ブランカミサンガと事件発生!
雑貨屋に入店すると様々な装飾品や置物とかが売っていた。
「トーラス見て! このブランカミサンガ可愛くない?」
リディアナはいろんな種類のミサンガを指差していた。
「ブランカミサンガって何?」
僕はリディアナに尋ねた。
「えっ! トーラスはブランカミサンガ知らないの。まぁそうだよね。男の子ってこういうの興味ないもんね。ブランカミサンガていうのはね、セレスティーナ様と共にこの国を建国されたブランカ様という方がおられてセレスティーナ様ととても仲がよく親友関係だったそうでね、お二人は互いに色違いのミサンガを着けていたそうでそれが国民に広まったと言われているの。ブランカ様の死後、名前をいただきブランカミサンガとなったと言われているわ」
アイザック焼きといい、セレスティーナ様の影響はすごいなぁと思った。そして僕はいいアイディアを思い付いた。
「そうなんだ。そんな逸話があるんだね。それで一つ提案があるんだけど、そのミサンガを6人分買うっていうのはどうだろ? 友情の証みたいだし、ぴったりだと思うんだけど」
「それいいよ。ナイスアイデアだね。色も7色あるし、色はどうしようか? 誰がどの色がいいと思う?」
「そうだね。赤はやっぱりアレックスじゃないかな。燃えるような赤い髪に武術に燃える熱意、ぴったりだと思う」
「私も絶対に赤だと思った。時々暑苦しいくらいだからね。次はアンジェは? 私はピンクだと思う」
「そうだね。アンジェリカの綺麗なストロベリーブロンドにぴったりだと思う。決まりだね。ロイスは何色かな?やはり髪色的に黄色かな?」
「いいと思うわ。あの鮮やかな黄色の瞳にもぴったりだし、イザベルは言うまでもなく紫ね」
「そうだね。あの珍しい紫の髪だしね。イザベルも母親譲りの髪は自分の誇りだって言ってたし」
とんとん拍子に四人の色が決まった。あと残りの色は青、緑、茶だ。
「あと三色だよね。私達は何色かな?」
「リディアナは青に決まってるよ。リディアナの綺麗な蒼い瞳にぴったりだよ」
「ありがとう。今までの流れで茶色かと思ってたから少しびっくりしたけど嬉しいわ。この瞳の色とても気に入ってるの。トーラスは緑に決まりね。そのエメラルドのような美しい瞳にぴったりよ」
リディアナにっこり笑っていた。
「ありがとう。これでみんなの色が決まったね。茶色が余ってしまったけど、この色も一緒に買っていっていいかな?」
「誰かあげたい人がいるの? 男の子? 女の子?」
「男の子だよ。実はクラスにもう一人仲良くなりたい人がいるんだ」
リディアナは心当たりがあるみたいで頷いていた。
「わかったわ。茶色も買っていこう。トーラスの健闘を祈ってるわ」
その後、ブランカミサンガと2つ装飾品を買ってお見せを出た。
その後は服を見たり、スイーツを食べたり、他にもいろんなことをした。一つ一つがとても楽しくてあっという間に時間がすぎていった。帰る時間が迫り僕らは馬車乗り場に向かった。
その後、馬車乗り場について事件は起こった。
僕らは馬車を待っていると、僕らの後ろに僕らより2、3歳位上の男二人組の学園の生徒が並んできた。
「おいお前ら、何年だ?」
「一年ですけどそれがどうかしましたか?」
「俺らは三年なんだよ。俺らの言いたいことくらい分かるよな。俺たちはくたくたなんだ」
遠回しに順番を代われと言っているんだろう。
僕は面倒事になるのが嫌で譲ろうと口を開いた瞬間リディアナが言った。
「あなたたちは恥ずかしくないの? そんな子供みたいな事言って! 学園の生徒らしくルールはしっかり守ってください」
「何だよ、この女! 生意気だな」
そう言うと、リディアナに殴りかかろうとした。
僕はすぐさまリディアナの前に立ち攻撃を受けた。控えていた護衛二人を手で制して
「先輩方、わかりました。先にどうぞ乗ってください」
「はぁ! そこの女謝罪しろ!」
二人組は更に理不尽な事を言ってきた。
心の中でどうしたものか悩んでいると後ろから声がした。
「お前らいい加減にしろ。下級生を虐めて情けない奴等だな。恥を知れ!」
「アルバートかよ。わかったよ。それじゃあな」
そう言うと、二人は馬車に乗り込み去っていった。
「二人がすまない事をしたね。僕はアルバートと言います。彼等は僕のクラスメイトなんだ。またクラスで注意しておく。だから今回の事は申し訳ないんだが、水に流して欲しいんだが」
そういうとアルバートさんは深々と頭を下げた。
「頭を上げてください。わかりました。彼等の処遇は先輩にまかせます。リディアナもそれでいい?」
僕の言葉にリディアナはうんと頷いた。
その後、次に来た馬車に乗り込んだ。
「ごめんなさいトーラス。私のせいで危ない目に合わせて」
リディアナはしょんぼりしていた。
「リディアナのせいじゃないよ。僕だってあの二人にはムカついたしね。いつか彼らがしたことの愚かさを教えてあげるときもくると思うからだから笑ってリディアナ。君に暗い顔は似合わないよ。君の笑顔が見たいよ。思い出して。今日の楽しかった思い出を」
すると、リディアナは声を上げて笑った。
「ありがとう。あいつ等も不運ね。このブラックトーラスに目をつけられたんだから」
ブラックトーラスって! と心の中で突っ込んだが、リディアナが笑顔になったからよしとしよう。
馬車は正門に着いた。
そこで雑貨屋で買った装飾品を護衛の二人に渡した。
「二人とも今日はありがとう。二人のおかげで楽しい時間を過ごせたよ。これは僕たちからの気持ちだと思って受け取って欲しい。これからもよろしくね!」
僕がそう言うと、リディアナもありがとう! と言った。
「お二人のお気持ちありがとうございます。本日は危険な所をすぐに助ける事が出来ず申し訳ありませんでした。次は必ずお守り出来るようより一層精進したいと思います」
「私もフロース殿と同じ気持ちです。本当にお嬢様を身を呈して守っていただきありがとうございます」
二人は深々と頭を下げていた。
本当にフロースといい、フィオーネさんといい僕たちは良い臣下に恵まれているなぁと再確認した瞬間だった。
そのあとリディアナを女子寮の近くまで送り、男子寮に帰った。
次の日、クラスにいき、昨日勝ったブランカミサンガを皆に渡すととても喜んでくれた。
アンジェリカから楽しめた? と聞かれたのでリディアナのおかげで楽しい1日になったよと言ったらよかったわ。と笑顔で言われた。
その後、なぜか他の3人とハイタッチしていた。何か良いことでもあったのかな?




