第23話
「と言う事で試してみようと思う」
美晴と詩織には危険な所は説明済みだ。
カセットコンロ用のガスが二缶が有るが使用するかも知れないから美晴にダメだと言われ、殺虫剤のスプレーを一缶渡された。この部屋ゴキブリ出たっけ?
一缶じゃ火力が足りなさそうだけど・・まぁしょうがない。
「扇風機は持った?」
「OK!」
「じゃあ始めようか」
スライムが大量にいる広場の手前で中の様子を伺うと、壁や天井にびっしりとスライムが蠢いている。
部屋の扉から火種を投げいれなければならない程の危険性は無いだろう。俺の手にはスプレー缶一つなのだから。絶対に効き目薄いよなぁ・・なんて思いながらも、作業を開始した。
直ぐ傍に扉を出現させた俺は美晴と詩織を部屋の中へと入らせ、缶切りとスプレー缶と扇風機を持って広場の中へ入っていった。と言っても入口近くだが。
自立する携帯扇風機をセットし、素早くスプレー缶に穴を開けた俺は壁際へ放り込むと、入口から少し離れライターに火を付け放り投げた。
そして、投げ入れた直後に広場の外側に飛び込み隠れた俺は、物凄い音と共に何故か吹っ飛ばされた。
「痛たたた。何だよ今の爆発は」
体中が砂埃だらけになり、所々服が破れていた。
身体中の砂埃を払い、身体の不調が無いかを確認したが、特に異常はないみたいだ。
そしてこの爆発の原因だった場所に向かい中を覗いてみたら凄いことになっている。
壁や天井が黒く焦げた跡が残っており、パチパチと火種が残っている所を見ると先程の爆発が凄かった事を裏付ける状態だった。勿論スライムは全滅しているようにしか見えない。
何故だ?スプレー缶一つで何故こんな大規模な爆発が発生したのかが不思議だ。もしかしてガスが溜まっていたのか?それともスライムが引火性の高い魔物なのか?と、考えても始まらないが、とりあえず火の取り扱いに気をつける事だけは確かだ。
美晴達が心配なので扉を開け中を覗いて見ると、カステラ片手に此方に振り向いた。
「だ、大丈夫だったか?」
「パパお帰り。で、何が?」
へ?さっきの爆発知らないの?聞こえなかった?
「宗ちゃん、どうしたのよその恰好。埃まみれで汚いよ?」
いや・・これはね・・
俺は事の顛末を彼女達に説明した。
「そんな事になってたんだ。下手に火は使わない方が良いかもね」
「私は宗ちゃんが無事で良かった」
俺達は一旦外に出て現状を確認しに行った。
「わお、本当に凄い事になっているわね」
「だろ?吹き飛ばされる程の爆発だったからな」
「宗ちゃんあれ何?」
美晴が指差した先に光る物が確認してとれる。
あれはもしかして・・・




