第20話
『ブォンッ!』
『パンッッ!』
空気を切り裂くような鈍い凄い音と共に、何かが弾け飛ぶ音も聞こえ、バッタは木端微塵に弾け飛び散った。
うん。貴女達は親子です。
俺は彼女達を絶対に怒らせない事を心のなかで固く誓ったのだった。
「あ~すっきりした~」
美晴には前回に続きタバスコ入り水鉄砲を持たせてある。
美晴も五十前なので、なるべく怪我のリスクを下げる為の処置なのだが、ストレスが溜まってきているのかも知れない。だからってなぁ・・う~ん・・・
まぁ今回は美晴の武器は水鉄砲しか用意してないので、次回来る前に美晴の意見を聞いてみるか。ストレスを溜める位なら、好きな武器を持たせて、このダンジョンライフを楽しくやっていくのがいいだろう。何かあれば俺が頑張れば良いわけだし。
「と言うことで、バッタとの戦いはもう良い?出来ればサクッと五階層まで行きたいんだけど?」
まぁいいか。特に問題が有るわけじゃ無いし、先に進む事で良いと思う。
「そうだな。バッタの攻撃が飛んで体当たりなら、何とかなりそうだ」
もし検証したくなったら次回来た時にやればいいと思い、俺達は四階層の階段目指して進んでいった。
それから四階層の階段までに二度程バッタと戦闘になったが、紫織がワンパンで片付けていき、隣でウズウズしている美晴には、帰ってから武器を探しに行く事を約束してなんとか宥めた。うちの女性陣は逞しすぎだよな?なんて思いながら先を急いだ。
四階層に到着。
紫織の話しじゃ四階層の敵はうり坊らしい。
親の猪も居るのか!?と内心焦っていたが、うり坊の一種のみだそうだ。
なら安心だ。うり坊の突進なら回避出来そうだ。
四階層の奥を目指して歩いていると、奥から例のうり坊が現れた。
待てまてマテ。かなり小さいが猪だろこれ。うり坊は縞模様だろ。
「紫織。これは小型の猪って言うんだぞ?」
「そんなのどっちでも良いじゃない。うり坊が猪になったって結局小さいんだから一緒でしょ」
いやそうなんだが、うり坊は瓜の模様に見えるからうり坊なのであって・・・まぁいいや。突進力はなさそうだな。
「分かった分かった。この際何でも良い。攻撃は突進でいいんだよな?」
小型犬並の大きさなら躱す事も突進を受け止める事も可能そうだ。
そう思考していると、小型の猪が飛びかかってきた。そう飛びかかってきたのだ。
紫織の返答を聞く前に猪の攻撃に驚きつつも、自然と身体は殴る態勢にはいっていた。
「飛びかかるのかよ!」
『ガツンッ』
飛んできた軌道に合わせて右手で猪の左側面を殴ると、猪は何度かバウンドし壁にぶつかり止停止した。




