甘い物が食べたくて
いま大事なのは狩り!食料集め!そう自分を奮い立たせ、冬の間は、離宮の周辺で行動していた。
気づけばもう春。
春は香辛料となる植物がたくさん取れるので、集めて乾燥させておかねば。
早速、足元に肉の臭み消しになる木の芽を見つけた。
暫く、採集していると、ブーンという羽音が聞こえた。
蜂か?と警戒をすると、近くの花に止まった蜜蜂を見つけた。
襲ってくる蜂でないことにまずホッとし、
ふと、この蜜蜂を追いかければ蜂蜜にありつけるのでは?!と素敵な考えを思いついた。
最近ずっとヌガーの事を考えていたからね…。
甘い思い出に導かれ、ふらふらと蜂の後を追う。
しばらく見失ったり見つけたりを繰り返し、蜂が出入りする木の虚を見つけた。
よし見つけた!!
はっちみっつうぅ〜♪ウッキウキッ♪と近づいてから、ブンブンという警戒音を聞いて我に返る。
あ、これ刺されるわ。
地球の蜜蜂とよく似た雰囲気ではあるけど…、前世で見たテレビでは養蜂家はすっごい軽装だったり、ガッツリ装備してたり色々だった。結局刺すのか刺さないのかわからないなあ…。蜂だからやっぱり刺すのよね…?
刺されるのは怖いが、蜂蜜は諦められない。小さいし、少しくらい刺されても平気じゃないかしら?などと危険な考えに傾くミア。
いやいや、地球で見る蜜蜂とも色味がちょっと違うから、結構危ない奴らかもしれない…。
…そうだ!日中活動しているならば夜は眠るのではないかしら?
我ながら冴えてる!と思い、野営の支度を意気揚々と始める。
久々の外泊である。柔らかく温かい離宮のベットの方が快適ではあるが、こうして外で野営をする日のほうが、大きくする深呼吸ができる気がする。
引き続き野草の採集しながら日暮れを待つと、徐々に蜂の活動が静かになってきた。
ふふっ思ったとおりだわ
私はにんまり笑い、さらに夜を待つ。
焚き火をお越し、捕まえたばかりのうさぎ(仮)を捌き、これまた新鮮なハーブを揉み込み、串刺しにして炭火の脇に刺した。あとは、じっくり炙っていく。
しみじみ、手慣れてきたな、と自分で自分に感心する。焚き火を起こすだけで、森を燃やしそうになっていた頃とは大違いである。
油がじゅわっと、炭に落ちる頃合いを見計らい、肉にかぶりつく。うまうま。
贅沢を言えば塩が欲しいところだが、食べられるだけ幸せである。
腹ごしらえが済んだところですっかり静かになった蜂の巣を見る。
さて、いざ甘味の為に。
光魔法を手に、そおっと近づく。
すると、
「何やってんだ!?」
いきなり声がかかり、
「うひゃあ!」
思わず飛び上がった。
振り向くと、
ラグがいた。
驚いた私は、固まって、
…甘味を見つけたらラグもやってきたわ。…ラグと甘みはセットなのかしら?
…などとという妙な思考に飛んでいた。




