第67話
国籍:日本国
名前:武田宗一郎
ランク:☆6
スキル:一家団欒『四次元に部屋を作成(ランク依存)』
スキル:雷光神鳴『壱~伍までの雷魔法習得』
ステータスを確認してみると、読み方が”らいこうしんめい”で合っているのかどうかはわからないが、この雷光神鳴はどうやら魔法が使える指輪のようだった。
しかし、『壱~伍までの雷魔法習得』となっていて、壱~伍の魔法を知らない俺は現時点では使えない。そもそも魔法の発動方法を知らなければ、使いようがない。帰ってから調べるか。これは一旦保留にいしておこう。
そしてもう一つのドロップ品、グローブを手に取る。
俺が着けているバイク用グローブのようなゴテゴテとした付属品は無く、指の第二関節から手の甲にかけて少し厚くなっていて、格闘技によく使われているオープンフィンガーグローブに似ている。
この時点では特殊効果の程は分からないが、ボス部屋攻略の報酬だ。少しは期待したい。
一応指輪とグローブを装着したまま、ボス部屋から十五階層へ降りていった。
十五階層に到着すると、今までの階層と違い四角い空間へと出た。所謂、セーフティーゾーンと言われるところなのかも知れない。そして、この場所に先客がいた。
先客は四人パーティーのようで、飲み物を片手に寛いでいた。その内の一人が俺に気が付き、立ち上がり此方に歩み寄ってくる。
「こんにちは。お一人ですか?」
此方に来た男は軽鎧を身に纏い、頬に傷が有りなかなか強そうに見える。歳は三十代後半か?
「えぇ、そうですね」
「それは凄い!この階段から昇って来られたって事は、ホブゴブリンを一人で倒したのですよね?」
この階段とは?他にも、ここに来れる階段が?
「まぁ、そうですね」
「一体とは言えホブゴブリンはかなり強敵ですから、それをソロで討伐出来るなんて有名な方なんでしょう?」
今、一体って言ったよな?はい、先程のボス戦は琴音さんの悪戯で確定です。『だってホブゴブリン一体じゃ物足りなかったでしょ?だから五体に増やしておいたのよ?』と声が聞こえてきそうだ。
「運よくギリギリ勝てただけですよ。俺はまだまだ初心者ですし」
ホブゴブリンが五体だったのは伏せてはいるが、本当にギリギリの戦いだった。
その後、彼等のパーティーに誘われたが断った。勿論、既にパーティーを組んでいる為、今日はたまたま一人で探索に来ただけだと伝えて。
十六階層に降り立つとそこは一面砂漠だった。
そこまで気温は高くはないが、道標も無く迷子になりそうだ。ただ唯一、この場だけはオアシスの中にひと際大きな木があり戻ってくる事は出来そうだった。
当初の目的であった十六階層に辿り着いたので、先ずはオアシスにある大木が見える範囲で魔物を探す。すると、大きななミミズを発見した。これはサンドワームってやつか?
このサンドワームは体長が一メートルを超えていて、胴回りも太く動きが鈍い。これは美味しい稼ぎ場所なのでは?と思い、とりあえずスコップで一太刀あびせる。すると、すぐに黒い霧となり散っていった。
「弱い・・」
ここ十六階層にしては、魔物が凄く弱いのだが?どうなっている?
体が半分程埋まっているサンドワームを見つけたので、これも倒す。本当に弱い。ドロップ品が無いか探していると地面が揺れだした。
「何かいるのか?」
段々と揺れが酷くなり、立っているのも辛い状態だったのでその場を離れた。すると、砂漠の中から巨大なサンドワームが姿を現した。
「マジかよ!」
体長は優に五メートルは超えている。さっきまでのサンドワームは子供で、これが親か。子供たちが倒されたので親が出張ってきたって事だろうか。しかしどうする?この体格差だ。生半可の攻撃じゃ効きそうにない。
チラリとオアシスを見る。走れば階段に辿り着けそうではある。だが、逃げるのは最終手段に取っておいて、今はこのサンドワームを倒せるかを試したい。




