マークウェル公爵領ロンダーク
2カ月以上ぶりの更新になってしまいました。
短くて申し訳ないのですが投稿させていただきます。
これからは不定期になるかと思いますが、あまり日を開けずに投稿出来ればいいと思っているのですが・・・。
とりあえずよろしくお願いします。
あれから僕らの実家訪問の旅は順調に進んでいる。
先日までは僕の義父であるセバスお父様が治めるロンベスター子爵領子爵邸に滞在していた。
一年ぶりに会ったセバスお父様・エマお母様から変わらぬ愛情を感じ本当に嬉しかった。
皆を紹介したら本当に喜んでくれた。
皆で街に遊びに行ったり、特産品であるワインの原料となるブドウ畑やワイン製造現場の見学などをしたり、のんびりと過ごしたりした。
ずっと居たい気持ちを押し殺して僕らはマークウェル公爵領へと出発した。
そして、今現在、マークウェル公爵邸があるロンダークの街の門の前に来ていた。
「流石に公爵領の領都となると規模が桁違いだね」
領都とは前の世界でいう県庁所在地みたいなものだ。
大抵は領内の最も栄えている街でその領を納めている貴族の本邸もその街にある。
「本当ね。王都と比較しても遜色ないじゃないの。これは公爵邸が楽しみね。どうなのよカルロス!」
「アンジェリカの想像通りだと思うよ。僕も初めて来た時は度肝を抜かれたのを覚えているよ」
今、この馬車には僕・アンジェリカ・カルロスが乗っている。
「アンジェリカはロンダークは初めてなの?」
「そうよ。どうして?」
「アンジェリカなら小さい頃とかにマークウェル公爵家主催のお茶会とかに招待されてるんじゃないかと思って」
「なるほどね。もちろん小さい頃からたくさんお茶会には行ったけど、ロンダークは初めてよ。言われてみれば不思議ね?」
「多分、原因はオズワルドお義父様だと思うよ。僕も聞いた話だけど、全然結婚しないのを見かねて現公爵夫人のサラーネ様がオズワルドお義父様の結婚相手を探す夜会を定期的に開いていたらしいんだ。だから多分、お茶会は開かれなかったんだと思うよ。」
「なるほどね。オズ先生は何で結婚しないのかな?」
「公爵家で長年勤めている執事に聞いた事があるんだけど、オズワルドお義父様には学生時代から好きな人が居たらしいんだけど、その相手が結婚してしまい、失恋してしまったらしいんだ」
オズ先生の学生時代? まさか……マアサ!
もしかしてお母様!
そんな訳ないよな。考えすぎだな。
「そうなんだ。勿体無いわね。私のお母様は学生時代、オズワルド様の1学年後輩だったらしいんだけど、ファンクラブもあって、まさに今のトーラスみたいにモテモテだったみたいなのに!
もしかしたらトーラスもこのまま独身のまま年を重ねて行くのかしら……何てね。トーラスにアナという相思相愛の相手がいるものね」
「トーラスが羨ましいよ。僕は一切、そんな事ないから」
カルロスの発言に僕とアンジェリカは驚いた。カルロスがこんな事を言うなんて本当に珍しい。良い方向に変わっている証拠かな?
「カルロス何言ってるのよ。トーラスほどではないけど、カルロスは学年の女子から凄く人気があるのよ。落ち着いた雰囲気のクール系イケメン。頭も良くて最近はすごく親しみやすくなったと更に評価急上昇中なのよ!」
「そんな冗談にしては盛りすぎだよアンジェリカ。僕が人気があるなんて……」
「本当よ。新学期は覚悟しといた方がいいわよ。もうそろそろ誰かしら行動に起こす頃合いだと思うわ」
「わかった。覚悟しとくよ」
カルロスは未だに冗談だと思っているようだけど、このアンジェリカの予言は当たる事になる。今のカルロスには知るよしもないのだった。
いろいろと話をしている間に門をくぐり抜け、僕らの馬車はロンダークの街に入っていた。
窓から外を見ると、綺麗な街並みが広がっていた。
人通りが多く一目で街が栄えているのがわかるくらい熱気に満ち溢れていた。
馬車はそのまま街中を進み、公爵邸に向かう。
すると、遠くの方に大きな建物が見えてきた。
「もうすぐ着くよ」
「あの建物よね。まだ遠いのにデカイわね。想像を軽く通り越してきたわね」
「言った通りでしょ。度肝を抜かれるって」
そして、公爵邸の前に着くと、執事らしき人、数名、メイドらしき人多数、そして中央には高貴なオーラーを放つ妙齢な女性が立っていた。
「お帰りなさいませ。カルロス様! そして、皆様、ようこそおいでくださいました」
ぴったりと声が揃っていた。
流石公爵家の使用人
「お帰りなさいカルロス!元気なようで安心したわ。」
「ただいま戻りました。サラーネ様。」
カルロスの言葉に女性は凄く不満そうな顔を一瞬だけだったが見せた。
「皆さんもようこそおいでくださいましたね。いろいろと話をしたい事はあるけど、まずは家に入りましょう。」
僕らは家の中に入り、導かれるままに応接間? らしき部屋に案内された。
そして、ソファーに座った。
「改めまして私はサラーネと言います。カルロスの祖母です。皆さんにはカルロスと仲良くしてもらっているみたいでありがとうございます。カルロスは本当に良い子だからこれからも仲良くしてね!」
その後、僕らも自己紹介を済ませた。
「でも本当にカルロスから休みに家に友達を連れてきてもいいかと手紙をもらった時はびっくりしたわよ! しかも6人も! 私、手紙を何回も見直しちゃったわ。でもカルロスの顔を見たら納得さしたわ。ねぇ気づいてる。カルロスあなたすごくいい顔してるわよ」
「皆のお陰だよ。皆に会えたから今の僕があるんだ」
「そう。本当に良かったわ。大切にしなさい」
「もちろんです」
「それと何度も言ってるでしょ! サラーネ様じゃないでしょ! おばあ様でしょ!」
カルロスは少しモゾモゾした後、『はい。おばあ様』と言った。
その時のサラーネ様の顔はとても笑顔だった。
「皆さんは馬車旅で疲れてるだろうからとりあえず、部屋に案内させますね。もちろん夕食は一緒に食べましょうね。皆さんとカルロスのなれ初めとか沢山聞きたいわ。それと明日には夫とバカ息子のオズワルドが帰ってくるからそのつもりでお願いね」
オズ先生に会えるとは思っていなかったから凄く嬉しい。
その後、部屋で少しゆっくりした後、サラーネ様と夕食を食べながら沢山話をした。
カルロスの話を聞くたびに笑みを浮かべるサラーネを見て凄く心が温まった。
そして、次の日に向けて早めに眠りについたのだった。




