説明しましょう」


 リーフのツッコミに、ケンジーヤはおほんと咳払いをひとつ。


「化け物Xは、ゴブリンが大好物なのです。もっと好きなものもあるかもしれませんが……暫定1位ですね。次に干し果物。よくよく観察していると、手近な草や虫も食べていました。しかし、エルフは誰一人食べられていません。つまり、あの化け物はエルフが大嫌いなのです」

「大嫌いって。じゃあなんでついてきたのよ」


 エルフを嫌いと言われ、リーフが頬を膨らませる。

 それじゃエルフがゴブリンや果物以下みたいじゃないか。

 ケンジーヤは苦笑いして首を横に振り、


「あくまでも、食料としては、という意味ですよ」

「それでもおかしいじゃない。嫌いな食べ物なんか近寄りたくもないでしょ」

「嫌いでも、それが好物を引き寄せるとしたらどうですか? リーフ君はピーマンが苦手ですが、ピーマンが猪の大好物で、畑に猪が集まるとしたらどうしますか?」

「べっ、別にピーマンが苦手とかないし! ……と、ともかく、それならピーマン畑で猪を狩るわね。猪肉はおいしいもの」

「それと同じなんですよ」


 そこで言葉を切って、ケンジーヤは一同を見回した。


「(4)からわかるように、化け物Xには多少の知恵があるようです。我々エルフが、ゴブリンを引き寄せるピーマン畑に見えているのかもしれません。……いえ、その可能性が高いでしょう」

「おおー!」


 今度ばかりはリーフも感心した。

 そういうことなら、これまでのことに説明がつくと思ったのだ。


「そこで、私から提案があります」

「ほう、なんじゃ、言うてみよ」

「化け物Xを、村の番犬として飼ってみるのはどうでしょうか?」

「なっ、何!?」


 ケンジーヤの唐突な提案に、長老が狼狽した。


「何が何でも飼い慣らそうというわけではありませんよ。しかし、無理やり追い払おうとすれば危険を伴うのも事実……」


 長老の脳裏を、無数のゴブリンが逆さ吊りにされた悪夢のような光景がよぎる。あんな所業は村人総出でかかってもできるものではない。化け物Xは、ゴブリンの群れよりも遥かに危険な存在なのだ。


「しかし、今こそ儂らエルフを襲わないが、飢えたらどうなるかわからんぞ?」

「幸いなことに、化け物Xのもうひとつの好物がわかっています。飢えない程度に果実を与えておけば、その危険性も低いでしょう」

「じゃが誰が世話のするのじゃ? あんな化け物に近寄りたがる者などおらんぞ」

「それはもちろん――」


 ケンジーヤの視線が、ひとりの少女に向かう。


「化け物Xと一晩過ごしても指一本喰われなかったリーフ君が適任でしょう」

「げえっ、あ、あたし!?」


 若干一名の頑強な抵抗があったが、この案はおおむね全会一致で無事承認された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ