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騎士の俺がお妃様!?  作者: 現野翔子
ヴェルート王国編

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19/22

ミールウス視点:偽令嬢を招いた場所は

 人間では見ることのない景色のためか、フラールは始終興奮していた。それはファルクスの屋敷に到着してからも収まらず、屋敷の中もウロウロと疲れた様子を見せない。年齢を偽った件ももう怒っていなさそうで一安心だ。これなら執事に指示して妻の部屋を用意させても良い。きっとファルクスも納得する。ずっと亡くなった奥様が生きていた時のように手入れさせていたが、それももう終わりだ。婚約者として連れ帰るということはきっとそういうことだ。屋敷の皆も新しい奥様だと張り切っている。

 必要最低限の案内が終わってからずっと、彼の探索に付き合っている。興奮しすぎて空腹も感じないらしい。今は庭を弾むように歩いている。花壇も亡くなった奥様の好みで整え続けられていたが、もうフラールの好みに変えて良い。遺品は既に保管されている。思い出に浸る場所もあるのだから、屋敷の目立つ場所に残さなくて良い。墓に供える用の花だけ別で育てさせれば十分だろう。

「亡くなった奥様?ファルクス殿下、結婚されてたんだ。」

 二百年も生きていればそういうこともあるだろう。その間に一人の妻を迎えている。彼女は五十年足らずの人生だった。彼女を失い、もう耐えられないと感じているのか、求婚されても全て断っている。本当に想ってくれていそうな魅力的な人が相手でも、だ。魔人化しても良いという人もいたが、それでも駄目だった。まだ心の傷が癒えていなかったのか、単純に彼の好みではなかったのか。

「ふーん。別に本当に結婚するわけじゃないし、関係ないけど。」

 ツンとした態度だが、視線は花壇から離れない。今の花壇に植えられている物は全体的に青い花で、亡くなった奥様が好きだった色。屋敷内も全体的に青の調度品が多い。そのことに彼も気付いているのだろうか。

「じゃあ緑にしよう。黄緑の花びらのとか、薄緑のやつとかあるだろ、可愛いやつ。」

 彼の髪も瞳も明るい緑色。自分の色にしようなんて嫉妬だろうか。葉に近い色の花は少ない。それで揃えるなんて苦労しそうだ。庭師にはファルクスが戻って来てから指示しよう。前妻の好んだ庭を今も維持しているというのに本人以外から指示されても従いにくいだろう。

 本人は決して案内しないだろう、彼のかつての奥様の遺品を保管する部屋にも連れて行く。死が二人を分かつまで共にいた証だ。肖像画も飾られている。

「可愛い人だな。こっちはペット?」

 栗鼠の獣人だった奥様の人型と栗鼠型の姿だ。短い生と知ってなお、彼女は魔人化することを望まず、最愛の人に看取られることを選んだ結果が今だ。我が子を抱くこともないだろうということも受け入れていたらしい。魔人は寿命が長い分、子どもができにくい。それは相手が獣人でも同じだ。まだ五百歳の現魔王に二人も子があることはむしろ珍しい。

 彼女に関する思い出話は何度も聞いた覚えがある。多くはファルクス本人からではなく、執事や今は俺も同じ仕事に就くこともある補佐官の先輩などから聞いた。お喋り好きで、青い色が好き。庭にも自分の好きな実の生る木を多く植えたそうだ。今もその木は生えており、実が食事に使われることもある。

 フラールは人の姿と栗鼠の姿の肖像画を交互に何度も見ている。姿を変えられない人間からすれば不思議なのだろう。上手く令嬢に化けられる彼からすれば全く別の生き物になる俺達が興味深いのかもしれない。俺も全身鳶の姿になれる。人を運ぶには適さず、フラールを驚かせてしまうとここに来る際には控えたが、興味があるなら見せてあげよう。そう俺の自室へと案内する。ソファに掛けてもらい、服を脱ぐ。変化するのはあくまで肉体のみ。服は変化しない。

「え、何?危険人物。俺、部屋出ます。殿下ー早く来てー!」

 俺を何だと思っているのだろう。変質者か何かと勘違いされているようだ。押し留め、何とか変化を見せる。翼を広げると彼より大きな鳶の姿だ。この翼で包んであげることもできる。羽毛は心地良いだろう。フラールも俺の羽毛に目を輝かせている。

「格好良い!意外と毛は柔らかくないんだな。しっかりしてる。あったかい。いい匂いする。」

 翼と上半身に留まっているが、少々怪しい行為だ。目の前の変化に興奮しているだけの行動なのだろうが、無防備に過ぎる。人の体で同じことをすればどういう状況になっているのか考えることを忘れてしまったらしい。嘴では何もできないと頭部を人間に戻し、軽く口付ければ部屋の外まで飛ぶように逃げて行った。

「馬鹿!は?何してんだ変態!主人の婚約者に手出すとか頭狂ってんのか!?」

 ファルクスの婚約者という自覚はあるらしい。服を着てから謝罪とすれば、ファルクスに報告するとしながらも許してくれた。ただし俺の部屋には入らない。しっかり警戒心は育っているらしい。馬車内でファルクスが注意していたのかもしれない。

「そうじゃないけど。そうだ、ヴェルート王国で第二王子に変なこと言われたんだ。引き留めたいのか言うこと聞かせたいのかよく分かんない感じだったし。」

 その変なことの内容は魔王国の情報を流すようにとの指示と、ファルクスの気を惹き続けてヴェルート王国を襲撃させないようにしろとの命令。当然断ったと言っているが、ヴェルート王国の動きに関しては注視が必要だ。小鳥や猫の部下を連れて調査に行くか。本人は引き留めるほどの特別な価値が自分にはないと言っているが、あちらからは別のものが見えていた可能性もある。俺達と同じ理由なのか、他の理由があるのか。

 さほど気にしている様子でもないため、夕食の話題に変える。彼は魔王国の食事に興味を示していた。食べている間にファルクスも帰って来るだろう。

「もうそんな時間?ファルクス殿下は?」

 彼なら一食くらい抜いても問題ない。魔人にとって食事はあくまで趣味のような物で、空気中から魔力を取り込むだけで済ませる人もいるくらいだ。彼は親の影響で日常的に食事を取る。母親が魔人化した人間だからかもしれない。魔王妃殿下もフラールと似た緑の髪と瞳だった。並べば親子に見えるかもしれない。あの人も可愛らしい物が好きだ。きっとフラールは気に入られる。実際会うかはファルクスが決めるだろう。

 今夜の夕食は熟成鶏の甘辛煮。甘味も酸味も混ざった食べやすい物だ。付け合わせの野菜にもしっかり味が染み込んでおり、何度食べても飽きない味わいだ。

「鳥食べるんだ。そっか、鳶と鶏だから関係ないのか。」

 食べられない場合もある。牛の獣人は肉類全般をあまり好まず、食べる人でも牛肉は避ける人がほとんどだ。体調を崩すが美味しいから食べるという人もいる。鳶の鳥人は熟成肉を好む人が多く、俺もその例に漏れない。気分によってはそうでない肉も野菜も食べる。

「美味しい。でも結構辛いな。ごめん、牛乳欲しい。」

 俺はあまりその辛いという感覚が分からない。舌が痺れるようなという説明を受けたが、ファルクスが辛すぎて食べられないと言った物でも何も感じなかった。辛味には強いのだろう。しかしこの料理はファルクスも美味しい、心地良いと感じられる程度の仄かな辛味と言っていた。辛いと言って食事中の飲み物として牛乳を求めるほどではないだろう。

 食事が終わる頃、ファルクスが帰還した。既に着替えを済ませており、道中何か遭ったのか少々疲れた様子だ。それもフラールを見て和らいだため、本気で大切にするつもりで迎えたことは分かる。尤も肝心のフラールにはあまり伝わっていなさそうだ。今日の食事はどうするのだろう。

「デザートだけ頂こう。二人も今からだろう?」

「はい。ファルクス殿下も普段からこんなに辛い物を食べられてるんですか?」

 俺が今日の夕食を伝えれば、やはり困惑している。彼からすると少々辛味を含んでいるとはいえ「こんなに」と言われるほど辛くない。魔人と人間の味覚は似ていると言われるが、個人差も大きい。彼が辛味に弱いのか、人間の味覚がそうなのか分からない。魔王妃殿下も魔人化した人間だが、聞けば分かるだろうか。

「ああ、そうだな。一度母上にも紹介しよう。魔人化についても実体験を聞けるだろう。落ち着いたら魔王城に行こう。」

 本気で魔人化させるつもりらしい。体験した本人から聞けば不安も軽減できる。それなら俺からでも良いだろうが、鳥人ではなく同じ人間からのほうが良いのだろうか。ヴェルート王国との交流についても報告に上がる。そのついでに連れ帰った令息の紹介だ。ファルクスも楽しみなのか、フラールを愛でている。庭の件も相談しよう。妻用の庭としていた場所を彼に使わせても良いか。きっと良いという返事があると思い、既にフラールにはどんな庭にするか聞いている。

「フラールの作る花壇も見てみたい。お前はどうこの屋敷を飾ってくれるんだ?」

 屋敷全体を彼の色に染めさせるつもりらしい。心機一転、亡くなった奥様の遺言通り次の相手を見るのだろう。彼女は亡くなられる際、さらなる良い出会いがあることを、ファルクスの将来の幸せを願われたそうだ。自分のことを覚えていてほしいと言いつつ、そのせいで苦しむことになるなら忘れてほしいと仰った。彼女のことをファルクスは覚えている。ようやく過去のことにできたのだろうか。彼女は魔人化する危険性と長い時を生きる意味を人間より身近に感じているからこそ、同じ時間を生きると選べなかったのだろうか。

 ファルクスが帰って来たならフラールの相手は彼になる。俺は別行動の際の報告内容を纏めておこう。先程フラールから聞いた内容も念の為に記しておく。本人から直接報告されるかもしれないが、俺としても気になるため調べたいと補足する。鳶は目立つかもしれないがウグイスと猫なら密かに調べられるだろう。魔王城に行く場合の準備も必要だ。魔王陛下に伝える内容も忘れないよう書き記しておく。まだヴェルート王国第二王子への警戒は伝えないだろう。調査結果次第にするかもしれないため、メモからは外す。伝える場合には書き足そう。


 翌朝、二人で十分休んだらしいファルクスに諸々の報告と提案を行う。先に魔王城へ報告のため向かうのか、ヴェルート第二王子に関する懸念事項を先に解消するのか。魔王城への伝令なら他に任せても良い。

「ああ、ヴェルート王国第二王子に関しては俺もフラールから聞いた。その調査を優先しよう。魔王城には連絡だけ入れよう。急ぐ必要はない、商人にでも手紙を預ければ十分だ。可愛い子を連れ帰ったとだけ伝えよう。これなら誰に見られても問題ない。どうせ町を連れ歩くしな。」

 閉じ込めるつもりは毛頭ないだろうとは思っていたが、早々に連れ歩くつもりとまでは思っていなかった。騎士として働いていたなら深窓の令嬢のように屋敷で大人しくしてくれと言っても苦痛だろう。本当に彼をとても大切にするつもりだ。今の所屋敷内の探索だけで一ヶ月は楽しんでくれそうな様子だったが、いつでも出掛けられたほうが気分は晴れるか。

 フラールのことは心配ない。俺は俺の仕事をしよう。部下二人を連れて、密かにヴェルート王国に入る。特に調べたい相手は第二王子。どういうつもりでフラールを引き留めようとしたのか。フラールが令嬢でない騎士であることは知っている。しかし騎士として能力が飛び抜けているわけでもなく、身分も伯爵家次男と高くない彼を引き止める理由が分からない。交流もなかったなら気に掛ける理由が不明のまま。相手に困っている辺境伯嫡男相手とはいえ結婚にまで漕ぎ着けたほど高品質な女装を利用しようとしたのだろうか。自分の妻にしたくなったのかもしれない。それも理解できる可愛さだった。小柄で違和感を与えず、警戒させない愛らしさ。加えて男性相手への警戒心が不足しているとなれば、少し鍛えるだけで潜入捜査も可能になる。本物の令嬢なら家との関係性などから寝室に入り込む危険のある任務を任せられないが、令息ならそれが可能だ。

「ミールウス様が血迷ってるわ。誰とも本気でお付き合いしたことない癖に。」

「遊び相手は多いのにねぇ。それも安全圏ばっかり。恨まれて刺されるのは怖いんだよ。小心者だな。」

 生意気な子どもたちだ。優秀ではあるのだが、俺に対する発言が軽率過ぎる。毎回円満に別れられていると言ってほしい。二人だってしっかり着飾ったフラールを見れば納得する。そのくらい魅力的だった。服装によって愛らしくも美しくもなれていた。猫の獣人カトゥスは見惚れるだろう。寝込みを襲わないよう監視が必要かもしれない。

「俺のことなんだと思ってるんですか、酷いな〜。」

「でもそこまで言われると気にならない?帰ったら見てみようよ。私の歌声で釣れるかな。」

 歌声で釣る相手は帰ってからのフラールではなくヴェルート第二王子だ。そのまま連れ帰ってくれるかは分からないが、それで引き寄せられれば猫の姿のカトゥスが後を追う。猫は気紛れなもの。何となく気に入った相手について行ったり、気に食わない相手に嫌がらせすることくらいあるだろう。俺は大空を羽ばたく鳶の行動で上から様子を窺う。人間の探知力の範囲外なら魔力を上手く操作し、目や耳を強化できる。会話も聞きやすいだろう。鳥人同士は鳥の姿のまま意思の疎通も図りやすい。ウグイスのルスキニアになら伝えられる。二人は親しく、動物の姿のまま会話する術を身に着けてくれているため、ルスキニアからカトゥスに伝言できる。迅速な対応も可能だ。

 早速王城に忍び込む。姿を隠す必要はない。漂うように風に身を任せ、上空から滑空し、第二王子の姿を探す。どこかの部屋にいるだろう。ルスキニアも可愛い鳥さんといった雰囲気で庭を移動する。時折木に留まり、ただ鳴き、風景の一部と化す。カトゥスも茂みに紛れつつ、人の足元について城内に足を踏み入れる。魔術の行使を控えれば魔物には見えない。ただの動物に見えるはずだ。最悪魔術も行使して逃げ帰れば良い。逃亡に全力を尽くせば、人間の力で追いつくことは困難だ。


 調査は順調だ。ルスキニアとカトゥスのおかげで第二王子に近づけた。俺も翼だけでなく全身を小さくできれば良かったのだが、残念ながらその技術はない。代わりに魔術でルスキニアの目と耳を借りる。

 彼女は第二王子に気に入られた。この辺りでは珍しい鳥だからか、私室にまで入れてもらえている。水飲み場まで用意してもらい、時折撫でられながら声を聞く。大事な時間なのだ、今が玉座への道に乗れるかどうかの瀬戸際だ、と。

 机の上に紙とペンを置き、真剣な表情を浮かべる第二王子。宛先はコンシアンス王国。魔王国とは現在戦争状態にある国だ。ただし伝えられている内容は、最初のほうは特に問題のないものだった。ヴェルート王国騎士を魔王国第一王子が妻として連れ帰ったというもので、第二王子から気軽に伝える内容なのかはともかく、魔王国として伝えられて困ることではない。しかし続く内容は気になるものだった。その騎士と第二王子が親しかったような文面があったのだ。フラールの話では接点などなかった。一騎士と親しいと嘘を吐く理由は何か。今魔王国内に彼の身があると考えれば利用法などいくらでもあるか。そしてもっと興味深い点はフラール宛ての手紙を同封し、それを第一魔王子の下へ届けてほしいという依頼まで記されている点だ。コンシアンス王国を経由するよりむしろヴェルート王国内のジョストラ辺境伯を経由したほうがまだ連絡は取りやすいだろう。それなのに何故コンシアンス王国経由なのか。

 わざわざコンシアンス王国を経由しようとしているのは何故なのだろう。その方法で伝えたい内容は何なのだろうと思えば、ヴェルートの一部貴族が魔王国を狙っている、自分ならそれを止めることができるという内容だ。ただし見返りは欲している。放置し、あるいはむしろ支援し、コンシアンス王国と共に魔王国に侵攻する選択肢もわざわざ書き記した。

「これで良いか。わざわざ第一王子と言うからには第二王子もいるはずだ。それらが対立すれば、なあ?君も良い案だと思うだろう?コンシアンス王国との戦争で手柄を競い合ってくれるはずだ。」

 迂闊にも鳥に話しかける第二王子。声に出すことで不安を払拭したいのかもしれない。第二王子の存在に関しては良い推測だが、王子同士の関係については自分と重ねすぎている。魔王国の王子達は王位を継ぐことがないためか、仲が悪くない。人間の国との大きな違いだ。どちらも百年以上生きており、子どもの頃の対立を引きずりにくいということもあるかもしれない。

 さらにもう一通、コンシアンス王国宛ての手紙を書き出す。魔王国侵攻に向けて協力できるという内容で、具体的に出せる戦力まで記載された。ただし魔王国に見せる装備はコンシアンス王国の装備にすることという指定まである。コンシアンス王国と魔王国を争わせようとしているのだろう。魔王国は二国と同時に争うだけの戦力を保有している。十倍以上の人数差があっても勝てる能力の差がある。こうして調査もできると彼らは知らないのだ。

 国としての行動なのか、第二王子の独断なのか、もう少し調査が必要だ。第二王子の独断のように見えるが、焦る必要はない。少々遅れても十分勝てる相手だ。次は王太子を探ろう。借りていた目を返し、上から鳴き声で指示を出す。この辺りにあまりいない鳶が上空を旋回し続けることも不自然だ。そう一度近くの林に着地する。低空飛行で誰にも見られないよう注意を払い、枝で休んだ。続きは数日後だ。目と耳を借りる魔術は双方の体に負担が掛かる。何度も関わっても不審に思われかねない。接触は減らして行こう。


 早く知りたい気持ちを抑え、数日を待った。ようやくという気持ちでルスキニアの目を借りる。この兄弟は小動物を好むのか、目の前には王太子がいた。しかし書類仕事をしており、何も話していない。その書類もヴェルート王国内の話ばかりであり、魔王国の件には触れられていない。少し休憩とルスキニアに触れ、妹君の話を始めた。万一にも魔王子に見初められたくないと男性騎士に女装させるほど警戒していた姫君の話だ。

「あんなに格好良いんだったら教えといて、だってさ。教えたら喜んで行くと言い出しかねないのになあ?元々覚悟していたんだ。良い情報なんて教えたくないよ。」

 王太子は妹姫を国外に出したくないらしい。いや、魔王国に行かせたくないだけかもしれない。それともコンシアンス王国と共に戦争を仕掛けるつもりだから魔王国に行かせないつもりか。それ以上の発言はなく、書類からも情報を得られない。休憩もすぐ終わらせ、また王太子は仕事に戻った。国王や王妃、大臣やそれぞれの国境に面する領主たちも調べたい。他にも声を掛け、調査を続けよう。

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