初耳
知られざる過去
たんぽぽ女子中学校の開校を記事を知った杏菜。受験したいと考えつつ、次に杏菜ママや杏菜パパが病室に来るのか、分からないもののお見舞いに来た時には正式に受験をしたい意向を伝えたいと考えていた。
カーテンの向こう側でため息が聞こえた。
カーテンの向こう側にいるのは虹恋ちゃん。長期入院していて気が滅入っているのかな?仮にそうならば杏菜が励ましてあげよう。いつも笑顔にされっぱなしだから、こういう時こそ元気にしてあげたいな。とはいいつつも何をしてあげれば喜ぶのか、全く分からなかった。
まず、虹恋ちゃんが何に悩んでいるのか?それが分からないと解決策も分からなければ、寄り添い方も分からない。どうするか考えていた。
その時、虹恋ちゃんからLINEが届く。
杏菜がLINEを開くと、そこにはたんぽぽ女子中学校▪️高校に関するニュースだった。それを見て、もしかしたら虹恋ちゃんもまた受験するかどうかで悩んでいるのかな。それならば杏菜も受験を考えているよと併せて伝えた。
そしてカーテンが開いた。杏菜ちゃん、ゴメンねと突然頭を下げる虹恋ちゃん。正直、謝られる何かをした覚えもなければ、記憶もなくて何に対して謝られているか分からなかった。
杏菜ちゃん、突然何を言い出すの?って思われるかも知れないけど聞いて欲しい。冒頭でそう言われて何を言われるのかと怯える。
「虹恋ね、実はたんぽぽ女子を受験するの始めてじゃないの。いや、ぽぽ女って言えば杏菜ちゃんならピンと来るかも知れないね。2019年の冬、たんぽぽ女子高校の受験をしたの。その時に少し離れた場所に杏菜ちゃんがいて、受験後に声をかけようとしたけど信号に引っかかって1つ離れた信号から杏菜ちゃんを見ていて車に轢かれる様子を見えたから、助けようとしたら虹恋も轢かれちゃってね。そして気づいたら2012年にやって来た。夏の全国大会で試合した時に雰囲気見てあの時の女の子だって思って。試合後に声をかけようとしたけどそういう雰囲気じゃなかったけど、パパの転勤する話を聞いて福山市に行くと聞いて、杏菜ちゃんに会える。仲良くしたいなと思ったけど、ここまで仲良くなれるとは。話す機会はいくらでもあったのに今更ゴメンね……」
杏菜が知らなかっただけで、実はあの時に虹恋ちゃんに会っていたとは思わなかった。とはいえ驚きつつもこの話をしようと思うには相当な覚悟があったに違いない。
泣きながら謝る虹恋ちゃん。
「謝らなくていいよ。少しビックリはしたけど話をしてくれてありがとう。助けようとしてくれて車に
轢かれちゃう流れになってこっちこそゴメンね。杏菜はぽぽ女の中学受験するつもりだけど虹恋ちゃんはどうする?もし、受験するならお互いに頑張ろうね。どっちがダメでも恨まないでね」
夕方、杏菜ママが病室にやって来くるなりニュース記事を見せてたんぽぽ女子中学校の受験をしたいと改めて表明をした。それに併せて凡ゆる私立中学校の受験対策本を取り寄せて欲しいと伝えた。残り1年の猶予しかない中でやらなくてはならない。
15歳の杏菜へ
この日はビックリする出来事があったよ。ぽぽ女の受験に虹恋ちゃんもいたみたいだよ。知らなかった。同じ境遇でお互い大変だけどお互いに支え合って、頑張っていくね。




