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彼女はファザコンをこじらせている  作者: 花摘
王妃編
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干し肉作り(乾燥)

 


 次の朝、目を覚ますと真っ先に、漬けた肉の様子を見に行った。

 水分がかなり出ている。良かった、腐ってはいないようだ。ふんふんと匂いを嗅いでから、ほっとする。

 問題はどうやって乾燥させるかだよね。昨日ちょっと焼いただけのものは、かなりしっとりしていた。焼くだけでは水分は抜けないのだろう。


 まず考えるのは、お祖父様の魔法紋で乾燥させる方法。

 だけど、それには、魔法紋が刻まれた布を、ペッタリと肉に貼り付けなければならない。…貴重なお祖父様の贈り物が肉の液塗れになる…。洗っても簡単には落ちないし、匂いはずっと残るだろ。しかも魔法紋を刻んだ布は、ゴシゴシこすって、素材自体が痛むと、効果に影響が出る。


 ここは、網に載せて天日干しか…

 でも乾燥するまで鳥に盗られないようにずっと見張っているのも面倒だな。


 燻製にしてみるか…焚き火をして、木の上とかにぶら下げれば…。鳥は近づかなそうだけど、離宮で大きな火はあまり使いたくない。下手に存在を主張して、封鎖された門の向こうから厄介事が来ても困る。


 燻製は今回見送りだな。天日で干すことにして、網をまず用意しよう。


 …シーツをハンモックみたいにしてみようかとも考えたが、シーツは二度と使えなくなるだろうし、シーツ自体が、水洗いしかできていないから、肉にとって、あまり清潔な気がしない。

 すでに自分自身は落ちた物を拾って食べても何も気にしない人間になってしまっているが、衛生管理を怠って、干し肉が悪くなってしまうのは嫌だ。


 竹があればザルみたいなのが作れそうなんだけどな…。

 今まで森で竹らしきものは見たことがない。ワイヤーを作ることはすでに諦めている。もっと楽な方法がいい。できるだけ簡単に作れる物は?と考えた結果、


 木の板に穴を開けまくった物を作ることにした。恐らく私以外はこれを網とは認めてくれないだろうが、網といったら網なのだ。

 薄い板に穴をいっぱい空けようとすると、板が割れてしまうから、穴を大量に空けてから、板を削って薄くするのがコツだ。


 土魔法で造った柱状の土台に、その板…いや網を乗せていく。そして、その上に漬け込んだ肉を並べた。

 おお、庭の真ん中に肉が並んでいる。なんか面白い。あれ、生肉を日の光で温めて大丈夫なのかな…?でも海辺でよく魚干してるよね?…不安はあるが、取り敢えずこのまま行こう。大丈夫、今日はカラッとしてるし!

 あとは、鳥が近付かないように見張るだけだ。


 …暇だな。風でも送ってみるか。

 魔法はあまり使いたくないから、木の棒と布で大きな団扇を作って扇ぐ。


 …疲れるな。肉をひっくり返してみよう。うん、やっぱり太陽に当たっている側が圧倒的に乾きが良い。


 ひっくり返し終わったらちょっと休憩し、また扇ぐ。

 それを一日中繰り返した。


 …次回からは燻製にする。絶対だ。

 そう思いながら、夕方、大分乾いた肉を一旦室内に入れる。入れてから思った。

 室内で乾かせば鳥の心配しなくても良かったかもしれない。

 まあいい、今度扇風機を作れたら室内干しに挑戦しよう。


 ちょっと炙って食べると、ほとんど干し肉っぽい感触になっていた。おお、すごい!

 もっと香辛料が効かせられれば美味しくなりそうだ。やはり野草のハーブでは、馴染み干し肉にするには限界があるな、とは思うが、今は成功したことを喜ぶことにした。






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