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最強召喚士と、ハズレ扱いの異世界少年?  作者: じょん-ドゥ


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42/59

第42話:反転する絶望?

 黄金の焔龍による白熱のブレスが、泥の巨神を焼き尽くしていく。

 攻撃を開始してから、すでに数時間が経過していた。

 西の空には月が低く沈み始め、夜明けが近いことを告げている。


 「……。やった! レオンさん、あと少しで全部消えるよ!」


 ハヤトが歓喜の声を上げる。王都を埋め尽くしていた泥の塊は、

 ……。もはや霧散する寸前まで追い込まれていた。

 だが、消滅しかかっていた泥が、突如として不気味な拍動を始めた。

 泥の残骸が激しく発光し、内側へ内へと凝縮していく。

 弾けるような衝撃と共に現れたのは、巨大な泥の塊ではない。

 漆黒の毛並みに禍々しい角を持つ、一匹の魔獣だった。


 「……。やってくれたな。奴にとって不要な『余剰魔力』だけを、

 ……。俺たちに削らせていたのか」


 俺は、召喚士としての致命的な見落としを悟り、歯噛みした。

 あの泥の巨躯は、この『真の姿』を育てるための殻に過ぎなかった。


 「――ギィィッ!」


 魔獣が地を蹴った瞬間、視界からその姿が消えた。

 次の瞬間、空中にいた焔龍が、たった一撃で地上へ叩き落とされる。

 加勢したフェンリルも、首を掴まれ地面へと力任せに叩きつけられた。

 魔獣は追撃せず、遥か遠くの山脈へとそのあぎとを向けた。

 漆黒の口腔に、凝縮された紫の光が収束していく。

 放たれた閃光が夜空を裂き、王都の遥か先にある山の一つを貫いた。

 轟音もなく、ただ光が触れた瞬間に、山が影も残さず消滅した。


 「……。嘘だろ。……。山が、一瞬で……っ」


 俺たちの乗る瑞鳥の背で、ハヤトがガタガタと震え、座り込む。


 (……。召喚士として培ってきた俺の戦術が、通用しない。

 ……。あらゆる魔法も、強靭な獣の爪も、奴の次元には届かないのか)


 魔獣が、次に狙うべき獲物を定めるように、ゆっくりと俺を睨んだ。

 月光の下、その瞳は冷徹なまでの絶対的な力に満ちていた。

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