第24話
自然と足早にその場所へ向かう。
あれだけの大量のスライムだ。一つ位ドロップ品があってもおかしくない。
その場所に到達した俺は思わず声に出し、右手を握った。
「ヨシ!指輪だ!指輪だぞ!」
そして拾い上げようとした所で、美晴が「宗ちゃん私に頂戴!」と拾い上げた。
いや、別に独り占めしようとしてた訳じゃないよ?確かに今までの指輪は俺が所持しているけど、決して独り占めじゃないからな。等と、心の中で独り言を呟きながら独り頷いた。
指輪を拾い上げた美晴は指輪を凝視し、指輪に書かれている文字を読み上げていく。
「鉄・・・鉄拳制裁だって」
こ、怖っ。な、なんだよそれ。お、俺は何もし、していないぞ!
「それって、誰かに体罰を与えるって事なの?」
ま、待て詩織!俺は何もしていない!
昭和と違って今は令和だ。だから体罰はよろしくない。
おまけに最近じゃ、コンプライスやらで企業さんも叩かれるご時世だからな。
「鉄拳制裁『仲間が攻撃されると能力+5%』だって」
お!おぉ?
これって良いのか?無いより有った方が良いが、性能はどうなのだろ。しかも能力上昇もアバウトだよな。はっきりと攻撃力二十アップ!だと分かりやすいのに・・例えそうだとしても、能力が数値化されてなければ意味はないが。
「美晴おめでとう」
「宗ちゃんありがと。これからはバンバン魔物倒していくからね」
いやそれは誰かが攻撃を受けてるのが前提のスキルだからね。と詩織に目線を向けたら睨まれた。
その目は『パパが攻撃受けなさいよ』の目だな
分かってます分かってます。女性を守るのが男の仕事だって分かってますよ。
他にドロップ品は無いかな。まだドロップ品があっても良いはずだ。俺達は広場の隅々まで歩いて探す。
「パパー有ったよー」
でかした詩織。帰りにスイーツ買ってやる二百円のだけど。
なんだこれ。
詩織の元へ向かった俺達の第一声はなんだこれだった。
大きさは一辺が二センチ位の立方体のグミみたいなもの。
スライムの肉片かな?と思わせる色見をしているが、魔物は黒い霧状となって消えるはずだから肉片等は残らないだろう。だったらドロップ品と見るのが正解だと思う。
しかし使用用途が分からない。スキルの様に説明が出ればいいのだが、無いものはしょうがない。
「とりあえず保留だな。使用用途がわからんから保留」
手に取って天井に向けて太陽光で透かすように見ていた時、それは起こった。




