新たなる友達
入学二日目の朝を迎えた。
今日はクラス分けが決まり本格的に授業がはじまる。どんな授業だろう? クラスメイトはどんな人たちだろう? 友達たくさん出来るかな? 頭の中に様々な事が浮かんできたが、とりあえず一旦リセットして食事を取る事にした。
この寮では食事は自室で取るのも食堂で取るのも自由であるが、食堂に興味もあるが今日は自室で戴く事にした。
食事が終わり着替えを済ませ校舎に向かった。正面玄関に入るとクラス分けの紙が張られていた。僕は近づき自分の名前を探していくと見事一番上のAクラスに名前を発見した。
Aクラスの名前を見ていくと、その中に昨日友達になったリディアナの名前を見つけて僕は安心した。一人でもクラスに知り合いがいるのはありがたい。そんな事を思っていると、後ろから声が聞こえた。
「おはよう。トーラス。クラス一緒みたいね。よろしくね」
いきなりで少しびっくりしたけど、僕は笑顔で挨拶を返した。
「おはよう。リディアナ。僕も一緒のクラスで嬉しいよ」
なぜかリディアナは眩しそうに手で目を隠していた。
「トーラスの笑顔、眩しすぎるわ。私は今からクラスで争奪戦が繰り広げられないか心配だわ。トーラス、不用意にその笑顔を女の子に見せちゃダメよ。惚れられちゃうわよ!」
「忠告ありがとう。気を付けるよ。」
「絶対に信じてないでしょ。まぁこれから分かると思うけどね。じゃあ教室に行きましょう!」
僕は同意してリディアナと一緒に教室に歩き始めた。教室に入ると、リディアナは知り合いを見つけたようで僕に一言告げて離れていった。僕は黒板を見て自分の席に座った。
テストの時はリディアナが話しかけてくれたから今度は自分からいこうと思い周りを見渡した。
すると、隣の席の男の子と目があった。僕は意を決して話しかけてみた。
「はじめまして。僕トーラスって言います。今日から同じクラスだね。よろしくね」
すごく緊張した。前世ではほとんど学校には通えなかったからもちろん友達もいなかった。だからこういう経験もなかった。
「はじめまして。僕はロイスって言います。緊張してたから話しかけてくれて嬉しいよ。よろしくね。でも僕は平民なんだ」
彼は自分が平民だと言ってきた。僕はそれがどうしたのかと思った。
「それがどうしたの? 貴族だろうが平民だろうがこの学園では立場は一緒だよ。逆に僕はすごいと思うよ。平民の出でこの学園に入学を許されるのは相当優秀でなくてはならないと聞くよ。胸を張りなよ。そりゃあ中には見下して来る人も出てくるかもしれない。僕は貴族だ。でも僕は君を絶対に見下したりしない。君さえよければ友達になってくれないかなロイス」
僕の思いをおもいっきり言った。
「君はすごいね。僕と同い年とは思えないよ。君の言うとおりだね。僕は怖かったんだ。学園に入れた事は純粋に嬉しかった。でも自分は平民だから目立たないようにひっそりと学園生活を送ろうと思っていたんだ。君の言葉に勇気をもらったよ。僕もトーラスと友達になりたい! そして楽しい学園生活を送りたい」
ロイスの言葉に嬉しい気持ちとこの問題は僕の学園生活にとって避けては通れない道だと思った。このクラス全体に貴族や平民なんて関係ないという考えを広げたいと思った。
「もちろんだよ。よろしく!」
「あらトーラスもう友達出来たの? 私にも紹介してよ!」
リディアナが話に加わってきた。
「うん。ロイスだよ。僕の友達第二号だよ」
「ロイスね。私はリディアナよ。よろしく! トーラスの友達第一号よ。トーラスの友達同士仲良くしましょう。私の友達も紹介するわ。アンジェ、こっちに来て!」
すると女の子がこっちに歩いてきた。
「アンジェリカよ。二人ともよろしくね。二人とも名前で呼んでいいかしら?」
僕らが頷いた。
「トーラスはアナに聞いてた通りね。本当に王子様みたいだわ」
「アンジェリカもなの。からかわないでよ」
「無自覚なのね。末恐ろしいわね。ロイスもよろしくね。話は聞こえてたわ。平民だってね。私はそんな些細な事気にしないから仲良くしましょ!」
アンジェリカはとても明るい女の子だった。ロイスも安心したようでよろしく! と笑顔だった。
少し四人で話をしていると先生が入ってきた。
「時間になりましたので自分の席に座ってください」
先生の言葉に皆席に帰っていった。
「よし。全員座ったな。私がこのAクラスを担当するアルベールだ。よろしく。皆は優秀な成績を修めてこのクラスにいる。驕らずに一生懸命勉強を頑張ってほしい。それでは最初に自己紹介をしてもらう。席順にいくから名前と一言何か言ってくれ」
先生の言葉の後、自己紹介が始まった。
リディアナの愛称をどうするのか悩みました。
リディにするかアナにするか。
トーラスの母の名前がリディアなので分かりやすいようにアナにしてみました。




