吉報
複雑な気持ち
春休みが終わろうとしている頃、同じ病室にいた宏斗君と将希君が咲に退院をしていった。虹恋ちゃんと杏菜は果たしていつになったら退院が出来るのだろうか。
そう言っている間に新学期が始まり、5年生になった新しい担任の先生が虹恋ちゃんと杏菜のいる病室を訪ねに来てくれて、両親が来ていたからなのかそこで家庭訪問ならぬ病院訪問で虹恋ちゃんと杏菜の学校での様子や怪我の経緯について話をしたと後からそれぞれ聞かされた。
気がつけばゴールデンウィークになろうとしていたが、虹恋ちゃんと杏菜は未だに新しいクラスに行けていない。馴染めるかどうか虹恋ちゃんと杏菜が同じクラスだったというのがまだ救いだった。
毎年、梅雨入り前に行われる林間学校も結局退院していないから参加出来なかった。杏菜が楽しみしていた行事の1つだったため悔しい。キャンプファイヤーや飯盒炊飯でカレーを作るのが醍醐味。その日の晩御飯が偶然カレーというのもまたなんとも言えない。
気持ちが淀み、落ち込む杏菜。何か明るいニュースはないだろうか?関心を持って読めるニュースはないだろうか?そう思ってキッズスマホでニュースを見ている。
スクロールをしていると1つの記事に目が止まる。
それは杏菜がかつて高校受験をして結果を知らないままこの世界に来る運びになったほぽ女こと桜桃学園たんぽぽ女子中学校、高等学校の開校とのニュース。嬉しいが、このタイミングかと複雑な気持ちでいる杏菜。
仮に中学校受験をするとなれば残された猶予は残り1年と少し。なぜそう思ったかと言うと中学受験は早い子で小学校4年生くらいから始めると言われ、高校受験が出来る学力があるからと言ってじゃあ中学校受験が余裕で突破出来るかと言われたらそうとも限らない。
それは中学受験では、算数では特珠算と呼ばれるつるかめ算や国語でも膨大な文章を読んで理解をして解答しなくてはならず、理科では暗記や計算だけでなくて実験データから読み解く力が必要とされて、社会でも歴史、地理、公民だけでなく時事問題と凡ゆる問題が出題される。
どういう捉え方をするか。後、1年もあるのか?それとも残り1年しか猶予しかないとみるか。中学受験するかどうするかこの機会に真剣に考えてみようかな。
黄色のセーラー服は変わらないもののではピンクのリボンだが、中学校では白色のリボンを採用されている。ホームページに制服の写真はまだ載せられていなかったもののきっとかわいいに違いないと勝手に期待を膨らませる杏菜。
中学受験をするにも受験料がかかる。半端な気持ちで受験をしても合格出来ないと思っていた。1年という猶予でどこまで出来るか分からないが受験勉強するか?それとも中学校は諦めて、高校受験に照準を合わせるか数日考えようと決めた。




