第18話
運転席に乗り込み、女性陣を待つ。
「忘れ物はないか~」
何故か荷物の多い女性陣。
旅行にでも行くのか?って位に荷物が多い。
原因は分かってる。
俺が余計なことを言ったせいで荷物が多くなってしまった。
昨日の夜・・・
『ランクが上がった時の事を考えて、少しづつ荷物を増やしていく?』なんて言ったもんだから、荷物が増えていった。
あれ?俺は少しづつ増やしていく?と言ったはずなのだが・・どうしてこうなった?
目的地に着いたので車から降りて、荷物を降ろしていく。
本当に多いな。この荷物誰が持つんだ?
はい、分かります。私が持つんですよね。
そろそろ受付の方に『こいつら毎回荷物多すぎでしょ!』なんて変に思われても仕方ない。
今じゃダンジョンは過疎化が進み、出入りする探索者が少なすぎて受付の方に顔を覚えられている。そんな状態で、多量の荷物の持ち込みなんてしていたら悪目立ちしてしまう。
とまぁ愚痴を言っても始まらないか。
「武田さん、おはようございます。本日もまた凄い荷物の量ですね」
ほらな。俺の装備は少し大きめのリュックに右肩にはスポーツバック左手に手提げカバン。
何処に旅行行くんだよ!ってな感じだな。
そんな受付の横を苦笑いしながらゲートを通りすぎていった。
とりあえず、荷物を降ろしたいので直ぐに奥へ進み、何時もの場所で一家団欒を起動し扉を出現させた。
「ふう。お疲れさん」
ドカッと荷物を降ろし、中の物を出していく。
「宗ちゃん。タンスが欲しいね」
待て待て。それはちょっと無理だって!
「さすがにそれは大きすぎて無理だ。勿論衣装ケースもだぞ?」
外観で分かるような荷物だと、受付の方や他の探索者に怪しまれてしまう。それだけは避けたい。
「ママ、諦めたら?パパだってタンスは背負えないよ」
紫織ぃ・・ズレてるぞ。
背負う背負わないの話しじゃなくて他の人に怪しまれるからだ!ったく。
当分は荷物を持ち込まないぞ!決定だ!数泊分もの荷物が揃ってるんだからな!
さて、ここからどうするかな。
一気に五階層まで行ってもいいが、一層づつ慣れていった方が良い気がする。
探索者としての知識が少ないのもあるが、なんといっても・・・おっさんだからだ。
走れば息切れ。動けば息切れ。無理に身体を使えば腰痛。足腰にくるんだよなぁ。
無理する年じゃないので一歩づつ進もう。ダンジョンは逃げやしない。年寄りは年寄りなりのペースで行こう。




