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リング~家族の絆 石橋を叩いて渡りたい~  作者: オスゴリラ
第1章
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第43話

「ラッシュボア?」


「そうよ、八階層の猪はラッシュボアって言うらしいわよ」


「へ~ラッシュね~って事は、猪突だからか?」


「知らない。私、英語はさっぱりだし」


いや、俺もさっぱりだぞ?なんてったってディシザペ~ンの世代だからな。


「所で、誰が名前をつけてるんだ?適当につけてる訳じゃないだろ?」


「それなら知ってるわ。鑑定のスキルを持っている人が自衛隊にいて、その人が魔物やドロップ品からの情報で名前を付けているんだって」


過疎化が進んでるとしてもこの日本国内にどれだけのダンジョンが有ると思てるんだ?そこで発見されたドロップアイテムだけでもそこそこの数だろ?もしそれを全部鑑定してるとしたら自衛隊はブラックなんじゃ?知らんけど。兎に角、鑑定されると厄介だし自衛隊とは関わらないようにしよう。

そんな彩乃のプチ情報を聞きながら九階層を進む。因みに残りの鹿や兎はラッシュディアとラッシュラビットだとさ。猪突三兄弟って事ね。覚えやすいことでなによりだ。

しかしここは広い。十階層までの道程が長く、そのうえ遠くまで見渡せる障害物の無さで敵とのエンカウント率が上がりそうだ。・・・ほうら、言った傍から向こうから何か来たよ。

・・・・・あれがコボルトってやつね。



「なんだよあれ。やけに足が短くないか?」


近づくにつれコボルトの容姿がハッキリと分かった。特に短足具合が。


「確かにアンバランスね。何か理由でもあるんじゃないの?」


コボルトの数は三匹。数は多くなくてもスキルで”仲間を呼ぶ”だったよな。少し数を減らして様子見だ。


「とりあえず、一匹だけ残して残りは倒すぞ。そこからコボルトのスキル検証だ」


彩乃と詩織がペアとなり、コボルト一匹に突っ込んでいく。それを見た俺が残りの二匹を引き受ける。

シールドを叩きながら二匹に接近しコボルトの攻撃を受け流し躱していく。そしてヘイトが俺に向いている隙を狙い、後方で待機していた美晴が強烈な一撃を放った。相変わらずの威力だ。

彩乃達も一匹を片付けたみたいで合流する。不利と判断したのか知らないが後方に飛びのき四つん這いになり此方を伺う。なるへそ、短足な理由が分かったよ。足が長いと四つん這いの態勢が苦しいもんな。


四つん這いのまま顔を上空へ向けるとコボルトは遠吠えをした。



数秒後、このコボルトの遠吠えに呼応したのか、離れた場所から次々と同じような遠吠えが聞こえてきた。ほうほうなるほどなるほど。犬と言うよりオオカミに近い生態なんだ。少し格好いいな。


しかし、呼応すると言っても数秒で大量のコボルト達が集まる訳もなく、三体同時に現れるパターンもあるが基本は一体又一体と徐々に集まって来る。ん~なんだかな~、ここは漫画やアニメの様に十匹程同時に集まってきてほしいもんだ。

コボルトは基本、爪での引っ掻き攻撃。偶に足で蹴りを繰り出してくるが、如何せん(いかんせん)足が短くて空を切る。けん制のつもりかも知れないが。


俺がじゃれあっているようにも見える戦いの傍ら、嬉々として魔物を狩る人物が一人いた。


「キャハハハ♪弱い弱~い♪」


やばくね?一人無双してる御仁が(そうろう)

次々と現れるコボルトを片っ端から黒い霧へと帰していく人物は・・・美晴だ。


「宗ちゃん、気持ちいい~」


おいおい、脳内から変な物質が分泌されてんじゃないだろうな。


「パパ?あれ、大丈夫な訳?」


分かってるよ?そろそろ止めないとだよね?





「こりゃまた、えげつないな。いくらコボルトと言えど、あの量だぞ?」


崖上より武田家一行の虐殺を見ている一団がいた。


「あの人達が今回のターゲットですか?」


「そうだ、今回はあの家族のスキルを調べてほしい。特にあの男が本命だ」

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