第39話
「へ~これって凄くない?」
国籍:日本国
名前:武田詩織
ランク:☆3
スキル:暴飲暴食『どれだけ食べても太らない。食材による能力UP』
「食べても太らないのは良いわね~」
確かに食材による能力UPは良いが、どの食材がどの位能力UPするのかの説明が足りなさすぎる。まぁ可能がどうかは知らないが、ステータスの数値化が実現してからが楽しみだな。
とその前に君達は勘違いしているぞ?
「何か勘違いしてるから言っとくけど、スキルの効果はダンジョン内限定だからな」
目が点になる彼女達。太らないって言葉に盲目すぎだろ。
その後彼女達が、ダンジョン内で食べれば~なんて言ってるが、そもそも魔物との戦闘で激しく身体を動かしてるのだから必然的に痩せるんじゃないの?
「宗ちゃんよろしく~」
廃墟を後にする前に一家団欒部屋で一旦休憩する事にした俺達は、扉を出現させた所で違和感があった。と言うか、間違いなく扉が違う。
「扉にこんな小窓あったっけ?」
そう、扉の中央上部に窓枠が有りガラスが嵌めこまれてあった。
今朝ダンジョンで使用した時はこんなのは付いていなかったはずだ。
そして扉を開けると部屋の様相も変わっている事を知る。
「うそ・・部屋が変わってるじゃない」
彼女達が中に入った後、俺も続いて中に入って確認すると正立方体だった部屋が以前より天井が低くなっていて部屋としてのスペースが広くなっていた。そして向かって左の壁にドアが二つ備わっている。
「以前の部屋はどちらかと言うと倉庫って感じだったけど、今はリビングって感じがするわね」
十メートル四方の立方体だとそう感じるよな。無駄に天井が高かったし。
「トイレがあるわよ」
左手前のドアを開けて中を確認した詩織が喜びながら教えてくれた。
世界共通で全探索者の上位に入る困り事と言えばトイレ事情だ。排泄物はダンジョンが吸収しているのが確認されているから良いが、用を足す姿を見られるのは女性には死活問題だろう。それに伴ないダンジョン関連の各企業はトイレ用テントや排泄物の少ない食事に力を入れている。
そんな企業努力を無にするかのようにトイレ事情を解決してくれた一家団欒部屋はかなり有用だ。
そして左奥のドアを開けた美晴が、大いに喜びの叫びを発した。
「宗ちゃん!お風呂よ!お風呂!!お風呂にも入れるわよ!!!」
大のお風呂好きの美晴が叫んだ後、先程までトイレで喜んでいた彩乃や詩織がすっ飛んでお風呂場へ向かった。風呂好きのDNAが発動したな。
俺も気になって見に行くと、洗面所とお風呂場があった。もう家じゃん。あと足りないとしたら台所か?なんて考えていたら洗面所から追い出されてしまった。まさか入る気か?いや、いいんだよ?入っても。




