岐路
検討中
たんぽぽ女子中学校に受験するために机に齧りついて勉強をしたり、遠征や世界大会に行くにも自作のノートで勉強する以外にも参考になるかどうかは別として色々な私立中学校の対策本を買って勉強していた。それも野球を片手間で行っていた杏菜と虹恋ちゃん。
これで合格出来なかったら、中学受験を片手間でするなと言われるのがオチ。だから野球も勉強も手を抜かずに夏まで走り続けてきた。
だが、そこで浮上して来たのが中学受験ではかなり珍しいスポーツ推薦という話だった。更に杏菜と虹恋ちゃんを悩ませるのがそのスポーツ推薦のタイミングだ。秋のリトルリーグが始まるタイミングと被っている。どちらを選べばいいのだろうかと頭を悩ませる。
ファミレスでご飯を食べ終わった虹恋ちゃんが杏菜に声をかけてきた。
「チームを優先して、秋の大会を優先するか?それとも自分達の中学受験を選ぶのかまさに機会費用って感じだよね。どうする?」
どうするもこうするも機会費用ってどういう意味?それを説明して欲しいと虹恋ちゃんに伝えた杏菜であった。
「説明しよう。機会費用とは、1つの選択をすれば1つの選択を諦めなければならないという経済用語である。先程、杏菜ちゃんに説明したチームを優先して秋の大会に出場を選べばたんぽぽの中学校のスポーツ推薦は受けられずに同じ土俵で受験をする事になる。その反面、たんぽぽ女子中学校のスポーツ推薦を選べば、秋の大会には出られず夏の大会が事実上最後の試合になった。って感じかな」
その話を聞いて杏菜ママ、杏菜パパや虹恋ちゃんママや虹恋ちゃんパパも驚いた顔をしていた。
前に偶然テレビで見ていてその話題が出たと話をしていて、他にも何を知っているのかを聞き出そうとしている杏菜パパ。すると、虹恋ちゃんは指数、微分、積分、対数関数、損益分岐点や操業停止点。くらいかなと話し始める。
虹恋ちゃんパパが経済学部出身だったのもあって、当時使っていた経済学の本をどうやら時間がある時に部屋で読んでいたという忍び込んで虹恋ちゃん。話している内容は高校数学や大学で習う経済学だと虹恋ちゃんパパ。
本来ならば、小学6年生がやっている算数と言えば、図形の面積や比例や反比例の他に分数のかけ算やわり算をするレベルなのにとそこにいる杏菜も含めて言葉が出なかった。
虹恋パパが思わず鳶が鷹を産んだと言い放ったその時、虹恋ママからそれはアナタだけと足を強くつねられていて謝罪をしていた。何だか見てはいけない場面に遭遇した気がしていた杏菜だった。
杏菜は決意する。
「私、福山杏菜はたんぽぽ女子中学校のスポーツ推薦を受験します。ダメならば諦めて潔く学力試験を受けてそれでもダメならその時。トーナメントと違って人生に敗者復活戦はないつもりで臨む」
それに便乗する形で、浜田虹恋以下同文とだけ答えた。




