表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強召喚士と、ハズレ扱いの異世界少年?  作者: じょん-ドゥ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/59

第50話:新たな空へ?

瑞鳥ずいちょうの翼が、白み始めた夜空のカーテンを切り裂く。

 地上はまだ深い藍色に沈んでいたが、高度を上げるにつれて、

 世界の端から鮮やかな黄金色の光が溢れ出してきた。


 「――レオン様ぁぁぁあああああッ!! 最高ですわぁぁぁ!!」


 遥か下方、豆粒のように小さくなった王都から、

 鼓膜を震わせるほどの絶叫が響いてきた。

 カレンの粘着拘束が解けるのは、予想より早かったらしい。


 「……。チッ。もう追いつかれそうな気がしてきたぞ」


 「あはは、カレンさんなら本当に空を飛んで追いかけてきそうだね」


 ハヤトが瑞鳥の背で、清々しい顔をして笑った。

 奴がそっと念じると、手の中に湯気の立つメロンパンが現れる。

 ハヤトはそれを半分に割ると、俺の方へと差し出してきた。


 「はい、レオンさん。景気づけに、出来たてをどうぞ!」


 「……。ふん。気が利くな。

 ちょうど、腹が減っていたところだ」


 俺はその半分を受け取り、躊躇なく口に運んだ。

 相変わらず、理不尽なまでに甘くて、美味い。

 この甘さが、この国を救い、俺の命を繋いだのだ。


 「レオンさん。次は、どこへ行きますか?」


 ハヤトが朝日を反射する雲の海を見つめながら、問いかけてくる。

 俺はギルド長から貰った金貨の袋を軽く振って、不敵に笑った。


 「……。そうだな。

 ……。どこへ行くにしても、お前のパンがあれば食い物には困らん。

 ……。腹いっぱい食いながら、行けるところまで行ってみるか」


 「ふふ、それなら任せてよ。いくらでも焼きたてを出すからさ!」


 ハヤトの明るい声に応えるように、瑞鳥が一声高く鳴いた。

 朝日が二人の背中を真っ白に照らし出し、長い影を雲の上に落とす。

 最凶の召喚士と、理外のパン生成者。

 二人の行く先には、まだ見ぬ未知と、

 そして、さらなる驚きが待ち受けている。

 それでも俺たちは、この止まらない翼と共に進むだけだ。


 (……。全く。お前のパンは、どこまでも俺を驚かせてくれる)


 俺は心の中で満足げに呟きながら、高く、どこまでも高い空へと、

 新たな旅路の第一歩を、力強く踏み出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ