第22話
複数種の魔物を狩りながら奥へ奥へと向かっていると大きな広場にたどり着いた。
広場の中心付近まで来ていた俺達は広場をぐるっと見渡す。
特に変わった物は無く、先に進む道も無い。
「あーここは行き止まりか」
仕方なく来た道を戻り他の場所を探索するしかないだろうと思い振り向いた瞬間違和感を覚えた。
ん?なんだ?壁が揺れた?
もう一度、揺れたであろう壁を凝視すると確かに壁が揺れている。と言うか蠢いいているようだった。
背中がゾワゾワしてくる。嫌な予感がしてきた。
「美晴!紫織!逃げるぞ!」
彼女達も嫌な予感がしていたのだろう。美晴と紫織が俺の声に素早く反応し、直ぐに行動を開始した。そして、三人が広場の入口付近を抜けた時それはおこった。
『ドサッ!ドサッ!ドサッ!』
壁や天井から次々と大量のスライムが剥がれ落ち、地面へと吸い寄せられていく。
そんな状況を目の当たりにした俺達は、お互いの顔を見合わせながら顔を引きつらせた。
「な、何んなのあれ!聞いてないわよ!」
紫織が知らないのなら、この場の誰も知らないだろ。俺と美晴は初心者なのだから。
兎に角、皆が無事だったのは良かった。
もし気づくのが遅れ、逃げ遅れて広場の真ん中にいたらと思うとゾッとする。
ここは一旦引き下がった方が良いのかもしれない。この大量のスライムは高ランク探索者でも無理じゃね?
俺達は一旦、一家団欒部屋に入る為に、先程の広場から少し離れた所にドアを出現させた。
「しかしあの大量のスライムにはまいったな」
そう言ってペットボトルのお茶を紙コップに入れて皆に配る。
あの大量のスライムは何故あの広場にいたのだろうか。
あそこはスライムの繁殖場所か何かか?繁殖機能があるかは知らんけど。
さて、ここからどうするかだな・・・
あの広場にいたスライム達は異常だったとしても、スライム対策はしておきたいな・・
「あの大量のスライムを殲滅できたらいいよなぁ。何かいい案ないかなぁ」
詩織がカステラをテーブルに置き、美晴がそれをつまみながら手を挙げた。
「燃やしちゃえば?なんかこう・・火炎放射器みたいなもので」
いやいやいや。
一般人が火炎放射器なんてもの持ってないでしょ。
一応、火炎放射器モドキは可能だけど、あれは危なさそうなんだよな。
と言うかマジで危険だ。
実際に爆発して火達磨になったって記事もあったし。
う~ん・・スプレー缶に穴を開けて試してみるかな?
美晴と詩織が携帯扇風機で風を起こし、俺がスプレー缶に穴を開け広場に放り込む。
そして一家団欒部屋の扉からジッポライターに火を灯し広場に放り込み引火させ、素早く扉を閉めて完了。
上手くいくかな?




