06話 事件と真相
エンマから予想外の言葉を聞いたハジメは、動揺しつつも表情には出さず質問した。
「それってつまり、俺は天国に行けるってことですか?地獄もどういったことをする場所なのかまだよくわかりませんが、エンマ様と鬼丸さんがいるここも悪くないなって思ってたんですけど。」
「あー私のことはツナでいいですよ。ここにいたいだなんて、ハジメン私たちのこと好きすぎるだろー。言っときますけど地獄はそんな生ぬるいとこじゃないですよー。」
ツナはハジメの予想外の言葉に少し照れながらも答えた。
「(ハジメンて・・・。)うん、よろしくなツナ!」
「つくづくお人好しだのうお主は。そう言われるのは悪い気はせんでもないが、我々としても本来天国行きの魂を地獄に送るつもりはない。魂をあるべき場所に導くのが我々の仕事でもあるからの。」
エンマは、ハジメに対してああこいつは根っからの善人なんだなと感じていた。
「先程の質問の答えだが、お主を今すぐ天国行きにすることはできない。何故ならこの地獄は今ちょっとしたトラブルがあってな。お主がGランクに落とされて、ここにきたのにも関連がある。」
(地獄でもトラブルがあるのか、ここも大変な場所なんだな・・・。)
「因果応報という言葉もあるように、良い行いをすれば良い報いがあり、悪い行いをすればその分自分に悪いことが返ってくる。基本的には間違えではない。生前のデータでも判断材料の一つになっているからの。だが、そういった理を無視して問答無用に相手を地獄に送る手段が存在する。」
<名刀 極楽蝶>
「この刀は先代の閻魔大王が創りだした名刀なのだが、あまりに理不尽な力を持っておってな。
斬った相手を強制的に地獄に送る。それまでの善行など関係なくな。」
「なんすか、そのチートアイテム。てか何のためにそんなもの・・・。」
「先代が考えていることはよくわからんよ。そもそもこの刀だけでなく、他にも曰く付きの武器を製造するのが趣味だった人だからな・・・。」
「地獄の最下層であるZ地区の武器庫に厳重に保管しておったのだが、盗まれてしまっての・・・。」
「地獄の最下層Z地区か、恐ろしそうなところですね、そこに行くだけでも命がいくつあってもたりなさそうだな・・・。」
「あ、エレベーターなら最下層までソッコーで着きますよ♪」
(エレベーターあんのかよ・・・。)
「ただし、職員用ですけどね。地獄でも限られた役職じゃないと使えないんです。エレベーターを動かすにはそれなりの鬼力がいるので。あ、鬼力っていうのは簡単に言うと戦闘力みたいなものですよ。」
(戦闘力ねぇ、てかツナの説明ざっくりしてるけどわかりやすいな。)
「でもエンマ様、それじゃあ地獄の職員がそれを持ち出して、現世に渡りわざわざ俺を殺したってことですか?」
「正確には、うちの職員ではない。あいつは――天国からきていた派遣社員だ。」
(えぇ・・・・っ。)
派遣といえばハケンの品格を思い出します・・・。
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